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怪談 人喰らいダム
プライベートダムカードが気になるので訪れた人喰らいダムこと一庫(ひとくら)ダムについて新たなことが判明したので噺をしようと思う。
因みに前回のアーカイブはこちら🤌🌹
前回は怪談和尚で御馴染みの三木住職が自身のYouTubeチャンネルで語って頂いた"怪談説法 ダム"の題材となった場所は一庫ダムではないか?ということをメインテーマに投稿をした。
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今回は前回にトンネル走行時に非常口で蹲る若い作業着姿の男性がいたことを三木住職の怪談と重ならぬよう細心の配慮をしながら、私ならではの独自展開で一庫ダムを語りたいと思う。
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先ずは、前回に私が見たトンネルの男性の怪異譚について説明しよう。
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【怪談 蹲る人】
以外のタイトル名が出てこない(´ε`;)ウーン…
土日祝日でもダムカードを行うダム巡りで最初に丹波篠山市にある川代ダムへ行って次に向かったのが一庫ダムだった。川西市へ向かう道中をゆっくりとした速度で進むうちに道は段々と山道特有のカーブが連続して続くその先にトンネルが見えてきた。
このトンネルが見えたら、あと少しで一庫ダムかなと思いながらトンネルを抜けるとトンネルはまだあった。トンネルが続くのかあ、と思いながら先を進もうとした際のことだった。
トンネル内の入口付近に非常時の際の器具等が設置されている歩道が拡張されたスペースに人がいることに気がついた。
思わずおかしいと思い運転中なのでチラッとしか見ることは出来なかったが、ベージュっぽい作業着らしき装いの男性がそのスペースでびしょ濡れの状態で男性は蹲っていた。
あのとき、仮にもしSOSを求める人だったら?
きっと必死になって大声で呼びかける筈だ。
しかし私がみたあの男性はどこか呆然としていた。助けてほしいという意思が全く見られずまるで絶望感すら感じ取れてしまう状態だった。
その時点で、私が見たのはこの世の方じゃないというのは明々白々だった。
【怪談 蹲る人 おわり】
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一庫ダムの怪異譚としては、自殺や水難事故が多く発生したが故に人を喰らうダム=人喰らいダムとも云われ、今は立入禁止のようだが沈んでいなかったら見ることが出来る龍化隧道においても雨の日に肝試しに伺った際に龍化隧道内でコツンコツンとハイヒールで歩く靴音が聞こえてくる等がある。
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しかし、人喰らいダムとする根拠がどうしてもわからないのだ。ダムの堰堤付近はダムが建立してから環境保護を目的としたバス釣り禁止の防護柵があるが、かなり年季が入っているためすっかり防護柵としての役目は終わってしまったようだ。
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この防護柵が事故が多かったが為に急遽設けられたのならばいつまでも倒れたままの状態で放置するとはやはり考えられないため、自殺があった、水難事故があったというのは疑ったほうが良いだろう。
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以前に糀屋ダムに訪れた際に地元の方々と怖い噺で盛り上がった際に一庫ダムの噺を持ち掛けた。すると、一庫ダムはバス釣りの名所であり、心霊の怪異譚に繫がる事件や事故は聞いたことがないそうだ。では、何が心霊の怪異譚に繋がっているのか、事件や事故ではないのならば、ダムならではの水場+山が近い、霊が溜まりやすい霊場と化しやすい要素があるために事件や事故がなくとも必然的に霊が現れやすい環境になってしまうと云うのだろうか。
実は、噂にあがっていなかっただけで答えが隠れた所にあった。
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レンガ造りの展望スペースと思われる場所に慰霊碑がある。前回は発見に至らなかったが、たまたまネットサーフィンをしていた際に慰霊碑で調べていたときに一庫ダムの慰霊碑の場所を改めて知り、またお名前や年齢等が表示されてあったため、ひょっとしたら私がトンネル内で見た男性は殉職された方なのではと気付き今回ダム管理事務所に先ず訪れてからの慰霊碑がある場所へお供えをすることにした。
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因みに線香は私が予め持参していたものである。線香の燃えカス等については不審火の要因になるため火が消えたと確認してから車のゴミ箱に捨てたあとは家のゴミ袋で処分済みだ。
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昭和52年(1977)11月25日に殉職とあるので、考えられるのがダムカードの裏面に記載されているダムの本体工事が昭和52年から本格的に始まったとも推察すると、亡くなられた方は本体工事の作業中に不幸にも事故に遭われた可能性が極めて高い。
