ダム怪談 天理(てんり)ダム
奈良県最恐の心霊スポットといえば…?
もし質問されたら、間違いなく候補の一つとしてあがるのが天理ダムだ。
今回はダムカード取得の際に対応して頂いたダムの警備員の方の体験談並びに前記事の青蓮寺ダムの怪異譚を教えて頂いた怪談師X氏からの情報、某心霊系Youtuberが単独検証の際に遭遇したであろう女性の霊について話をしていこうと思う。
まずは、天理ダムに纏わる怪異譚について説明しよう。因みに青垣湖は天理ダムのダム湖の名称だ。
天理ダムは自殺の名所とされ、未だ発見されていない遺体があると云われている外はカーブが多いために交通事故の多発地帯としても知られている。
うつむく男性の霊が度々目撃されたり、受話器から血が流れ出る電話ボックスや空中に浮かぶ少年の霊やバス停で撮影した写真には霊が写り込む、ガードレールから血が滲み出る、自殺された方の霊が出る等があるが果たして?噂される場所の一つ一つを撮影してみることにした。
これがバス停なのか?!と思ってしまうが、バスはしっかりと乗客の有無関係なく停まるようなのでバス停であるのは間違いない…。
結論…心霊写真は撮れず!
中へ入ってみる。
因みに受話器を一度取り戻した後の写真になるが、目立つような怪奇現象はあらわれず。散策してみて心霊の怪異譚の一つにすらあがらなかったが、気になる注意書きがあった。
子供向けだが、②の注意書きに関してはダムの吐出口に面しており、そもそも子供が誤って飛び込める高さではない。なのに子供向けの注意書きが掲示されていることが不思議だった。
子供の霊が目撃される理由の一つがわかったところで、堰堤へと向かうことにした。因みに天理ダムの堰堤は明るい時間帯は交通量が非常に多いのだが、夜になれば交通量が減る。たまに車かバイクが1台通るか通らないか、カーブが多く見通しも悪いために回避する傾向があると思われる。
写真でも分かるようにS字カーブの最終がダムの外周を回る形になるためU字カーブになる。運転が不慣れな方は通るのは避けたほうが良いと思う。
ちびちびと流れ出るだけで涼しいとは思えず。
はじめてダムカード取得の際に訪れたときの事。
ダム管理事務所に訪れた際に警備員の方が対応して頂き、そのとき警備員の方から言われたことが"夜は危ないから行かないで下さい"というもの。ダムカード収集を趣味にされている方ならばわざわざ夜に来て撮影する人などまずいるだろうか?
理由は訊ねなくても、警備員の方が教えて頂いた。
昔、夜警をしていたときに怖い思いをした。それからは注意喚起をするようになった。
後々怪談イベントでX氏に差し入れを渡した際に天理ダムの警備員の方が話して頂いた内容を提供するとやはりX氏のところにも天理ダムに纏わる怪異譚の話が多く寄せられるようで、後々X氏も実際に天理ダムの管理事務所へ行きわたしに怪談を喋ってくれた警備員の方から怖い話を教えて貰ったそうだが、その警備員はX氏にある情報を語ってくれた。
これはX氏がお客さんの一人としてイベントに来ていた際に聞いた話だが、警備員の方曰く自殺に関しては何件かはあったそうだが、圧倒的に多いのは自殺ではなく事故の確率が高いとのこと。つまりこの時点で天理ダムが自殺の名所であるという話は覆されたということになる。
はじめて天理ダムに訪れダムカードを取得後、堰堤を散策していたら、分岐点となる交差点を藤井橋の方向へ向かっていくと右側に茂みがあるがその茂みの中を白いワンピース姿の黒い長髪の若い女性がにこやかな笑顔で入っていくのが見えた。
そのときは一瞬主(ぬし)では?と思ったその後。主とはその地を守る守り神を指す。
堰堤の歩道で撮影していたときだった。
わたしがいる場所と対向する側の歩道に腰の状態が悪くかなり曲がった状態で杖をつきながらあるくお爺さんがいた。
本来ならそんな状態のお爺さんに当然ながら付き添いの家族がいるはず。ところが、家族がいる様子は見受けられずお爺さんが一人杖をつきながら歩いていくのを見て、大丈夫かと思ったときにお爺さんがわたしが気づいたことに一度立ち止まると、誰か呼べる人は近くに居ないかと周囲を見回した瞬間、さっきまでいたお爺さんは姿を消した。
居なくなった瞬間錯覚かと思ったが、あれは間違いなくお爺さんが歩いていた、飛び込んでしまったのではないかと思い車が来ていないことを確認してから反対側へ渡り、お爺さんが消えた場所へ確認したが、居なくなった瞬間にそもそも水飛沫の音など一切しなかったこと、飛び込んでしまっただろうと思った場所の下を眺めてみても風で水面が揺れるぐらいで至って変わったところがなかった。
