ダム怪談 蓮(はちす)ダム
これは、わたしが蓮ダムで体験した不思議な出来事について紹介したいと思う。
以前に三重県のダムカード収集の目的で多気郡大台町にある宮川ダムの近辺で宮川ダムのダムカードを取得したら次は松阪市の蓮ダムでダムカードを取得したかったつもりだったが宮川ダムの先に訪れた尾鷲市内の三重県立熊野古道センター様からの道程がGoogleナビで検索したらかなり山道の中を入るのだが、先へ突き進むと地元の方から声をかけられた。
この先は土砂崩れで先には進めません。
切り返し、来た道に戻ってください。
しかし、Googleナビでは土砂崩れの情報等が何も反映されていないため、声をかけて頂いた地元の方に宮川ダムへ行きたい旨を伝えたら、大台警察署がある交差点までの迂回ルートを教えて頂いたうえ、土砂崩れに遭いやすい土地柄の為に開通してもまた土砂崩れに見舞われるために工事が順調に進まないことを教えて頂き、やっとの思いで宮川ダムに着いた頃には夕方の17時が間近に迫っており、蓮ダムに行きたかったが行けずいつ行こうかとずっと悩んでいたダムの一つだった。
それだけに撮影前にまず蓮ダムの管理事務所へ向かいダムカードを頂いてから堰堤の見学がてら撮影をしていくのだが、変な違和感を覚えた。
心霊の曰くはないとあのときは思っていた。
時は夕方の17時を過ぎていた。
山間から沈みゆく太陽が橙の光を放ちながら、夜が刻々と近付く空模様となっていく。
堰堤から眺める奥香肌湖をゆっくり眺めながら撮影するのだが、妙なことがおきた。
それは、風は吹いておらず、かたや虫がぶつかってる形跡もなく、ダム見学者はわたししかいないのに手摺から乾いた金属音がするのだ。
カン…カン…カン…。
そのとき何があったのかやはり気になり手摺を覗くと先程まで誰かがいたような、ほんの僅かな気配を感じ取ったが手摺は奥香肌湖に面し、当然ながら安全な立ち位置などは存在しない。そのときに、化けダムとしての怪異譚がなくとも御霊がいるのかもしれないと軽く観ていたが、トンネルを見た瞬間にこれはヤバいと思い、先を進むのを躊躇した。
トンネルを撮影していたときのことだ。
真っすぐに向かって出口側を見ていたら、出口の左側の壁側から姿形はハッキリと見ることはできなかったが、まるで何かに怯えるような?己の外見を見られたら拙い諸事情があったのかはわからないがまるでわたしに対し気づいてほしいのか、右手でおいでおいでと手招きをするシルエットが見えた。
その瞬間だが、果たして野生動物によるものなのかということをまず疑った。
三重県にある化けダムは疑うべき場所が存在する。
前回紹介させて頂いた安濃ダムも例外ではない。
肝試しをするには不気味な場所の一つだろう。しかし噂のネタ元になっているOLの失踪事件が置きた場所と安濃ダムは無関係であることが調べてみて判明した。女性の悲鳴のように聞こえる声も、辺りに群生している野生動物のシカか若しくはサルの可能性が極めて高い。とりわけ小ザルは人間の悲鳴に近い声を発するため非常に紛らわしい。
動物の鳴き声の知識に皆無な方が夜に訪れ悲鳴が聞こえてきたという恐怖の体験談が後の怪異譚に繋がる要因になったのだろう。
心霊スポットの悲鳴が聞こえてくるという噺はよく耳にするが実際調べてみたら野生動物だったという場所は多く存在する。とりわけ三重県は自然が多く残されている場所が多い故に野生動物のシカが現れやすかったり、道を覗きこむサルがいたりする。
都会にいたら野生動物は程遠い存在だが、三重県の山奥ではごくごく当たり前の光景なのだ。
懐中電灯を持参していたので、トンネル内を調べようと思ったら出来たのだが橿原市内にあるユナイテッドシネマ橿原で気になる映画"トンソン荘事件の記録"の上映時間が迫ってきているということもあり、トンネル内の散策はまた次の機会にしたのだが、トンネルの出入り口付近で見えた手招きをする何かは果たして蓮ダムは単なるダムに過ぎないのか?と考えた際に心霊スポットではないかと確信した。
わたしの見間違いの可能性も捨てきれないが、手招きがはっきりと見た瞬間に直感だが"これ以上先へ進めば危険が待っている"と感じトンネル内の散策はやめたほうが良いと感じやめたのは事実だ。嫌な予感があったというのもあるし、はっきりと此方を見て手招きをした瞬間は背中にスーッと悪寒が走った。
悪意性がある野生動物ではない何かの可能性が高くこれ以上トンネルの付近を詮索をすれば、彷徨い続ける宜しくない"もの"を連れてしまう可能性があると即時に判断し退避したのは正解だった。
恐怖だと勘づいたからではなく、正体を知り改めて出直すべきでは?と考えたためであり、車に戻れば懐中電灯もあるのだから調べることはいくらでもできたが、わたしが体験したことは思い込みや勘違いではないということを証明するためでもあった。
