何を書くにしても原稿は続く《逆噴射小説大賞2022結果発表&追いライナーノーツとなんか》
今更ながらお疲れ様でした。ヘッダー写真は自前で買ったコロナビール。実質的に大賞賞品。
私は二次選考止まりでしたが、むしろよく行ったもんです。どうせ通ってないと思って大騒ぎしましたが申し訳ない…汗
こちらが今回のやつ。読んで。読んで?(圧)
読まれは世界を救う。ありがとうございます。
最終と講評までは辿り着けませんでしたが、とにかく何かに当たったんだろうなぁと思うと、嬉しいものです。
感想もたくさんあればあるほど嬉しいので、半永久的にお待ちしております。お待ちしております。(圧)
さて、報告はこれだけなので、あとは今回のまとめのようなものを。割とネタバレ含みます。
前の振り返りはこちら。疲れてるな。確かに睡眠不足で荒れてましたが。
感想を頂いた多くの方に、世界観の退廃ぶり、耽美さ、重苦しさを評価頂いたことは素直に嬉しい。ポストアポカリプスっぽい荒んだ世界、ノーフューチャーな雰囲気は良いものです。
好きな題材と文章力で殴れ。それだけでも二次選考くらいは抜ける可能性があるのだなぁと勇気が湧きますわね。
反省点は言うまでもなく、この後の展開に繋がるようなフック、ドラマ感……ドライブがないこと。
ないことはないけど普通に活かせませんでした。最終選考まで突っ込めなかったのはここが原因と推定されます。
最終選考のコメントでも、もう一歩踏み込めばれば……という作品もよく見かけるので、この辺は難しそうだけど手応えも感じる部分。
自作を振り返ると、これは昔から該当しそうな問題なので、来年はマジに考えようと思います。好き勝手書くとこうなるのか私。
折角なら、読んだ後にもっと続きを楽しみになるやつがいい。雰囲気で殴るな、構成で殴れ。
あとは細かい設定とか構想など。小ネタばかりですがお目汚しに。
・戦時っぽい過酷さ。
実は最初、テロかなんかの爆発の振動で依莉には起きてもらうつもりでしたが、明らかに冗長過ぎたので全カット。
代わりに完成稿となった、瑠花の説明っぽい何かを導入してあります。その雰囲気くらいは残ったのだろうか。
世界観は全面核戦争後の復興期を考えているのと、城郭周辺はほとんどスラムみたいな街区なので、戦争こそしてないけど治安は実際最悪……という設定。
たいてい治安は戦中より戦後すぐの方がダメになりがち。いろいろ緩むのは仕方ない。たぶん人手も無さそう。
・どうして遊郭じゃなくて城郭?
関西人なら一度くらいは聞いたことあるだろう、大阪京橋のグランシャトーから。
……さすがに冗談です。遊びの場だけど、グランシャトーはそういうえっちいところではない。健全です。
しかし城郭のルビ振りに「シャトー」とは振っておきたかったです。というのも、サドは「ソドム百二十日」の舞台にスイスの古い城館を選んでいるので、原作リスペクトというやつ。
だいたい遊郭は響きが華やかすぎるんだな。女の子と同じくらい場を楽しむ空間でありますから、単にデカい売春窟に過ぎない城郭には不釣り合いな看板でしてよ。
城郭は戦略核攻撃で焼け残った郊外のショッピングモールを居抜きした建物、というよく分からん謎設定も影響してます。少なくとも遊郭みたいに雅な雰囲気はない。
たいていショッピングモールの外見って四角くて大きいので、火災か何かで煤けた外壁が古い城に見えたんじゃなかろうか。(捏造)
作品上の都合としては、ひとまず閉鎖空間で二人の絡みを進めたかったのもあります。この辺も踏まえると、ちょっと交流というか、主に依莉の方に動機を持たせて動かすべきだったのかも。
瑠花はすごい受身というか、ほんとにセッ以外で生きてる動機がないんじゃないかって感じのキャラクターなので……頑張ってくれ依莉。
・設定の割に陰惨さが少なめ。
あんまり湿っぽくても嫌なので、この辺は相当抑制しています。冬空もびっくりのスーパードライでクソ陰湿設定をお届け。最悪か?
特に今回は、キャラクターが二人とも淡白で割り切った性格同士なので、陰惨さがより抑えられてるのかもしれません。少なくとも過激なプレイでギャン泣きするようなタイプではないよな……。
それにドロドロ息詰まるような陰惨なお話なら、もっと上手く書く方がたくさんいると思うので。そういうのはそういう人にお任せしようと思う。なんにせよ私の土俵ではない気もする。
・なんで逆噴射でエロをやろうとしたんだ表出ろ。
すんません表出るんで命だけは勘弁してください。(街灯に吊るされる雨宮)
いや理由はあるんです、一応。
エロは(特に男性向けとされる作品は)あんまり導入が長すぎるとダレちゃうと思ってまして。つまり800字で持ってかなきゃいかない逆噴射小説大賞との相性は良好……と考えてのことです。
プラットフォームの傾向は大事。気をつけよう。
しかしながら、いい文章を書いたと思う。そこは満足。
逆噴射小説大賞、というかパルプ、大衆小説らしい軽妙さはないとは思いますが。この辺に疎いので何も分からない。
改めて、懐の広い賞であることよ。
今年は得るものが多かった。作者読者問わず、参加した皆さんに感謝を。
来年はもっとたくさんコロナのみたいと思うので頑張ります。
それはそれとして文フリ京都の原稿で死ぬ。たすけて。予約もして。えっちいやつのでリンクは貼れませんがTwitterみてね。(姑息)
では。よいおとしを。