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最近読んだ漫画5タイトルまとめ『どげせん』『謝男』『巫鎖呱 MISAKO』『この中に1人、妹がいる!』『この中に1人、妹がいる! ばすたいむ』

記事にしなかった漫画を含む5タイトル分まとめます。基本的にネタバレ無し。


①どげせん

まだ板垣惠介とRINがコンビを組んでいたころの土下座漫画。

  • 作者:板垣惠介、RIN(『どげせんR』はRINのみ)

  • 巻数:全3巻、『どげせんR』2巻

  • 個人的な点数:74点

板垣惠介が企画し、RINが作・画を務める土下座漫画。
高校教師・瀬戸が土下座でさまざまな事件を解決していく異色作。

『どげせんR』では板垣とRIN間の“土下座観の違い”からコンビを解消し、RIN単独で連載されている。また、板垣は『謝男』と改題し、別の土下座漫画を執筆している。

在る時はヤクザとの喧嘩、ある時はゴム無しセックスをする教え子を相手に、本来弱さの象徴たる「土下座」を“戦闘手段”として用いることのギャップが面白い。1話では6ページにもわたって見開きで瀬戸の土下座を行うさまが描かれており、座礼の神聖が強調されている。

『どげせん』1巻
『どげせん』1巻
『どげせん』1巻

ここに板垣とRINの土下座観の違いが見られるのだが、衆人環視の中、土下座を強行することで喧嘩に明け暮れる生徒を非難の的にした瀬戸のプレイングを「暴力じゃん!!!」と形容しているように、RINは土下座を、問題解決のための手段としてとらえている。

『どげせん』2巻

一方、後述するが板垣はあくまで土下座を「感謝を表するための座礼」と純粋に捉えている。

どちらも面白いが、ストーリー漫画が好きな読者にとっては、人情劇に落とし込められたRINの土下座のほうが、「なぜ瀬戸は土下座をするのか」という疑問がわかりやすく解消され、楽しめるかもしれない。


②謝男

前述したRINとコンビ解消後の板垣の土下座漫画。

  • 作者:板垣惠介

  • 巻数:既刊3巻

  • 個人的な点数:76点

2巻の袖に「土下座とは“座礼”の一側面‼︎ 座礼に大も小もない‼︎」とでっかく書かれている。板垣が「座礼」という行いから得られたインスピレーションを極限まで肥大化させることによって成立した漫画。

『どげせん』と比較してなにが起こっているのかがわかりにくい。『どげせん』では人情劇を成立させるために土下座が手段として用いられていたが、例えば『謝男』では主人公の高校教師・拝が日の丸に土下座をすることで、全校生徒が合わせて前のめりになってしまうという超常現象が発生する。

『謝男』1巻

わかりやすい『どげせん』との相違点として、板垣の場合ギャグ色が強く、それは土下座以外にも、「1ページ、12コマにわたって女子生徒のオナニーが顔面だけで表現される」シーンや、「土下座によって顕になった肛門の神々しさが直接光となって視認される」シーンなどでうかがうことができる。

『謝男』2巻
『謝男』3巻

しかし真の相違点はやはり「土下座観」にある。板垣はあくまで土下座を座礼の一側面と捉えており、そして座礼は謝りたいと感じること、つまり感謝の意を表す手段として用いられる。

前述したオナニーの少女に告白し、玉砕した男子生徒の相談にのる拝に、その意味するところがわかりやすく現れている。
拝は男子生徒が口にする「愛している」の言葉を嘘だと切り捨て、「セックスしたい」「ベロチューしたい」等の欲望でしかないと喝破する。
そして拝は「“欲しい”が増えるほど愛は純度を損なう」と持論を述べる。これはまさしく神(GOD)に対する宗教者の向き合い方そのものであり、拝の土下座にはそこに“在る”可能性に対して祈りを捧げるという文脈が載っている。

それはそれとして『謝男』でも人情劇のために土下座を行う話があり、厳密に板垣とRINの土下座観を区別することは難しいが、板垣的インスピレーションを有する読者にとっては『どげせん』よりも『謝男』のほうが面白く感じるだろう。つかどっちもおもろいけど。


