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Super Phoenixの牌譜検討してみた!!その2
その日は快晴という言葉の似合う休日でありました。外の明るさと対照的に薄暗い室内で私はSuper Phoenixの牌譜を漁っておりました。
「ぼっちなライフスタイルだとSuper Phoenixの牌譜漁りが捗るなー」
スマホ片手に砂糖たっぷりデブ街道コーヒーを飲んでおりますとどこか見覚えのある対局者が・・・
なんと天鳳位のお知らせ氏とSuper Phoenixが対局をしているではないか!!
そんな牌譜を放っておく訳にはいくまいと私はコーヒーのおかわりを用意したのでありました。
最強の手役リーチを振り回せ!
今回の記事は天鳳位のお知らせ氏とSuper Phoenixの両者の打牌を同時に検討するスタイルで進めていきたいと思います。
ではまずお知らせ氏の視点からスタートです。
10巡目にテンパイが入りました。
対面の親に仕掛けが入っており待ちは絞り切れぬもののテンパイしていてもおかしくない河となっています。
ここでの打牌候補を整理しましょう。
打3pダマ
打点は一番安いがドラを打つことによって他家は警戒するであろうが親は気にせずアガリに向かいそう。ただしアガリ率は最も高いと思われる。
打3pリーチ
打点もそれなりに確保されており枚数も親とも十分めくりあえる待ちであり特に仕掛けている親が危険牌を掴んでオリに回る可能性もある。
打6pダマ
打点は二番目に高く他家が前に出る過程でアガリを奪える可能性があるがその分だけ反撃を食らう可能性もある。
打6pリーチ
アガリ率は最も低いが他家がオリに回る可能性もあり打点もMAXとなっておりツモるか出アガリ裏1でハネマンのリードが奪える
4つ選択肢は打点や待ちに加えて後々の展開に与える影響も全てに違いがあるだけに選びにくさがあります。
ではお知らせ氏の選択を確認してみましょう
打6pリーチという一番の積極策をとっています。
この選択肢となった理由はめくりあう相手がリーチではなく仕掛けであるということが大きいと思われます。
親のアガリを防ぐためにプレッシャーをかけつつ自分のアガリを狙う作戦でリーチという手役の強みが発揮されています。
では3pと6pのどちらでリーチをするか?という判断です。
攻撃面ではなんと言っても打点に2倍の違いがあるというのが一点
そして守備面において3pで親に放銃した場合に5800程度にはなりそうで最悪12000があり得ます。
対して6pならば高くはなさそうで攻守でメリットを得られる6p切りリーチとなったのでしょう。
そして結果的にアガリをモノにしています。
この牌譜から煮詰まった時はリーチを打って他家のアガリ率を下げること。
そうすれば逆に自分のアガリ率を上げられることがわかります。
そして正確なリーチ判断には正確な点数計算も求められることが読み取れるリーチです。
お知らせ氏はこんな場面でもリーチを打っています。
親のダブ東ポンと白の3副露に対してカン4sで勝負に出ています。
両脇から4sが出そうにないし親が掴んだ時に討ち取ってしまえ!ということでしょう。
視点変わってSuper Phoenixもリーチに対し高い評価をしているようです。
5-8mダマテンでアガリを拾えそうですがこうしてモロヒリーチを打っています。
4sが2枚見えたタイミングで三色やピンフを切り捨て3sタンキのリーチ!
お知らせ氏も負けじと反撃!!
しっかりと咎めていました(笑)
先制リーチだけでなく追いかけリーチの場面も取り上げます。
ラス前で2着目がリーチ後に仕掛けたタイミングでツモ切りリーチ!!
ここでもライバルにプレッシャーを与えつつゲームエンドの抽選も引きにいっています。
ツモ切りリーチなのは安全度の高いマンズの68mを晒す仕掛けによって北家の放銃率上昇が関係していそうです。
ノーテンから2件リーチは完全にベタオリで西すら止められるかもしれないが手牌を縮めた相手にテンパイからオリる余裕は無いという判断が働いていそうです。
このようにラス目からのリーチという状況でもAIは自分のリーチ判断だけでなく他家の手牌評価をプログラムによって実行されます。
しかし人間がそれを実行するには厳しい状況に向き合うメンタルが求められます。
麻雀の巧さと強さの違いは意見が異なりますが強さはメンタルを備えた技術である。これが私の主張です。
最後にお知らせ氏の視点でのリーチ
どうでしょう?麻雀はトップを取るゲームだ!と言わんばかりのリーチ宣言とアガリです。
天鳳位とAIの意地と意地が乗り移ったかのような激しいリーチ合戦でした。
伝家の宝刀ここぞのダマテン
リーチという手役にはプレッシャーをかけられるという有効性がある一方で優秀なダマテンには高い出アガリ率という武器が存在します。
Super Phoenixのダマテン判断です。
お知らせ氏のリーチを打ち宣言牌の5mを鳴いたあとに追いついたこの場面です。
片アガリですが役ナシのドラ5pで出アガリが望めないのは言わずもがな。
しかしここでリーチを打ってしまうと現物8pの出アガリ率に悪影響を与えるのは一目瞭然です。
ここはリーチと正面から戦って2人で5-8pをめくりあうより4人全員で8pをめくりあうべきでしょう
そしてキッチリ伝家の宝刀は抜かれています。
もう一つのダマテンシーンがこちらです。
現物を4枚も備えたピンフテンパイ。
安手ダマテンの判断は現物の枚数をカウンティングを忘れてはなりません。
しかしコレは当然と言えば当然かもしれませんね。(笑)
Super Phoenxのダマテンには先制かどうかに重きを置いているようです。
逆に後手のリーチはゲームエンドの抽選のものとなっています
これは私の推測ではありますがSuper Phoenixの先制リーチへの高い評価は先制リーチを受けることの厳しい現実と表裏一体になっているのでしょう。
自分のリーチと他家のリーチを全く同じ評価で打牌選択できるのはAIの強力な特長で人間には越えられぬ壁を感じます。
番外編 基本に忠実に!
激しいリーチの合間にはこんなシーンもありました。
こうした役牌は10回中10回しっかりと鳴けるようにしておきたいものですね。
9mはパッと見で通しやすそうに見えます。
しかしリーチ者以外に8mが切っていないこと等を含めると6-9mは十分に読み筋に入ります。
マンズは何を引いてもテンパイ復活できることもありここではオリの基本通りに現物の西を切っています。
次はSuper Phoenixのテンパイ外しです。
4連形とタンヤオという形と打点の2つの部分でランクアップを狙えるのでやはりテンパイを外してきました。
こうした一打は地味ですがテンパイ外しには手作りの核となる思考が含まれるので強者のテンパイ外しには必ず学ぶものが見つかるでしょう。
終わりに
牌譜検討と文章の作成を終えた頃にはすっかり日は落ちておりました。
文章を書き終えた達成感と心地良い疲労感を肴に酒を飲む。
その一杯は体験した者にしか分からぬ旨みを教えてくれます。
彼女が出来たらこんな休日は過ごせないよな・・・
オレはあと何杯こんな酒が飲めるのだろう?
麻雀という趣味は彼女に受け入れてもらえるだろうか?
彼女がいてnoteに休日を丸々費やせるのか?
考えが浮かんでくると自分では歯止めが利かぬものです。
次々と浮かぶいらぬ不安を胸に私は次々とストゼロを飲み干していくのでありました。