青森県と記載されているので、一庫ダムの工事の為にわざわざ、というよりはるばる関西へとやってきて命を落とすとは予想だにしなかっただろう。
流石に青森県のお家までは連れて帰れないので、青森県を思い起こすだろう、桜の香りの線香にしてみたら不思議な事があった。
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【怪談 桜薫る慰霊碑】
一庫ダムには、知る人ぞ知る場所に慰霊碑がある。
基本的にダム工事の際に殉難された方の慰霊碑というのは、ダム全体が見回せるような位置に設置されてあるケースが多いが、一庫ダムの慰霊碑がある場所からはダム全体を見回すことはできない。
作らねばならなくなった際にスペースがなかったのか或いは事故が置きた場所で供養するためにあえてその場所を選んだの何れかだろう。
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前回来たときとはルートが違うためトンネル内で奇妙な人は見かけなかったのだが、慰霊碑に辿り着いて早速持ってきた線香に火を付けようとした。
慰霊碑の背後に誰かがいる。
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線香に火を付けることを優先させ、線香入れ等がないために持参していた線香立てに火を付けた線香を立てると手を合わせ追悼の意を捧げたら、微かだが自分ではない男の声が聞こえてきた。
"あっ、あっ"
それは前回にトンネル内の非常スペースにいた作業着姿の男性だった。私からが線香のお供えをしていることに対し驚いているようにも見えた。
御霊の存在が確認出来たのと同時に手を合わせ哀悼の意を示すと、現れた作業員の男性の御霊は何事もなかったかのように慰霊碑の後ろへと消えた。
そして二度と目の前に姿を現すことはなかった。
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前回何故トンネル内にいたのかはわからない答えではあるが、考えられるのが思いがけない事故だからこそ"この場を離れ帰るべき場所に帰りたい"という気持ちが露わになったのではと考えられ、また男性の御霊の存在が一庫ダムにおける怪異譚の要因にも繋がっているのではと推測される。
そうか、だから"連れて帰ってください"と話した経緯はその事実を伝えたかったのだと察した。
改めて工事中に不幸にも命を落とされた作業員の御冥福をお祈り申し上げます。
【怪談 桜薫る慰霊碑 おわり】
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つまり、異常なしということだ。
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最後に心霊スポットに纏わる怪異を自ら心霊スポットへ足を運ぶことにより、これは霊障じゃないかとか、事実とは異なる情報が流布されていたりする。
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心霊スポットって単純に幽霊がいた、もしくは悲鳴が聞こえてきたという理由だけで事件や事故があったと思い込み、思い込みが怪異譚を作ってしまう。例えば、女性の悲鳴だと思い込んでいたら、子猿の鳴き声だったりする。ダムは野生動物の宝庫でもあるため、野生動物の鳴き声、前述した猿も紛らわしいし、あと鷺とか、鹿も人間が発する悲鳴に近い。
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本当に事件があったのか。
思い込みだけで創造の出来事を作っていないか。
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余談だが心霊スポットじゃなくとも御霊は現れる。怪異譚がなくとも怪音が撮れたりすることがある。そういった場所ほど過去に何が起きたか調べてみると世間には大々的に知られていないだけで哀しいヒストリーがあったりする。
特に地元の方々が行かない、敬遠するような場所ほど心霊の噂以上に怖い噺があったりする。
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ネット上に溢れている噂は鵜呑みにし過ぎないのが良いだろう。特にメジャーな心霊スポットになればなるほど、伝わる怪異譚は疑うべきだろう。中には事件があったと云われているが事実無根の場所もあったりする。
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場所は詳しくは言わないが、名誉を少しでも取り戻すためにはやはり、事件がおきたのならばいつ起きたのか等、年代が明らかにされていない事案ほど嘘が拡散された可能性が高いと云える。
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NOTEでの投稿を通してより色々な方々に心霊スポットの真実を伝えることが出来るように2024年も恐怖の旅路は続けていく。引き続き、拙い文章力ではあるが、あたたかく見守って頂けたら有難い。
今後は心霊におけるノンフィクションライターとして、怪談作家も考えたがやはり自分は調べたことを伝える側の立場となり、少しでも悪いイメージの払拭に繋げるようにしていきたいと思う。