島に移住してからすぐの時期のこと
島に移住して数年。
今は半農半Xというか、畑や稲作・DIYをしながらフリーランス的な働き方に落ち着いている。
内地(本土)にいたときには考えられないくらい精神面や価値観が変わって、自分でもびっくりだ。
「お金がないと…貯金がないと大変だ。」と常にお金お金と考えていたが、今はそんなに不安はない。
何か欲しい場合はまず「自分でつくれないか?」と考えてしまう。
精神的な安定が島生活にはあった。
移住当初はもちろん経済的な不安もあり、正社員で働き始めた。
いまだに根底にあるのは…学生のころからずっといじめられて生きてきて、その時に他人に助けてもらった気持ち。
ずっと…
『いただいたこの気持ち・助けてもらった御恩を誰かに返さなきゃ』と持ち続けていた。それも呪いのように。
最初は『島のために、島に生活している人のために』なんて思って、島を盛り上げる広告代理店の営業として働いた。
サービス残業は当たり前。帰りづらい雰囲気。
内地のときと比べると給料は雲泥の差。
「わかっていたことだ。ただ島のためにはなる。」なんて思っていた。
ただ営業に行けば行くほど、自分のしていることに落胆していった。
島の人にとってはそれほど必要とはされていないというか、ただのお節介のような気持ちにさせられて。
今思うと、島の人にその広告代理店の行っていることの影響力や必要性っていうのが伝わっていなかったからだと思う。
広告費の踏み倒しもざらにあったし、集金に伺って怒鳴られることもあった。
顔はたくさん広く浅く覚えてもらえて、外出するとプライベートが仕事になるのもたびたびだった。家の外に出たくなくなった。
そんなこんなで好きで移住したはずの島がとても嫌いになった。
今はそれほどではない。『こうじゃない、こういきたかった訳じゃない。』と自問自答して、本来の自分の気持ちに正直になったから。
まだ目指す自分には到達していないけども、日々目指すのは個人の自由だ。
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