[AIのべりすと長編小説]サイボーグ少女はバグAIに幻を見せられる NA地点
これは夢なのかな?
ワタシは何もない場所の上に立っていた。見渡す限り真っ白な世界だった。
「ここは一体……」
周りを見ても何も無い。上を見ても下をみても真っ白でどこまで広がっているのか分からないくらいの広さだった。
ただただ何も無かった。
いや、あった。そこには人がいたのだ。その人はワタシを見つめていた。しかしその姿には見覚えがある姿であった。ワタシはこの人に会った事がある。
そうか……ーーちゃんだ。
?
あれ、なんで名前が思い出せないの?それになんで左腕がなくなってるの?
なんでだろう?
どうして?
忘れちゃいけないことのはずなのに忘れてしまっている。
その人はワタシに向かってきた。
その人を見ていると不思議な気持ちになる。
嬉しくて、切なくて、悲しくて。
そんな複雑な感情が押し寄せてくる。
この感情の名前は何だろうか? そしてこの人が近づいてくる度に身体中の血液が無くなっていくような感じがした。でも、不思議とその人の顔を見たら安心するのだ。何故か分からないけど安心してしまうのだ。
「うぅ……」
その人を見ると涙が出てくるのだ。
なんで泣いているんだろう?
「ねぇ……」
声をかけても答えてくれなかった。聞こえていないんだろうか? それとももう喋れない状態なのかもしれない。どうすればいいのか分からず立ち止まっていたその時だった。
その人に触れられた瞬間。
まるで心臓が無くなったかのような痛みに襲われた。
痛くて痛くてたまらない!
「あっ……!」
あまりの痛みに倒れてしまうほど苦しいものだった。息ができないし胸も苦しかった。呼吸をして空気を取り入れようとしても入ってくる気配がなかった。
どんどん意識が遠くなってゆく……。
視界が見えなくなる……。
最後に見えたものはワタシの名前を呼ぶ声だった。
ーーさとり、さようなら。