家に帰り、松阪市内にある心霊スポットを調べてみたら答えがわかった。
結論:有名ではないが心霊スポットだった。
一番感じさせられたのが、当直されていたダム職員の方の行動だ。わたしが散策して20分から30分程は経過した頃だった。
ダムの職員の方が徒歩で管理事務所の建物から出てくると撮影しながら散策しているわたしに対し声をかけて頂いた。まるで、わたしが散策して時間がかかっていることを計算し現れた感じのようにも見受けられた。撮影前にまずダム管理事務所に伺いインターホンを鳴らし出てくるのを待つ必要もなく玄関脇の階段にいらっしゃった為に迅速に対応して頂きわたしの口からダムカードが欲しいと言わなくともダムカードですねと話しパンフレットと一緒に記念カードを渡してきたあたりからも、わたしがNOTE様を通し化けダムでの心霊検証を行っていることに対し知っているようにも感じ取れたからだ。
話は戻り、ダム職員の方から言われたことについて説明しよう。
遠いところからわざわざありがとうございました。帰り道は気をつけてくださいね。
注意して頂きたいのが、気をつけてくださいねには深い意味が存在する。気配りにも伺えるが本当の意味は違うのだ。
ダムの職員の方がわたしに対し話し終えると堰堤を注意深く歩いていくのだが、これはわたしが京都から遠方の松阪市の蓮ダムまで来たことにダムの職員の方が気遣いの言葉をかけて下さったのではない。こんな言葉をかけて下さったのは糀屋ダムや青蓮寺ダム以来だからだ。
ではなぜダムの職員の方はわたしに対して気をつけてと話しかけてきたのか。
心霊の記事だけではあくまでも噂に過ぎない。ネットサーフィンの情報に溺れないためにも伺ってみてひょっとしたらという可能性で結論づけたい。
それは、自殺された方が過去にいるはずだというのが個人的な見立てだ。
確実にいた、という情報はないためあくまでも個人的な憶測の一つにしか過ぎないことを頭に入れて頂きたい。実際に青蓮寺ダムで貴重な情報を提供して頂いた自殺予防のために見回りをされているダムの職員の方の話を改めて紹介すると、三重県外の遠方から来ていてかつ長時間車を停車していたら一般的な心霊の怪異譚等何も無いダムならば閉門時間がない限り遅くまでいたとしても心配される事はあってもどうして?と疑われることは滅多にない。
しかし、疑うことは決して口にせず気をつけてくださいよ、と気遣い声をかけるのは、実は自殺対策の一環でもある。これから命を絶とうとされる方の傾向としてはまず一人で訪れ、何時間も、人によっては数日間滞在する場合もあるが、意を決し覚悟を決めた瞬間に自らの命を絶つパターンが多い。だからこそちょっとしたことでも話しかけることが自殺対策に繋がる。そのための呼びかけ、県外から来た遠方のナンバープレートの車には要注意、何時間も散策する様子もなければ呆然と立ち尽くす或いは居続けている傾向があるとわかっているから声をかけている。決定的なのは次の写真だ。
自殺があったダムは、たとえダイブされた方がいたとしても命だけは助かるようにわざと水位を下げているダムがあり、糀屋ダムはその一つだ。
雨が降らず減水傾向にあるダムも勿論あるのだが、ひょっとしたらと考えた際にトンネルの出入り口付近で見えた手招きする何か、手摺を乾いた金属音が幾度も聞こえてくる、嫌な雰囲気がするというのも人を寄せ付けたくない要因があるから他ない。地元の方は知っているのかもしれない。だから、駐車していた車はわたししかおらず、通る車があっても足早に通過してしまい息抜きに立ち止まろうとさえしない。またわたしの他祝日であるにも関わらず写真撮影に訪れている方がいないというのも、人を寄せ付けない要素があるためだ。書き込みの内容にも不気味だから近寄りたくないというのもあり、やはり蓮ダムが抱える闇があるからとしか思えないのである。野生動物の行動にしては、謎も多過ぎる。サルならば果たして姿形を現すことなく手招きをするような仕草を見せるのだろうか、手摺から聞こえてくる乾いた金属音の説明も示しがつかない。
蓮ダムについては布引トンネルも含め改めて後日調査を行う予定である。持ってきたばけたんの反応もワラシが自動検知で赤点滅ポ~ンと音が鳴るとキャーと悲鳴をあげたから気の乱れが生じやすい環境であることは間違いないと思われる。
最後にダムカードの紹介。
今なら蓮ダムらしいデザインの30年記念カードが貰えるので是非チェックして頂きたい。
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