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雑談 在りし日の京都みなみ会館(9月10日撮影)

ついに京都みなみ会館が今月30日をもって閉館してしまうということで京都みなみ会館で上映されている個人的に気になった映画の2作品鑑賞をしてきた。

京都みなみ会館の外観

この日は珍しくと言ったら怒られるが(汗)
朝の10時前であるにも関わらず多くの映画鑑賞客で京都みなみ会館は賑わいを見せていた。

京都みなみ会館のプレート

個人的にはこのオシャレな外装が好きだったなあ。
一見美術館?に見えてしまうほどのデザインにかつ移転前の京都みなみ会館を彷彿させるような上映中の映画紹介のスペースには拘りを感じさせる。

上映中の映画紹介がされているスペース
分かりやすく拡大

閉館後は建物が取り壊されてしまうため、心残りにならぬよう個人的に思う京都みなみ会館のいいね!と思う場所を画像で紹介していく。

京都みなみ会館の看板
上映中の映画一覧
映画を観るなら京都みなみ会館 とっておきの映画あります
京都みなみ会館 世界中の映画をたくさん上映中!
この日は映画"あの夏のアダム"が限定上映されていた
場所が分かりやすく説明されている
 煉瓦の床が固められていない為歩くと音が鳴り楽しい
因みに後ろはエレベーター レンタルのサイクルもある
映画"アイスクリームフィーバー"の宣伝
手作りのアイスカップが可愛い
2階へ上がる階段
2階のバルコニー
2階のフロア

前日の夜にあらかじめ予約をしていた映画を観ることにする。

映画 福田村事件
スクリーン2にて上映

京都みなみ会館では映画"福田村事件"は9月1日より上映が開始されたのだが、行って驚いたのが前述した多くの映画鑑賞客の殆どが福田村事件を観るために京都みなみ会館へ訪れていたことだった。前日の夜に予約をしていてラッキーだったのは予約席がまだ空いていて好きな席を選べられたのが当日になれば当日券を買い求めるためにオープンの9時45分から受付前では行列ができてチケットはあっという間に完売しそれでも福田村事件を観たいというお客さんが相次いだために立ち見席が急遽出来た。話題作とは聞いていたがこんなにも人が入っていることがビックリで前のお客さんが受付スタッフの方から"もう当日券は完売していて申し訳ありませんが別日にして頂けませんか?"と伝えても後からくるお客さんはそれでも当日券が欲しいのか諦めずに粘り強く交渉していた執念が凄すぎました(汗)

福田村事件のパンフレット 1冊1500円

内容はドキュメンタリーですが、ぶっちゃけた話わたしが今までに見てきたジャパニーズホラーの映画より圧倒的に怖いと思った。福田村という千葉県東葛飾郡福田村(現在は野田市)で起きた虐殺事件ですが、内容は関東大震災後の混乱した世の中でどこが出処なのかがわからぬ朝鮮人が悪さをするから捕まえろという内容のデマに躍らされ、結果朝鮮人だと勘違いされた香川県三豊郡(現在は三豊市)からやってきた薬の行商人一行15名いたうちの9名(妊婦の胎児も含めると10名)が殺された。

パンフレットとWARASHI

正しい情報を混沌とした世の中において伝えることの難しさもあるが、個人的に思ったのが今だからこそ方言を話してもむしろ言い方によっては可愛いし真似したくなるというような兆候にあるが、数十年前は違っていた。わたしが20歳のとき、はじめて就職活動のために上京したときだがはじめて東京から地下鉄に乗り赤坂見附駅で乗換をしようとしたが乗り換え方が分からず駅員に相談をしたら当時はまだ関西弁の訛があって普通に関西弁混じりでわからないと伝えたらそれを聞いた他の利用客にクスクスと鼻で笑われてあれから関西弁で話すことは二度となくなった。標準語で話すことを常に意識し、今は標準語しか喋れなくなったぐらいだ。 

時代が変わり、方言で話すことも許容された今だから、映画"福田村事件"で香川から来た薬の行商人一行が話していた讃岐弁も今ならば誰も標準語じゃないことに対して怪しさを感じない世の中になったが大正時代は違う。標準語じゃないと怪しまれ疑いの目を向けられる。関東の方が思う話し方における当たり前の表現方法と地方の方が思う当たり前の表現方法の違いこそが事件の引き金になったのだろう。

