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『みかん』 ー 他人の評価に振り回されない

ある女の子にこんな話をしたことがある。

「みかんはリンゴにもレモンにもならない」。

中学生のその女の子は、ある時から急に友達に無視されるようになり、
落ち込んでいたからだ。

誰に何を言われようが、自分は自分、結局のところ気にしなくていいよ、
という内容だ。

人というのは勝手なもので、その時の都合や見え方でいろいろと言ってくるし、評価は変わるが、それで自分自身が変わる訳ではないし、事実が変わる訳でもない。

褒められ、持ち上げられ、人気が出ることもあるだろう。
例えば、自分がみかんだとする。
皆が言うとしよう。
「素晴らしい!あなたはもはや、みかんではない。皆が大好きなリンゴだ」。
しかし、みかんはみかんだ。リンゴに変わることはない。

逆に否定され、おとしめられることもよくある。
「お前みたいな奴はもはやみかんじゃない。酸っぱいレモンだ」。
もちろん、みかんがレモンになることもない。
何を言われても、みかんはみかんのままである。

リンゴだと言われて調子に乗ることはくだらないし、レモンだと言われて嘆くことも馬鹿らしいことなのだ。
人気があってもなくても、皆に好かれていても嫌われていても、
どんな評価を受けようとも、みかんはみかんである。
つまり事実というのは、人の評価で変わることは決してないのだ。

だから必要なのは、自分自身を冷静にしっかり見つめることだ。
自分の存在や価値を周りの評価にゆだねるのではなく、
事実にゆだねるべきなのだ。
事実として自分がどうなのか。
自分の行いは正しいのか、どうなのか。
それを誰より良く知っているのは、他人ではなく、誰よりも自分自身だろう。

だから、誰がどんなに褒めてくれようとのぼせずに、
自分で自分をだめだと思うなら反省し改善しなければならないし、
逆に皆に批判され蔑まれても、自分でこれで良いんだと心から思えるなら、胸を張って無責任な批判を聞き流せばいい。
風向きが変われば、又元通りになる。

必要なのは他人の意見は意見として聞いた上で、
最後は自分が事実に基づいてジャッジすること。

それさえ出来れば、後は他人の評価にのぼせたり、
落ち込んだりする必要は全くない。

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