たいしょく日記2
9月22日
「アマチュアプロレス観戦」
土曜日だった。
サラリーマン時代、土日祝に休みになることが無かった。
イベントは多くが休日にある。
気になるイベントを見に行ってみた。
区民センターでアマチュアプロレス団体が試合をしていた。
こんなに身近な会館でこんなイベントをしているなんて驚きだった。
アマチュアの試合だからか入場無料だった。
入場無料なので大勢が見に来ているのかと思ったら、案外と観客は少なかった。
見に来ているのは常連かアマチュアプロレスのファンがほとんどで、レスラー達とも顔なじみのようだ。
ワタシみたいに、珍しそうにキョロキョロあたりを見回しているような客はいなかった。
会場には独特の田舎臭さのようなものが漂っている。
顔見知りが見に来ているからか、緊張感のない緩んだ空気が流れていた。
レスラー達は、アマチュアとはいえリングの上で格闘するわけなので、それなりに体を鍛えているとは思うのだが、けっこう普通の体で、腹がでている中年太りのレスラーもいた。
本物のプロレスは、一度だけ招待券をもらって見に行ったことがある。
殴る、蹴るときの音が会場にやたら大きく響き渡っていた。
その音にまず驚いた。
本当に痛そうであった。
子供の頃友達とプロレスごっこをよくやっていたが、子どもの遊びだ。
プロレスラーは生まれつき頑丈な体でないと務まらない職業だ。
素人は怪我をする。
真剣勝負をしているようなのだが、相当危ないことをしている。
鍛えていなければ怪我をしてしまう。
見に来ている観客はそのへんの見方や楽しみ方をわきまえているようで、声援を送ったり、やじを飛ばしたりして楽しんでいるようだ。
こちらの団体は、プロレス好きが集まって立ち上げた団体なんだろう。
試合は何をどう見ていいのかよく分からなかったが、面白かった。
試合の途中で本当に痛かったのか、試合の運ばせ方に怒ったのか、喧嘩になってしまった。
ののしりあい、陰険な空気になっていた。
それも試合の演出だったのかもしれないが。
いや、そうでもないのか。
試合が終わって、リングを片付け始めたときにもその後味の悪さが漂っていたようなので、本気で喧嘩になっていたんだと思った。
ワタシが一番面白いと思ったのは、ライブ感だ。
眼の前で、人が殴られるのだ。蹴られ倒されまた殴られる。
アマチュアの試合とはいえそのライブ感が楽しかった。
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