わたしは暫く頭の整理がつかなかった。
冷静になれなかったのではない。
あんな状態のお爺さんがどうやって飛び込んだのかが不思議で仕方が無い。恐らくだが、介護等でこれ以上家族に迷惑をかけたくない一心でバスで一人来た後にこの場所から必死に身を乗り出してダイブをしたんだろう。答えがわかっている。
わかっているからこそ、知り得てはならないものを見たような気がして語ることは敬遠してきた。
再び撮影目的で天理ダムへやってきた際に、怪異譚の原因を探るためにあちこち車を動かしながら撮影をしていたらあっという間に太陽は沈み月が見えてきて街灯が殆ど無い天理ダムの周辺は懐中電灯無しでは真っ暗で何も見えない世界へと変わってゆく。
この場所に辿り着くまでがカーブが連続しておりかつ街灯が殆どないため車はハイビームじゃないと安全に通行ができないような道路状態だった。
実は芋洗橋に辿り着くまでが車の停車するスペースがないため安全に停車するスペースで停めてから徒歩で懐中電灯を照らしながら向かっていくのだが、ガードレールから血が滲み出るという怪異譚とは遭遇しなかったが風も吹かぬ虫も飛んでいないにも変わらず、ずっとガードレールから、カツン、カツンと小石か何かが投げるか或いは何かがぶつかる音が終始聞こえ、WARASHIは連続赤点滅止まらず。
事故物件じゃないよね?
良くないやつだなあ!
ハッキリと可視化出来るほどの力を持つ霊はあの場には居なかったと思うが、明らかに複数の"何か"の存在を感じ取りながら撮影していく。怖さより、何かの正体を掴みたい。その一心だった。
警戒しながら歩いていくも、複数の霊が霊視してみたら見えるレベルであり、害の有無を問われたら害すら及ぼす事ができない低級霊ばかりだった。要は事故雅あって不運にもお亡くなりになられた方ではなく、山奥にありかつ水場が近くにあるからこそ必然と霊場となりやすい環境が揃うためである。
理由がある程度想像ついたところで車に戻り、ダムの堰堤を撮影するため下の道へ向かおうとしたときだが、不思議なのがダム管理事務所には何故かブルーライトが、しかしダム堰堤には車が通るには十分な明るさの街灯があり明るすぎるわけではない、また防犯カメラもあるわけではない。
そのとき一瞬だが思ったが、自殺があったのは志願者ではなく管理事務所では?ダム管理事務所にそもそもブルーライトを設置しても自殺対策にはならない、ではなぜダム管理事務所にあるかとなると呼び掛けが目的にしても、果たして呼び掛けだと理解する人はいるだろうか?変化球過ぎて伝わらないだろう。そんなとき、わざわざ何でここにと率直な気持ちで考えた際に、散策に訪れた人に対する対策ではないような気がしてきた。
下の道を通りかかる車の邪魔にならぬよう配慮しながら撮影していく。
撮影をある程度終えたところで車に戻ろうとしたとき、はじめて天理ダムに訪れた際に白いワンピース姿の黒い長髪の若い女性がにこやかな笑顔を振る舞いながら現れたという話をしたが、あの女性が再びわたしが立っている場所から左斜め前の道路のカーブミラー付近のゼブラゾーンに現れると険しい表情をしながら茂みの中へと消えていった。
そのとき一瞬思ったのが、天理ダムがここまで有名な心霊スポットになったのは某心霊系Youtuberの単独検証が原因の一つになるが、その某心霊系Youtuberが見た女性の幽霊とわたしが繰り返し見た女性の幽霊は同一かもしれない。それは主でもなんでもなく、不慮の事故でこの地で旅立った方の可能性が高く、今も死んだ理由に納得がいかずSOSのシグナルを発信しているとしたら決してこの現実に目を逸らしてはいけないと思った。
(おまけ 絶景を撮ってきたよ)
撮影するのを流石に躊躇ってしまったのが、本当に目に見えぬ、車もたまにしか通らないような場所だからか、とにかく肝試し目的の若者が捨てたゴミ、ゴミ、ゴミ、お化けよりゴミが多過ぎる!天理ダムは天理市民の貴重な飲料水の水源地でもあるため、ゴミは持ち帰りその場に捨てないようにして貰いたいと心底思った。落書きはないが、これは誰か注意喚起しないと環境破壊が著しい傾向にあるため、食べたらゴミやら飲んだペットボトルや空き缶はその場で捨てない、持って帰って来ることを徹底して貰いたい。以上です。