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【乗船記】四国開発フェリー おれんじ おおさか・大阪→東予・デラックスシングル
大阪南港と愛媛県東予港を結ぶ四国開発フェリーに乗船します。航海時間8時間の中距離航路です。快適な全室個室フェリーでの旅、最後までどうぞお付き合いください。
乗船日:2024年9月7日(土)~8日(日)
※設備、サービス内容は現在変更になっている場合があります。
乗船まで
インターネット予約
乗船予約は四国開発フェリー(以下オレンジフェリーと書かせていただきます)の公式ホームページで行います。出航の2か月前から予約できますが、今回は乗船2週間前に予約しました。部屋数の少ないロイヤルに乗りたい場合は、なるべく早めに取る方が良いと思います。
当日、港へ
本船の大阪出航は22時です。一般的なフェリーは出航1時間前~30分前に乗船開始になるのですが、オレンジフェリーは2時間前から乗ることができます。早めに乗って船内レストランで食事をして、ゆっくりくつろぎながら出航できるのが良いですね。
乗船当日
19:20 大阪南港フェリーターミナル
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大阪南港フェリーターミナルからは、今回乗船する東予行きのオレンジフェリーのほか、北九州新門司行きの名門大洋フェリーが1日2便発着しています。距離が近い東予行きがいちばん最後の出航になります。
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ターミナル1階にあるカウンターで乗船手続きをします。といってもインターネットで事前にクレジット決済しているので、予約メールを見せて乗船券を出してもらうだけです。翌日の朝食券も、こちらで購入することができます。
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船と航路について
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船名:おれんじ おおさか
船籍港:西条
就航:2018年12月
建造:あいえす造船
長さ:199.9m × 幅:27.5m
総トン数:14,759トン
航海速力:20ノット
旅客定員:519名
積載車両台数:トラック175台、乗用車45台
運航:四国開発フェリー株式会社
航路と所定時刻
大阪南港 22時00分発
↓ (距離約240km、8時間)
東予港 6時00分着(翌日)
20:00 乗船
19時50分に新門司行きの名門大洋フェリー2便が出航し、いよいよ東予行きのお客さんの乗船が始まります。乗船口前でチケットの確認を受け、搭乗橋を歩きます。
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大阪南港はターミナル岸壁に対して船が横づけされるのではなく、スーパーの駐車場のような形でバックで(または頭から)着岸しています。容量的にはいちどに6隻の船がつけられるようですが、船の乗り口までは少し長めの搭乗橋を歩くことになります。
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搭乗橋の窓からチラチラ船を見つつ、船内へ。テンションが上がる瞬間ですね。乗船開始時刻から出航まで2時間もあるので、お客さんも分散されていて混んでいるのか空いているのか分かりませんでした。
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船内に入ると、超立派な3層吹き抜けホールに出ます。8時間しか走らない航路の船とは思えない豪華さです。案内所で個室の鍵を借りて、皆さん自室へと進んでいきます。乗客が立ち入れるのは4階~6階までで、客室はそのうち4階と5階部分。6階にはラウンジがあります。
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「全席個室フェリー」をうたう本船の客室案内表示は圧巻です。窓のない内側にもっとも手頃に利用できるシングルが並びますが、外からは施錠できないものの立派な内鍵付きの扉と壁がきちんとついています。
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今回利用した等級はデラックスシングル。2種類ある1人部屋の中では贅沢な方の仕様で、部屋の中に窓と洗面台がつきます。本船4階の左右窓側はすべてデラックスシングルになっており、間口はあまり広くないので大量の扉が並ぶ廊下の景色は独特なものがありました。
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部屋の広さは約9平方メートル。一晩寝るには十分な広さです。夜間しか走らないので、窓の出番がないのが残念なところです。浴衣やフェイスタオル、歯ブラシのアメニティももちろんありますよ。ちなみに本船の個室でお手洗いとバスルームがあるのは最上等級のロイヤル4室のみ。デラックスシングルのひとつ上、スイートになってもお手洗いやシャワーは共用です。
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くわしいルームツアーは別記事にいたしますので、どうぞお楽しみに!
20:20 夕食
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船旅の楽しみのひとつと言えば、食事ですね。私の住んでいる北海道発着航路だと冷食自販機のシルバーフェリー(苫小牧ー八戸)と同じくらいの距離感にもかかわらず、本船には立派なレストランがあります。
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夕食営業は乗船時刻と同じ夜8時にオープンし、出航後の11時まで。朝食営業は翌朝5時半から到着後7時までです。入口でお盆を持って、ほしいものを載せていくカフェテリア方式で、ありがたいことに現金のほかQRコード決済が可能です。
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オレンジフェリーのディナーの名物メニューは宇和島鯛めしと(私のなかで)決まっていますが、夏だったからか冷やし鯛茶漬けがお勧めされていました。この日は乗船前から鯛だしラーメンを食べようと心に決めていたので、誘惑を振り切りながら先へ進みます。
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予定通りラーメンを注文しましたが「数量限定」の文字にやられ、気づけば愛媛のブランド「みかんブリ」の刺身もお盆に載っていました。会計時にビールも入れてもらい、冷たいものだけ持って席へ。別注の料理はレシートに呼び出し番号が印刷されているので出来次第呼ばれます。
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レストラン内はそれほど混んでいないですし、ラーメンなのですぐに呼ばれるだろうと思い、料理には手を付けずにとりあえず乾杯!暑い中のビールが全身に染みわたります。飲んでいるとすぐに番号が呼ばれ、ラーメンが揃ったところで改めていただきます!
