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はうとぅーほんの作り方

 これは僕の独学の、完全に素人による、コピー本の作り方である。
 印刷所に依頼しないで、手元に本みたいな形で、文章を残したい人に向けて書く、ただの覚え書きみたいなものだ。失敗しても納得いく結果にならなくても、責任は負わない。

 という脅しみたいな前置きはここまで。
 データでインターネット上に残ってるのは分かってるけどさ、手元にあった方が振り返りやすかったり、何となく嬉しくなったり、するじゃん。それが自分で出来たら楽しくない? という話。個人的には超楽しい。だから書いている。

 ちなみに写真は去年つくった三冊。本当はもう少しつくっていたのだけれど、掲載はできないから。題名まで写ってるやつは諸事情ある一冊なのだけれど、今のところ最後につくったものだから登場してもらった。

 用意するもの
 ・パソコン(というかWord)
 ・コピー機
 ・コピー用紙(ここではA5)
 ・ホチキス
 ・製本テープ(マスキングテープでも多分大丈夫)
 ・原稿

 ここまで書いて初めて、スマホじゃ目次がつけられないことを知った。読みにくいかもしれないけれど、まあいいや。

 最初に。とりあえず原稿を用意しよう。字数は適当。再録集でもいいし、長編でもいい。この本ほしいなって思う原稿を用意しよう。無いと始まらない。

 次。wordを開く。新規プロジェクトを作成、とか、このあたり書く必要あるんだろうか。出来る前提で話を進める。ファイル名とかはどうでもいい。今回はA5でつくる設定だから、用紙サイズはA5。縦書き。余白は見開きページが一番楽だと思う。
 書体、言い換えればフォントは、多分好み。縦書き対応のフォントにした方がかっこいい気がする。好きなフォントを使うといい。ものによっては行間をめちゃくちゃ必要とするものもあるから、そこは気を付けて。一番気が楽なのはMS明朝。
 段組みについて。A5サイズなら二段が個人的には読みやすいと思う。一段だと結構、目の上下幅が大きい、気がする。ただ話が短いとかページ数多く見せたいとか思うのであれば、一段でもいい。好み。
 二段にする人に向けて。どちらかの段を狭く、とか設定できるけれど、同じ方が綺麗だと思う。特別やりたいことがなければ、普通の設定にすることをオススメしておく。あと真ん中の幅もう少し太い方がいいな、とかあれば、詳細設定でどうにでもなる。好みに合わせてほしい。

 さて。ここで少し、雑誌というものの定義について語ろうと思う。というのも、そうしないと次が書けないからだ。
 語るって言ったって、受け売りだ。僕別に、編集やってお金もらったことないし。どこで聞いた、とか言うと、下手したら身バレするから言わないけれど。
 雑誌には、最低四つの条件があるらしい。表紙、目次、本文、奥付け。表紙は追って書くとして、目次の話。本文だけを載せるなら、目次は2ページとかにくると思う。

