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【船内散策】四国開発フェリー おれんじ おおさか

 大阪南港と愛媛県東予港をむすぶ四国開発フェリー「おれんじ おおさか」の船内を散策してみましょう。航海時間8時間と短めの航路ですが、2018年就航の全席個室フェリーの実力やいかに?


4階

乗下船口・ロビー

 搭乗橋から船内に入ると、そこは4階です。乗船口にはオレンジフェリーと本船の銘板が掲げられています。

入口の銘板

 本船は大阪南港、東予港とも右舷側から乗り降りします。乗り込んでまず度肝を抜かれる立派な吹き抜けホール。高級感あふれる装飾を見ると、すごい船に乗ったなと思うこと間違いなし。ステンドグラスのような光る壁の装飾と、ツバキの花のようなシャンデリアに目を奪われます。

中央の吹き抜けホール

 吹き抜けは3層分ですが、客室は4階と5階の2層。6階はラウンジのみという贅沢な配置になっています。乗り込んで正面に案内所のカウンターがあり、皆さん鍵を借りて部屋に進みます。

案内所

 案内所横には現在地表示のモニターと運賃表がありました。とはいえ、あまり現在地を見ている人は多くないですね。

船内案内図

 ホール沿いに船内案内図もあります。全席個室フェリーですので、船室の区切りが細かく、他の船とは図面の密度感が違います。いちばん広いのは・・・4階右舷後方のレストランでしょうか。

コーヒーマシンと貴重品ロッカー
自動販売機コーナー
傘を売っているのは有難い

 案内所の裏側の通路には、コーヒーマシンと自動販売機コーナーがあります。船内に売店は無く、ドリンクやアイス、お菓子は自動販売機で販売。アルコールやお土産はレストランのカウンターで購入できます。傘や御船印は案内所で扱うので、ちょっと慣れが必要かもしれません。

ホール横ソファコーナー

 ホールの左右は、広めのソファスペースになっています。下船する際は皆さん部屋から早めに出てきてここで待機していました。4階は長椅子ですが、5階はテレビ視聴スペースも兼ねて1人掛けのソファとテーブルが並んでいました。

客室区画

長い廊下と大量の扉

 客室部分の廊下までカーペット敷きになっています。キャリーケースを引っ張ってもガラガラ言わないので静かです(その分抵抗はあります)。4階は左右の外側がデラックスシングル、内側がシングルで1人部屋が中心です。コンパクトな部屋が多いので扉の数がものすごいことになっています。

レストラン

レストラン入口

 本船には立派なレストランがあります。入口からして堂々たる風格を漂わせています。夕食と朝食の営業があり、航海時間8時間にもかかわらず、2回楽しむことができます。

酒、酒、SAKE!

 レストランに入店すると、まず目に入るのがお酒のディスプレイ。「銘酒船旅コレクション」と題され、珍しい銘柄もあるとか。入れ替えもしているようなので、乗るたびに新しい出会いがありそうですね。

料理が並ぶ

 料理はカフェテリア方式で、目の前に並んだお皿を取って行くスタイル。メイン料理や丼ものなどは別途オーダーして出来上がったら番号で呼び出されます。現金のほかQR決済もできるのが便利です。

店内

 レストランは4階の右舷側後方の広いスペースを占めています。船の形の都合で、客席は奥に行くほど高くなり、段々畑のような造りです。料理が並ぶカウンターも奥に向かって標高が上がります。

店内

一番奥がドライバーさん向けの部屋、手前は一般むけの席です。テーブル席だけでなく、カウンターもありますので1人でも安心。スペースも広めに取られていました。窓がないところは絵が飾られています。

5階

ロビーまわり

中央のホール

 階段をひとつ上って5階にやってきました。4階から5階への階段はかなり印象的な形をしています。階段の右にある屋根がかかっている部分が案内所です。

前方の絵画

 大階段を上って最初に目に入るのが、「シンギュラリティ・イヴ」という題名の巨大な絵画。独特な世界観ですが、見るものを圧倒するものがあります。絵の中に大阪海遊館のジンベエザメがいるのですが、見つけられますか?姉妹船「おれんじ えひめ」は愛媛をイメージさせる違う絵になっているそうです。

ギャラリー

 ホールの前方はすぐ客室で、後方は公室が配置されています。こちらはギャラリーといわれる記念撮影コーナー。船の写真が飾られ、日付、船名入りの浮き輪の前で乗船記念に1枚撮ることができます。

ソファスペース

 記念撮影コーナーの向かい側はソファスペースになっていました。ありきたりな表現で恐縮ですが、ここだけ見るとホテルみたいですね。壁には航路図が掲げられています。

5階 自動販売機コーナー

 自動販売機コーナーは5階にもあります。こちらはジュース、アイスに加えて日用品も扱っています(パンやお菓子は4階のみ)。お風呂が近いので、オレンジフェリーのロゴ入りタオルも販売しています。

浴室

 5階の後方は展望浴室です。右舷側が男性用、左舷側が女性用で、中には浴室とは別にそれぞれシャワールームも用意されています。新しい船ですのでどこも綺麗で、洗い場のパーティションもしっかりしていたので快適に入浴することができました。浴槽も広々としたものが2つありました。

マッサージコーナー

 お風呂上りの楽しみといえば、マッサージチェアです。本船には浴室横のスペースに4台のマッサージチェアが並びます。1回200円と気持ちプレミアムなものですが、極楽な15分を過ごすことができます。また、先ほどのギャラリー後方にはちょっとしたゲームコーナーもあり、お子さん連れでも楽しめます。このあたりは温泉旅館の大浴場まわりと同じような設備の構成です。

案内所側からホールを望む

 そのほか、5階浴室のさらに後ろにはウィズペットルームというペット同伴の客室やドッグランも用意されています。

外デッキ

5階外デッキ

 5階の外デッキはかなり広々しています。係船ロープなどの設備は4階の後方にありますが、そのギリギリまで行くことができます。航海中は夜ですので、どれくらいの人が出てくるかは未知数。

6階

スカイラウンジ

6階前方からホールを見る
6階後方からホールを見る

 5階から6階への階段は左右に分かれて2か所あります。6階に客室は無く、すべて公室。スカイラウンジと呼ばれる居心地の良い空間になっています。座り心地の良いソファセットが並び、持ち込んだ総菜で宴会をしている方もちらほら。客室フロアとは別の階ですので、寝ていて話し声が気になることもないでしょう。

スカイラウンジ

 ラウンジは、いちおう360度全方向に窓があります。出航後しばらくして明石海峡大橋をくぐる際、寒い日であればデッキに出ずともここから前を見ることができます。

スカイラウンジ

 ラウンジからは外デッキに通じる扉もあり、外の空気が吸いたくなったらすぐに出ることができます。抑え目の照明で落ち着いた空間なので、あまりウロウロ行ったり来たりするのは怪しいですが・・・。

外デッキ

煙突

 6階の外デッキは、ラウンジと後方の煙突を囲うように配置されています。大阪湾の夜景や橋をくぐるイベントをいちばん楽しめるのはやはり外デッキでしょう。早起きに自信のある方はぜひトライしてみてください。

 以上、四国開発フェリー「おれんじ おおさか」の船内散策でした。最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
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甘木 | 船旅note
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