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鯛だしラーメンは予想通りの美味しさで、出汁だけでなく鯛の身も載っていたのがうれしいです。ブリの刺身は臭みがなくてこちらも美味しい。養殖のエサにみかんの皮を混ぜているんですって。出航前の美味しいひと時を楽しむことができました。ごちそうさまでした!
22:00 出航
食事が終わって船内の探検をしたりしていましたが、出航までもう少し時間があります。本船の最上階、6階のスカイラウンジでくつろぎたいと思います。船内散策の記事は別で公開いたします。
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ホテルのロビーのような雰囲気で、かけ心地の良いソファが並ぶスカイラウンジ。照明は抑えられていてうっすらと音楽がかかっているので油断していると寝てしまいそうです。船内に自販機はありますが、アルコールを入手できるのはレストランの対面販売のみ。レストランに2度目の入店をして、お酒だけ買って出てきました。飲みやすいようにプラスチックのコップもつけてくれました。
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先ほどの夕食から口の中は完全に愛媛なのですが、実際にはまだ大阪を出ていません。おいしい柑橘の香りがするクラフトチューハイを飲み終えたころ、ちょうど出航時刻になりました。6階のスカイラウンジからはそのまま外のデッキへ出られるので、様子を見に行くことにしましょう。
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デッキに出てみると出航準備の真っ最中で、搭乗橋は外されていました。船をくくっているロープを外せばいつでも出られる状態です。
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大阪南港を今日出るのは、本船が最後。3つのSが描かれたオレンジの煙突から煙が出てくると、笛を合図にロープが外され少しずつ動き始めます。オレンジフェリーの3つのSは「Safety・Service・Speedy」の頭文字で、同社のモットーだそうです。
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22:30 お風呂・就寝
出航を見届けたら、あとはお風呂に入って寝るだけです。東予港到着が早いので、あまり夜更かしするわけにもいきません。景色のハイライトとして明石海峡大橋をくぐるシーンもあるのですが、今回はパスしてしまいました。
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展望浴室は窓付きの大浴場で、泡風呂を含めて大き目の浴槽が2つ。洗い場にはしっかりした壁があるので、常識的な使い方をしていれば横の人にシャワーの流れ弾がかかる心配は少ないと思います。航海中は真っ暗なので窓の外は当然暗闇です。それでも気持ちの良い、いいお風呂でした。なお部屋に備え付けのバスタオルは無いので、私は速乾のマイバスタオルを持ち込みました。
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お風呂上りはマッサージチェアに乗ります。1回200円という高級版(?)ですが、横浜で歩きまくって溜まった疲れを取ってもらいました。
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部屋にもどる途中、アイスの自動販売機に寄り道しました。アイスを食べてひと息ついたら、歯を磨いてある程度荷物を片付けて就寝です。本船が走っているのは穏やかな瀬戸内航路なので、大きな揺れはほぼ無く快適です。おやすみなさい!
5:30 朝食・入港
朝5時半、起きると同時にレストランへ向かいます。本船の到着時刻は6時で、予約している松山ゆきの連絡バスが6時20分発なので下船遅れは許されません。寝る前にある程度部屋を片付けていたので着替えをするだけで準備完了、もう降りる格好でレストランへ向かいます。
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部屋の鍵は先に案内所に返却し、朝食営業の始まったレストランへ。まだ朝早いので店内は空いていました。
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朝食は乗船手続きの際に事前購入した食券と引き換えてもらいます。和洋2種類ありますが、私は洋食派です。ワンプレートとコーヒー、牛乳またはポンジュースという内容で、この朝食がまた美味しいんです。オレンジフェリーのロゴの焼き印が入ったミルクパンに何かの金賞受賞のマーマレード、ハムやスクランブルエッグもこだわったものが出されます。量も丁度良く、何度でもリピートしたくなる朝食です。
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レストランはちょうど岸壁側にあり、遠くに日が昇るところが見えました。本当はゆっくりいただきたいところですが、この後が詰まっているので早めに食べて引き揚げます。ごちそうさまでした。
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6:00 下船
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食後、本船には搭乗橋がかけられており、そのまま下船します。東予港は朝の8時まで船内休憩ができるので、朝はゆっくりしたい人たちはまだ寝ているかもしれません。
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東予港のターミナルビルは新しくきれいで、おそらくおれんじえひめ・おおさか就航に合わせて建てられたのだと思います。港の周りにはほぼ何もありませんが、連絡バスが充実しているので問題ないでしょう。ここから自転車でしまなみ海道を走る方も多いようです。
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下船後
感想
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8時間というあっという間の航海時間でしたが、きれいで快適な全個室フェリーの旅は素晴らしいものでした。1日1往復というゆとりのあるダイヤだから船内滞在最長12時間が実現していますが、設備やサービスの充実ぶりには驚かされます。寝て起きたら着いてしまうのは勿体ないので、このまま四国の周りをぐるぐる回ってもらえないかなと思いながら、今回の船旅は終了です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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今後も船旅にまつわる記事を製作してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
乗船中にかかったお金
◆乗船料金
デラックスシングル(松山までの連絡バス含む)
12,080円
◆いろいろ
クラフトチューハイ(宇和ゴールド) 450円
マッサージチェア 200円
アイスクリーム (価格失念)
◆夕食
鯛だしラーメン・みかんブリ刺身・ビール 2,300円
◆朝食
洋食 900円
合計 15,930円(+自動販売機のアイス)
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