 そういえばこれ覚え書きだったな。よし。

 僕は1ページ目に中扉、というか中表紙というか、みたいなものをつくる。表紙と大して変わらない。手元に何かしらの本を一冊持ってきてみてほしい。表紙めくったらそこに題名とか書いてあるだろうきっと。それである。大体一段の横書き。書けたらページレイアウト→区切り→ページ区切り。
 で、2ページにそれっぽい言葉を載せる。今作ってる本では、題名がラテン語だからその意味を。もう一冊は手紙の形式を取りたかったから拝啓、とか書いた。ここも大抵一段の横書き。そんでページレイアウト→区切り→セクション区切り→次のページから開始。ちなみに1→2ページもセクション区切りでいける。
 そして3ページに「はじめに」を持ってくる。多分辞書とかにあるやつである。教科書とかにもあった気がする。この本はこうこうこういう目的や理由や経緯でつくりましたーってあれ。最後に下揃えで何年何月作者名、とかやるとそれっぽくてテンション上がるかもしれない。ここは二段組み、縦書き。だから2→3ページをセクション区切りにしなきゃいけなかった。
 セクション区切りってやつは便利だ。enterキー打ちまくってページ切り替えようとするのはオススメしない。縦書き横書きだの、段組みだの、その他もろもろを切り替えることができないからだ。あとちょっと文章増やしたり削ったりするとすーぐずれる。地獄か。
 そして4ページに目次。どうにか片面で収めるか、6ページ目までの目次にするか。ちなみに上手いこと収まるなら縦書き推奨。見映えがいい。というか本文縦書きなのに目次だけ横書きとかなんか、あれじゃん。
 5ページ目、もしくは7ページ目。中扉というやつをつくる。これはどうしても奇数ページじゃないといけない。だから目次のところであんな言い方をした。章立てしてるなら「一章 ○○」とかやればいい。僕の場合「小説」とか「短歌」とか、この前は短編集っぽいものだったから題名にしたっけ。
 奇数ページじゃないといけない、というのは、奇数ページでなければ左側に来ないからだ。扉って言うんだから、それ捲ったら中身が始まる方がかっこいいでしょう。縦書き一段中央揃え、ポイント、って書いたっけ、フォントサイズは適当に。

 もしくは1ページ目にそのまま目次。2ページ目から本文。で奥付け。ただこれは手抜きの場合。友人の誕生日に贈るやつはこっちのことの方が多い。いかんせん原稿の字数があんまりないからさ、1万字ないくらいの話一本だけだからさ、ね。写真で題名写ってない二冊がこれ。大体6000から7000字。表紙裏表紙除いて20ページ。
 じゃあ題名写ってる方はどうしたんだって、さっき長々と書いた感じ。あれはちゃんとつくりました。66ページ。贈られた人はたまったもんじゃないだろうなって今なら思う。許可は取ったけど。

 はい中身サンプル。右は一段10ポイント、左は二段9ポイント。左の中身はTwitterにあがってるのでどうぞ。この流れであげるの恥ずかしいなあげるけど。

 はいここまで長かったね。次いこう。原稿は用意したな? 原稿がない人は書こう。ないと始まらない。
 書いた原稿を開く。それをwordに貼り付ける。コピペ。ctrl+Aで全選択、ctrl+Cでコピー、ctrl+Vで貼り付け。Macは知らない。とりあえずこれでそれっぽくはなる。貼り付けは貼り付け先の書式にしておこう。
 僕の普段の設定は縦書き二段組み。ポイントは9か10。多分9の方が綺麗かな、もう少し小さくても大丈夫。フォントはMS明朝。アプリ明朝を使ったこともある。両端揃え。

 ページを切り替えるときはセクション区切り。次のページから新しいセクション。短編集みたいにするのなら、題名のポイントを大きく、かつ太字に。太字はwordの本文タブ→Bってやつ。上三文字くらいスペースあるとかっこいい。うまいことページ数調整出来るなら、奇数ページに題名ぼーんと載せてもいいかもしれない。
 スペースについて。レイアウト→インデントでできる。これに関しては、普通にスペースキーでいいとも思っている。

 個人的にこれ設定しておくと楽だと思うものを上げ連ねておく。この辺りは個人差あるので試行錯誤してほしい。
 とりあえず編集記号の表示というやつは見えるようにしておいて損はない。全角スペースとか分かりやすい。オプション→表示からいける。
 オプションはファイル→その他でいける。
 そして禁則処理。これもオプション。高度なものとか選べるけど、これまた好み。禁則処理ってなんぞ、って言うと、句読点を一番上に持ってこない、みたいなもの。
 禁則処理をするならついでにもう少し設定してほしい。文字間隔の調整もここで出来るんだけれど、間隔を詰めないって設定になってる場合は変えとくことをおすすめする。そして文章は両端揃え。ホーム→段落→四本同じ長さの線のところをクリック。そこの右下の矢印(↘)をクリック。体裁。禁則処理を行う、句読点のぶら下げを行う。
 ついでにその左。改ページと改行。ここにどこかチェックが入っていたら外すことを推奨しておく。外さないとどうなるかは試してみてほしい。これも好みではあるけれど。
 もし行間が広いなって思ったら、さらに左。インデントと行間隔。行間が固定値になってたら、隣の間隔って数字を小さくすればいい。ちなみにこれ、ルビふったときに覚えておくと便利。