だとしたら、この事件は情報が拡散されやすい現代であっても誤った情報ならば同じことが起こる危険性は高いということになる。果たして過去にあった怖い事件と言えるのだろうか?いやこれはネット情報に頼る現代人に対する警鐘なのかもしれない。だからわたしはこの映画を見てジャパニーズホラーのジャンルではないけども"福田村事件"ほど怖い内容の映画はないと思えてならない。まだ鑑賞されていない方は是非観て頂きたい渾身の力作だと思う。

映画を観終えた後、再び写真撮影に専念した。

閉館日まで上映されるイノセンツもおすすめ
シアター側に飾ってある額縁
おすすめの映画紹介
トイレにもイノセンツのポスター
映画ピギー 9月22日より上映
2階の受付
映画"アイスクリームフィーバー"の
宣伝用手作りアイスカップ
2階エレベーター前
2階バルコニーより撮影
2階には自動販売機がある
階段を下りて1階へ
1階の受付
映画"アイスクリームフィーバー"の宣伝
階段下のベンチスペース
オシャレで何時間でもいたくなる
窓際のベンチスペース
京都みなみ会館の看板
分かりやすく拡大

写真撮影はここまでにして次に見る予定の映画の時間潰しのためにランチをとることにした。ランチを終え、次の映画の上映時間が刻々と迫ってきたため再び京都みなみ会館へ戻ることにした。

入口はあちらとわかりやすい
上映されている映画のお知らせや
これから上映予定の映画の宣伝
日差しが強く取りづらかった外装
朝に見るのと昼に見るのとではガラリと印象が変わる
非常階段の前
再び上映される映画を観にシアター2へ
歩道近くのベンチスペース
テーブルとベンチ

閉館になるのが何だか勿体ないなあと感じながら2月の階段をあがっていく。

映画 遺灰は語る
シアター2にて上映

この映画、主役は何と遺灰?!
内容はノーベル文学賞作家ルイジ・ピランデッロ氏の死後、遺言通りに故郷のシチリアにある固い岩の中に自らの遺灰を埋葬し、一部は海にまいて欲しいというものだが、亡くなられた1936年当時はファシズムの勢いが強く、文豪として人々からも慕わられていたピランデッロ氏の名誉を独裁者ムッソリーニが政治利用するために密葬しひっそりとローマの霊園で10年間埋葬されるのだが、ファシスト党が潰れイタリアは敗戦国になり、アメリカの統治下におかれてからのピランデッロ氏の遺灰をシチリアへ移動させるという一大プロジェクトだが、行く先々で試練に遭いながらも最後は遺言の内容をしっかりと実現したところでエンド。ピランデッロ氏の遺作となった短編の釘も話の展開が独創的過ぎてなかなか面白かった。最初はどうしたんだ?おかしいと思ったシーンからはじまり、エンドへの流れから実はこういうことがあり今に至るというのが後々になって説明されていくのだが、話の展開の仕方がユニークだったのと主人公の少年が抱える心の闇にも丁寧に描写されているのが印象的だった。

遺灰は語るのパンフレットとばけたんWARASHIのMOMO
角度を変えてみる

MOMOは何を感じたのか分からないが、最初の遺灰になるシーンで自動検知で赤点滅。そりゃお化けが現れてもおかしくないシーンではあるがまさかのシーンでお化けの登場には口を閉じた状態で吹くしかなかった。その場の状況に乱れが生じた可能性も考えられるが、無言モードにしている以上はこちらがMOMOの考えを察するしか無い。

(おまけ)

上映は終わったが観たかった作品。

映画EOイーオーのパンフレットとWARASHI
WARASHIの位置を左側にした

ポスターの内容を見て面白そうだなあと思いながらも9月は気になる作品だらけで結果予定的に重複してしまい観ることが出来なかった。9月28日までなら高知県の映画館で見れるらしいが、遠い。レンタル化されるのを待つしか無い。京都みなみ会館で映画を観ることは叶わなかったがEOのパンフレットだけは買えたのが良かったと思っている。

最後になるが、閉館日となる9月30日に再度京都みなみ会館へ訪れ京都みなみ会館として迎える最期の日に映画を見に行く予定だ。EOは21日までの上映予定だったのが残念だが、最終営業日の30日も素敵な作品が上映される予定であるため注目したい。またこのことについてはNOTEでリポートする。

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