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最近読んだ漫画5タイトルまとめ『こんなエルフに用はない』『おどろ町モノノケ録』『血潜り林檎と金魚鉢男』『一週間フレンズ』『僕が僕であるために。』

記事にしなかった漫画を含む5タイトル分まとめます。基本的にネタバレ無し。


①こんなエルフに用はない

マジで下品なハイテンションエロ漫画。

  • 作者:tenkla

  • 巻数:全1巻

  • 個人的な点数:68点

『こんなエルフに用はない』

しょっぱなからこれなのでいかに酷いかがうかがえる。最初から最後までとにかくハイテンションで下品じゃないところが1箇所もない漫画。主人公はエルフとセックスすることしか考えてないし、対するエルフとダークエルフも主人公とセックスすることしか考えていない。ギャグは下ネタしかないしダークエルフは服を着ている時間のほうが短い。

『こんなエルフに用はない』

端的に秋田書店のエルフ観が表れている。主人公はエルフよりダークエルフに魅力を感じており、エルフの女王を奴隷のように扱いダークエルフと性交渉を繰り返す。

『こんなエルフに用はない』

ダークエルフ可愛すぎる。
正直エルフよりダークエルフのほうが好きな気持ちくそわかるしそれ全部下半身を刺激するからだしダークエルフはエロければエロいほどいい。

こういう中身1ミリもないハイテンションなエロ漫画大好きなんだよな。おりもとみまなの漫画とか。


②おどろ町モノノケ録

1巻と2巻で空気が全然違う。

  • 作者:押切蓮介

  • 巻数:全2巻

  • 個人的な点数:67点

押切蓮介の何作目かの妖怪漫画。『ぼくと姉とオバケたち』と比べると更にキャラクターは洗練され、ギャグはシュールなものになっている。

「なかよし共存計画」によって妖怪と人間に等しく生存の権利が与えられた唯一の町「おどろ町」で繰り広げられるシュールギャグ漫画。主人公はいつも妖怪に虐められていたり逆に自分より立場が弱い妖怪に対しては容赦なく虐め返したりしている。一方、遊園地のマスコットにしか見えない妖怪「ノブオ」は紆余曲折あり主人公のせいで独房送りにされる。1巻は、おどろ町で妖怪と格闘する主人公と、独房に送られたノブオの2つの話を軸に進行していく。

しかし2巻は1巻の1話完結的な構成から大きく変わり、おどろ町に安住の地を求めて彷徨いついた妖怪にすら嫌われる暴力的な妖怪を、おどろ町の人間と妖怪で追い返す話が全体を通して描かれる。正直、1巻の1話完結でシュールギャグをやる路線が好きだったので、急にストーリー漫画になった2巻に少なからず困惑したが、マンションほどの大きさを誇る妖怪たちに向かって「小豆洗いで奇跡的に状況を打破しようとするあずきあらい」に爆笑した。こういうシュールさは全く失われていない。因果応報なラストも悪くない。全2巻なのでシュールギャグが好きなら全然買ってもいいと思う。

『おどろ町モノノケ録』2巻


③血潜り林檎と金魚鉢男

「新」のほうは読んでない。

  • 作者:阿部洋一

  • 巻数:全3巻

  • 個人的な点数:63点

こういうのが好きな人は本当に好きな漫画。コントラストが激しい精緻な作画、金魚鉢男に代表される作品の根幹に潜む謎、少し抜けたヒロインと業を背負った主人公のカップリング、こういうの好きなやつはぜった好きだし、こういうの好きなオタクだけが読めばいい。

男子高校生「昊介」は金魚鉢男によって妹を金魚にされてしまう。常にスク水を身にまとい、洋服を着ると恥ずかしくてたまらなくなるヒロイン「林檎」は、金魚鉢男からの被害を未然に防ぐために「血潜り」を生業にする。いったい金魚鉢男とは何者なのか、昊介は妹を人間に戻すことができるのかが全3巻で描かれるのかと思ったけど続編が「新・」血潜り林檎と金魚鉢男のほうでやってるらしくめちゃくちゃ中途半端なところで終わる。

