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『異性の心を上手に透視する方法』要約・感想


●本紹介


●本書を読む自分の目的

(なかなかタイトルが香ばしいので手に取ることをだいぶ躊躇させたが)
目的としては、相手が異性であれ友人であれ、コミュニケーションにおいて
 ・どういう類型があるのか
 ・自分がどの類型で行動をとりがちなのか
を知るため。前回の『アサーション入門』を読んでより深堀りする必要性を感じたというところ。

●【前提】N型・V型・S型の3タイプ

特に異性とのコミュニケーションにおいて、子供と親の関係をそのまま自分とパートナーの関係を引きずることが多い。以降で各タイプを説明する。

▷N型:不安型_「複雑な泣き方をする子供」

親と子の関係においては愛情を受けたり、受けなかったり、十分でなかった場合に多く、大人になって相手の愛情を確かめるために、相手を試す行動にでがち(プロテスト行動)。例えば以下のような行動をとる。
・必死になる
(etc:追いLINE・過度な接触)
・相手を調査する
(etc: SNS監視/携帯盗見)
・偽装する/困らせる
(etc:嫉妬させる・破局を仄めかす)

相手のリアクション(安心)があるまで、プロテストは続く。

▷V型:回避型_「身を守るために強がる子供」

親と子の関係においては愛情を受けること・構われることが少なかった場合に多く、近づきすぎることは双方に「甘え」ととらえ、弱さをさらけ出すことを恐れる。以下のような行動をとる。

・秘密が多い
(etc:気持ちを話さない)
・距離をとる
(etc:ほかの異性に近よる)
・自己肯定感を満たす
(etc:相手のあらを探す)
・双方に自己責任
(etc:相手に指示する・関わらない)

自分自身が自立し、自立が安定・安心であると考える。
自分の自立が満たされるまで、離別ストラテジーは続く。

▷N型とV型のカップル、「恋」の正体

N型は求め、V型は避ける。基本的に相性が悪いが、プロテスト行動後のV型の一時的な行動を「与えあう愛」とN型は見誤る。
一方、V型は自立・自尊心を満たすためにN型を利用したり、自立を確認するために離れる場合があったりする。
N型の「求める原動力のプロテスト行動」と、V型の「避ける原動力の離別ストラテジー」が「恋」(ドキドキ)を生むが、与え・与えられる「愛」とは一線を画す、ということが本書では繰り返し主張されている。

恋愛指南本の多くは、「Nタイプ」に相手をさせて(不安がらせて)揺さぶることを指図しているのであり、愛情を育むためのものではないという指摘もある。

※N/Vの混合もありうる。

人口の5%程度

・自分より弱い相手(魅力的でない異性・友人)→Vタイプ
・自分より強い相手(魅力的である異性・友人)→Nタイプ
を使い分けることがあるのではないかと思う。

▷S型:安定型_「愛情をもって接せられ、接する子供」

親と子の関係では、十分に愛情をもって接し、それにこたえる。

・与える
・受け取る
・打ち明ける
・双方に話をする

など、自分のニーズを理解し伝え、必要な時は相手も支えることができるタイプ。
本書の結論は「V/S/Nすべての人がS型と付き合うほうがうまくいく可能性が高い」というところ。
本書ではS型と付き合うと、自分のタイプがS型に変わっていくこともあると主張している。

感想・終わりに

こういうタイプ別診断は結局自分に当てはまることが必ず何かしらあるので(いわゆるバーナム効果)、安易に「自分はN」「あいつはV」と考えるのもどうかなという感想はある。
本書の主張はつまるところ
「まともにコミュニケーションをとれる相手=自分の主張と相手の主張の落としどころや相談をショートカットせず話せる相手」
と付き合おう、自分の陥りがちな類型を知って反対のタイプ(特にNがVを追うこと)は生産性がないのでやめよう、というところ。そういう意味ではアサーション入門の書籍にある通り、相手も自分もDoneするコミュニケーションをしよう、というところに通ずる本だったのかなと思う。


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