③ 巫鎖呱 MISAKO

『ハチワンダイバー』などで知られる柴田ヨクサルのミステリーアクション。

  • 作者:柴田ヨクサル

  • 巻数:既刊1巻

  • 個人的な点数:67点

妖怪退治を生業とする女子中学生3人組・巫子・鎖子・呱子によるミステリーアクション(原文ママ)漫画。とあるが柴田ヨクサルのノリで進んでいくのでミステリー感は薄い。

1話で巫子と田舎の中学校に通う地元の女の子がヤンキーに締め上げられ殺されそうになっているところから始まる。そんな状況にも関わらず巫子は夢の話をはじめる。理解不能なマイペースだが、それぞれ巫子は相手の夢の中に入る力を、鎖子は妖怪を捕獲する力を、呱子は遠距離武器を持っており、役割分担をして戦う。

『巫鎖呱 MISAKO』1巻

妖怪退治は呱子たちが攻撃をし、隙ができたところを巫子が夢の世界で妖怪のイメージを倒すことで意識を飛ばし、鎖子が捕獲するフローで行われる。

“純粋天然男男”を「マジガチモン」と読むなど独特のルビと妖怪の自分に対するイメージが巨乳美少女であるなど夢の世界のぶっ飛びで柴田の世界観が表現されている。

『巫鎖呱 MISAKO』1巻
『巫鎖呱 MISAKO』1巻

戦闘の最中であっても淡々と進んでいく3人の会話のテンポは良く、流動感ある戦闘シーンの作画は迫力がある。

しかし2013年に1巻が発行されて以来続刊していない。『妖怪番長』では同様のキャラクターが登場するためおそらくそちらで前日譚などが描かれている。


④この中に1人、妹がいる!

妹vs妹vs妹vs妹vsブラック妹。原作未読アニメ視聴済み。

  • 作者:田口一、もっつん*

  • 巻数:全5巻

  • 個人的な点数:66点

誰がホンモノの妹なのかを探るミステリー漫画。

主人公の男子高校生「帝野将悟」は帝野グループの御曹司である。生涯の伴侶を高校生活の中で見つける必要がある将悟だが、将悟の父親には将悟の妹にあたる隠し子がおり、妹は身分を隠したまま将悟と結婚しようと画策していた。将悟は実の妹との結婚を避けるため、妹を探すのだった。といった感じ。

実妹を探すミステリーってテーマが異色すぎる。一見バカっぽいけど実際のところ帝野グループのスキャンダルを掴もうとしている敵対勢力や政略結婚を図るグループ会社とかの思惑にめちゃくちゃ巻き込まれていて硬派なところもある。
「〇〇が妹だったんだな…」→違いましたの流れがめっちゃある。ちゃんと偽妹が妹を騙るモチベーションが説得力あって良い。最終巻に至っては面と向かって自分のことを妹だと主張する「ブラック妹(原文ママ)」まで登場して物語はさらに加速する。

案外ミステリーとしてしっかりしていて読める。なによりキャラデザ力と画力が高いので目(もく)でいける。乳首見えてるのもポイント高い。

ただ事件やキャラの行動がめちゃくちゃゲームの「イベント」っぽく描かれていてなんだろ、アニメの「ダンガンロンパ」見てる感じっていうか。淡々としていて没入感は薄い。ミステリーの判断材料の提供とサービスシーンが交互に押し寄せてくるというのが率直な感想で漫画として面白いかと問われると微妙。

しっかり最終巻で妹の正体が判明するし、いちおうオチがついているのでそこは高評価。ていうか原作は妹判明した後なにやってるんだろ。

めちゃくちゃ雑なタイトル回収とリアルに兄が大好きなたけたつがおもろい。

■めちゃくちゃ雑なタイトル回収

■リアルに兄が大好きなたけたつ


⑤この中に1人、妹がいる! ばすたいむ

コミックス2巻までの内容の4コマとか。乳首。

  • 作者:田口一、ZooTAN

  • 巻数:全1巻

  • 個人的な点数:56点

コミックス2巻までの内容で4コマとかストーリー漫画とかをやっているやつ。

画風はなかいもに合っていて、コミックスよりも乳首の露出頻度が多い。なにより小都里先生のサービスシーンが多いのが高評価。

基本的に4コマ目で帝野か天童会長が可哀想な目に遭って終わる。「ばすたいむ」というだけあって入浴シーンが多い。
ギャグは寒いのでなんとも言えないがコミックスで乳首の露出機会のなかったキャラの乳首を見れるということでコミックスが好きな人は買ってもいいかもしれない。

最終話の先生がエロすぎて好き。


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