 ちらっとルビの話をしたから、ここからは出来ると楽しいねって話を増やしていく。
 ルビ。ルビをふりたい文字列を選択→ホーム→フォント→亜の上にアが書いてあるやつ。配置うんぬんはお好み。このあと変に行間があくことがあるから、さっきの方法で調整してほしい。
 縦中横。目次のページ数をアラビア数字で書くときにおすすめ。縦になっている文字をぎゅっと横に並べてくれる。文字列を選択→ホーム→段落→Aの上に↔こんなやつがあるところ→縦中横。
 ヘッダーとフッター。┘└ こういう線の上あたりをダブルクリックすると編集できる。もしくは挿入→ヘッダーとフッター。編集画面では灰色っぽく見えるけれど、刷るとしっかり黒いから注意。奇数偶数ページ別指定とかできるから遊んでみてほしい。これでページの外側に寄せることができるから楽しい。このときスペースキーじゃなくて右揃えとか使うと楽。セクションごとに変えられるから、章ごとに変えてもいいかもしれない。そのときは前と同じヘッダー/フッターっていうところのチェックを外しておくこと。
 ページ。さっきの続きで考えていく。同じところにページ番号って書いてあるから、そこから。


 ここまで書いておいてあれだ、これを読んでいる人が、どの程度wordを使えるかが分からないのがしんどい。説明多かったり足らなかったりするんだろうか。

 とまあ、多分こんなもの。あとは奥付を書いて終わりかな。はじめにを書いたなら、対になるおわりにがあるといい。
 奥付には作者、発行日、発行元、連絡先が書いてあるといいらしい。これも受け売り。

 さて。ここまでで編集は終了。お疲れ様。説明し忘れとかありそうだけどまあいいや。

 印刷に移ろう。A5はA4の半分。全ページ刷ったら、表紙と裏表紙を合わせて、ホッチキスでがしゃん。A4の色紙を半分で切るといい。画材売ってるお店でたくさんあるから楽しい。表紙に題名刷ると分かりやすいかな。留めるのは右側。二ヶ所留めるのをおすすめする。
 そのときに、左側、捲る側を下にしてトントンとしておくと、端が揃って綺麗。右側はどうせ見えなくなるから気にしないでおく。

 製本テープの登場はここ。本の縦の長さに合わせて切って、真ん中で分けて紙が剥がれるはずだから、片方を貼る。そのまま折り返して反対側へ。分厚い場合はその厚みを考慮して、貼る位置を決める。ホッチキスの針が隠れればおーけー。
 製本テープってなんぞって人は調べてほしい。

 こいつらである。カラーバリエーションも結構あるので検索してほしい。これは黒の25mm。NICHIBANの商品だけど多分他の会社からも出てるんじゃないかな。見たことないけど。左はただの箱。
 マスキングテープでも代用できると思う。ただホチキスの針が指に刺さって痛い、ってなりかねないとも思う。まあ10mなんて個人で買っても余るだけだしなーと書きながら思っているから、そこはご自由に。

 というわけで、これにて完成。長かったな……。まあ、何かの参考になれば幸いです。多分説明雑だったけど。
 何かあればご相談いただければお答えはします、答えられる範囲で。ただ僕も素人なので、いろいろ間違っててもご容赦くださいね。ね。責任は持てない。素人だし。

 まあ習うより慣れろって言いますし。Google大先生もいますし。そんな感じで終わりにしましょう。楽しんでくださいね。

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