吸血金魚が血を吸った痕から被害者の体内に入り金魚を除去することを「血潜り」と言ったり戦うための武器がポイだったり「救う」と「掬う」を何度もかけていたりと名前“ありき”なアイテムや展開が多く、正直なところ幼稚に感じた。しかし昊介と林檎がバディとなっていく過程は心地よく、血潜りを引退した人妻にスク水着せてもう一度活動させる流れは癖が漏れでていてよかった。赤子担ぎながらスク水着て徘徊しているところがご近所の噂になるのも良い。

『血潜り林檎と金魚鉢男』2巻

動物倫理のオワってる運転手の田所が好き。昊介に向かって「ケンカはだめ」だと諭すくせにその直後に「犬畜生はね 殴ってもいいんだよ 昊介くん」と語りかけるナチュラルな狂人で面白い。

『血潜り林檎と金魚鉢男』2巻

回想シーンに無理やり変形したから比がおかしくなってるコマがある。


④一週間フレンズ

男が女々しすぎる。

  • 作者:葉月抹茶

  • 巻数:全7巻+ガイドブック1冊

  • 個人的な点数:60点

『ef』の『新藤千尋』ちゃん?すみません。

月曜日に一週間分の「友達に関わる」記憶がリセットされてしまう女子高生の「香織」を取り巻く人間関係を描いた作品。
正直リセットもので話続くのか?と思ったけどなんだかんだ読んでたら7巻に到達していた。

香織の力になろうとあの手この手で助け舟を出す主人公の「祐樹」との関係が前半で、幼なじみで転校してきたことで再会した「一(はじめ)」との関係が後半で描かれる。新キャラや、香織の記憶の復活などいろいろな手でストーリーが途切れないよう工夫されていた。

ただ主人公「祐樹」が(これは何度も本作中に指摘されていることではあるが)女々しすぎる。常にうじうじしているし自分勝手な都合でキレるし嫉妬していない時がないし見ていてムカつく。ストーリーのため、必要な女々しさだと理解しているが、それにしてもムカつく。

友達に関する記憶がリセットされるから友達を作れない香織にあてがわれた新キャラが「物忘れが香織のリセット級に激しいから共感して仲良くなれる」とかいうパワープレイで笑ってしまった。ゴリ押しすぎる。

最終回の内容は付き合ってはいおしまい!って感じではなくて思ってたより良かった。ただ主人公がずっと女々しくてムカつくのと4コマの時はまぁ…ほのぼの4コマだな…以上の何でもないので優しい世界に生きている住人にしか愛されない漫画だろうなとは思った。

『僕が僕であるために。』の巻末に大学生となった彼女たちの4コマ漫画が載っている。


⑤僕が僕であるために。

その『僕が僕であるために。』ですが、2巻までしか読んでない。

  • 作者:葉月抹茶

  • 巻数:全9巻

  • 個人的な点数:60点

「若槻紗奈」の幼馴染である「駿」は彼女に想いを伝えるために高校に転校してきたが、そこでは自分と全く同じ容姿の「歩」というクラスメイトが紗奈と仲良くしていた。歩いわく面白そうだからと提案してきた入れ替わりを行い、駿は歩として過ごすうちに、変わってしまった人間関係に気づいていく。といった感じ。

ちょいちょい物語のクライマックスであろう紗奈が入れ替わりに気づいて泣きながら立ち去っているシーンが挿入されるので、その未来に向かって突き進んでいく。2巻時点だと多少曇らせはあるけどそれなりにわちゃわちゃやっているのでまだなんとも言えないが、最後まで読むと入れ替わりによって気づいた人間関係の問題点を主人公が解決し、またそのことによって自分の内気な性格という問題も克服していくアツさがあるかもしれない。2巻までだとそのための下地が舗装されている感じでそこまで面白くないが、主人公が常に大切そうに握りしめている「タイムカプセル」の鍵が話に活きてくるのかも。

これでほんまにタイムカプセルの鍵がタイムマシンのキーになってて過去に戻って紗奈の曇らせを回避したりしたら急すぎておもろいな。絶対ないけど。

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