すごい エッセイ
「おもちつめ放題 袋やぶき泣き放題」(浅井音楽さん)を読んで
七五調で感想文を書きます
(あるいは十七文字・十七音で)
正直に言う。なめていた。
「素人のエッセイなんて」つまらない。
僕も素人なのに上から目線。
浅井音楽さんのエッセイは、良い。
「おもちつめ放題 袋やぶき泣き放題」
もう題名が面白い。
悲劇的で喜劇的な絵が浮かぶ。
エッセイは、こうでなくっちゃ。
浅井さんの悲しいことが可笑しい。
『天国と地獄』みたいな構造だ。
人の本質はサディズムかもしれない。
閑話休題 まず浅井さんを知ろう。
調べたら、やっぱり浅葱色だった。
この色は好きです 見ると落ち着くね。
「音楽と漫画が好きな心理士」さん。
読むだけで、こころほどける文だった。
『ココロジー』で執筆しているらしい。
どうりで文が読みやすい。プロだから。
前置きが長い 本題に入ろう。
本文を読んでいきます。
冒頭に、いきなり「プリンのせたぬき」
この意味は最後まで分からないまま。
「意味なんか求めてるから病気する」
浅井さんに言われている気がした。
流水の如く滑らかな書き出し。
そういえば親戚に四月一日(わたぬき)生まれ
「脱力系エッセイ」と呼びましょうか。
読点も、句点もない簡素な文
浅井さんの 駄目な部分が書いてある
これは自己開示と呼ばれる技術で
「僕/私も緩く生きて いいんだな」
と思ってもらう効果が あるんです
洒落ている
やっぱり句読点ないと書けません。
どうやって書いているんだ浅井さん。
桜やホウトウが自然な流れで、
川を下るように描写されていく。
現代詩を読んでいる気持ちになる。
最果タヒさんをなぜか思い出す。
現代詩を僕が知らなすぎるから?
もうすこし似た人がいるのだろうか。
なんか日本三大桜とか宇宙から帰ってきた桜とかいろんな桜があったけれどいわれのある桜よりも顔の近くで揺れていた桜とか お寺のなかの家の畑の向こうに咲いてた桜とか そういう名もない桜がすごくよかった
よく分かる。路傍に咲く花の方が、
とても綺麗に香る日がある。
この記事の山場の部分は書かない。
ネタバレに配慮して書き進めない。
という文から美しく着地する。
(「へたにしらないほうがいいこともある」
十七音ちょうどで助かる)
最後にはボツ写真も見せてくれる
最中って毎回さいちゅうだと思っちゃう
さいちゅう ぴかちゅう おもっちゃう
脈絡なく話が進む様子は、
ドナルド・バーセルミを彷彿させる。
何よりも、読んでいて癒されていた。
「読む薬」かもしれない浅井さんは。
浅葱さん、いや浅井さんのアイコン
浅葱色のアイコンについて書こう。
青には鎮静作用があるらしい。
緑には癒す効果があるという。
青と緑の中間が浅葱色。
浅葱色のように、読んで癒される
とても素敵な記事でした。
ありがとうございます。
ネギネギネギと書いていて、
ネギが食べたくなってきた。
ネギを食べます。