王道少女マンガだからこそのときめきが満載!1人ぼっちなふたりの出会いからはじまる、青春恋愛ストーリー【ひとりとひとりで恋になる】
近年の少女マンガは1話で交際がはじまるケースが多い。日常的に疲れており、ひたすら癒される作品だけを読みたいという読者のニーズが強いためだという。
だがしかし、こんな時代だからこそ、不器用なふたりがゆっくり恋心を育む「王道マンガ」がドストレートに突き刺さるのではないだろうか。
ダ・ヴィンチWebで好評連載中の『ひとりとひとりで恋になる』(さゆり)は、1人ぼっちでも平気なふたりが出会い恋をする青春恋愛マンガだ。
主人公・七原莉乃(ななはらりの)は、友だちがいない女子高生。両親は陽キャにもかかわらず、一緒にお弁当を食べる相手すらいないぼっちだった。ある日、落ち着いてお昼を食べられる場所を探して屋上を訪れたのがきっかけで、強面の男子生徒・晴海涼(はるみりょう)と出会うことに。
初対面から圧の強い涼。莉乃の平和な学校生活もここまでか──と思ったのも束の間、話してみると実は良い人だと分かる。そのヤンキーのような見た目から不良扱いされてしまい、教師から喫煙を疑われている不憫な同級生だったのだ。
不器用な高校生たちがゆっくりと惹かれ合っていく展開の少女マンガが、面白くないはずがない。本作を読めば、もれなくその尊すぎるスクールライフに心から感謝しながら、莉乃と涼の一挙一動に胸キュンしてしまうだろう。
王道ストーリーだからこそ、ふたりの幸せな未来を想像できるのもありがたい。何の心配もせず、心ゆくまで青春のときめきを味わえるのだ。
また、物語の展開だけでなく、キャラクターたちのイラストも注目したいポイントだ。普段はかわいらしい絵柄の双子育児マンガが人気なさゆりさんだが、本作では美麗なイラストで作品を彩っている。莉乃と涼の照れた表情や何気ない笑顔にときめきすぎて、思わず鼓動が速くなるのではないだろうか。ページをめくるたび、いつまでもふたりの幸せな姿を見ていたいと思わされる。
周りに合わせるためだからと間違ったことをしたくない真面目な莉乃と、悪いことをしてないのに不良だと決めつけられてしまう涼。不器用なふたりは、これからどんな青春を送ることになるのだろうか。
思わず胸がキュンとする距離感やその関係の変化から、目が離せない。
ライター:押入れの人(@in_oshiire)