自分のこと呪術士だと思っている白魔道士〜その16〜
!ネタバレ注意!
※FF14 メインクエスト Lv17 「カッパーベルで消える夢」
ザナラーンの空は晴れ渡り、作り物めいた青を湛えて押し黙っていた。眩しいほどの陽光が降り注ぐ周囲に比べ、カッパーベル銅山の入口は薄暗い。入口を取り囲むように隆起した岩山が陰になり、陽の光を遮っているのだ。砂塵を巻き上げる風の音だけがいやに大きく聞こえる。
銅山の入口には顔なじみの冒険者、アリアヌが立っていた。歩み寄って挨拶をしたふたりを沈痛な面持ちで迎えた彼女は、目を伏せたまま悲痛な声