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映画『Barbie』とアレン様の共通点

一部の界隈で絶賛されていたBarbie、
一部の界隈ではこき下ろされていたBarbie。

ずっと気になっていてようやく先日、鑑賞した(Netflixにて)

最近の日本のエンタメ業界にとても感じることではあるけれど(以前にも記述したかも。)、
受け手の幼稚さが際立ちすぎて
『理解できない』=『集客出来ない』
=収益化できない、故に似たような映画ばかりが似たような役者でばかり、公開されている。

暗いストーリーで、いじめだとか復讐だとか虐待だとか貧困とか。
それらに付随する圧倒的なメッセージ性が備わっていれば取り上げても良いと思うけど、テーマは重くても観賞後に問題提議を感じるようなものはあまり無いように思う。
だから日本の映画はあまり見ない。
役者のレベルもあまり高くないから。

それはなぜか、政治と同じで聴衆のレベルが低いから。

昔の映画を観ると、取り直しなんて出来ない時代に気迫のこもった台詞まわしや殺陣なんてを観てしまうと、全く以て別物だ。

同じ役者でも時代によってこうも変わってしまうのかと思う(致し方ないし、今の役者さんが努力してないと言いたいわけではない。)

話が逸れに逸れたが、何を言いたいかと言うと、日本の映画やドラマには気骨や軸、叩かれたりしてまで伝えるメッセージ性のある作品が少なくなったなということ。

自分が年齢を重ねて受け取り方や世の中の見方に慣れが生じたこともあるかもしれないが、そういった思いを打ち砕いてくれたのがBarbieだった。

前の記事にも女性の性被害や日々の暮らしの困難や弊害を書いて、日々たくさんの方が読んでくださっているようで嬉しい。

それらをポップに、かつ、男性と共に手を取り合って歩もうよ!と言う、ポジティブな作品だった。

ただ、日々のこの日常の価値観に疑問を持たない女性や、男性優位であってほしいという思考の持ち主には、全く退屈な2時間となり得る映画かもしれない。

以下多少ネタバレ有。

Barbieランドは女性が優位で、大統領も医者も小説家もみんなが女性。
自信に溢れていて、変化もなく、日々ハッピーで埋め尽くされている。

それが、あることをきっかけにBarbieに異変が起きる…。それをボーイフレンドのケンと人間界に探しに行くストーリー。

人間界での男性の扱われ方を体得したケンは『Barbieの添え物のケン』から脱却するべく、男性優位のケンの町を作る。

マッチョで、馬に乗って女になんでも教えてあげるような、謂わば世の中を反映したBarbieランドに変わり果ててしまう。

『いかに男性に気に入ってもらえるか』にシフトチェンジしてしまったBarbieたちは、自分の着たい服ではなく、ケンが喜ぶ服を、
ケンが喜ぶ仕草を、ケンのために尽くすことを行うことが『自分達の幸せ』と思ってしまう。

とってもエッジが効いた表現だなぁと思って見ていた。

それらの『洗脳』を解くためにBarbieが奮闘し、自分の自信を取り戻すと言うストーリー。

ただそれだけに終わらず、ケンの辛さにもBarbieはきちんと向き合ってあげる。

『あなたのことを蔑ろにしてごめんね。』という。
どんなケンでもケンはケンよ、という『男らしさ』からの解放も描いている。 

途中、Barbieの身体に異変が生じたのは、もとの持ち主がネガティブなイメージを持ったがためで、その持ち主がBarbieを奮起してみんなを説得する。

その台詞がとても良かったし、あれが刺さらない女の人はいないのではないかなと思う。

『どんな人生を歩んでもジャッジしないで。好きなように生きさせて。

子供を生みたかったら生んでも良い、
でも、生まなくても良い。

綺麗でいなくちゃ行けないけどやりすぎはいけない。
モテたいけどモテすぎても同性に嫌われるし。』

画一化せず、ありのままで生きたいし、生きて良いというようなことをとてもパワフルに語っていて、そうそう!!(笑)とニヤニヤしてしまうくらい。

その描写を見ていて、はたまたある界隈で大人気のアレン様が脳裏に浮かんだ。

同じくブロンズのロングヘアーだし…(笑)

アレン様が女性の胸を打つのは、
自分らしく生きなさいということを手を変え品を変え伝え続けてるからだと思う。

『太っていることは富みの象徴』といって、夜中に美味しいご飯をモリモリ食べる。

労働が嫌い、スポーツが嫌い、嫌なものは嫌だと叩きつける。
 
その理由はただひとつ。

『自分が嫌だから』

ただ自分に素直に生きている人。

『頑張ったらダメよ』って言ってみたり、みんなの同調圧力でガチガチに凝り固まった思考や肩を解すようなことをポンポンとコミカルに伝えてくれる。

高知県ファンな私としては、たまに飛び出る土佐弁にも萌えるところではあります(笑)


日々人と触れ合うと様々なヘイトやジャッジ、マウントに出会うことがある。
ただひとつ言えるのは
自分の人生に満足してる人は他人に興味がないし、充たされてるので上記のような無駄なことはしないということ。

私も幾度も
『彼氏はいるの?』
『結婚しないの?したくないの?』
『不安じゃないの?』
そんなことばかりを主に同性から浴びることがある。

そんなときは
『結婚して幸せそうな人ってあまりいないので、魅力を感じないんですよね。
あなたは幸せなんですか?』

毒には毒をもって制す。

失礼な輩には礼儀など返す必要がないので、
みんな心にアレン様を住まわせると良いと思います。

もう二度と舐めたことは言ってこなくなるとおもいます(笑)。

今日はこの辺で。

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Amadeus
個性があって素晴らしい、自分で誉められない人が日本人には数多くいます。それとと同時に自分の不快な気持ちも閉じ込めてしまう傾向も多く感じます。 私があなたの肯定感を高めるお手伝い、心の声を発掘するお手伝いをしたいと思います!!