力学の超基礎を令和2年環境計量士過去問(環物問9)でやってみる そにょ1
1.はじめに
この問題、振り子の問題であり、問題集なんかをやりこんでいると結構よく見る問題だったと思います。振り子の話、復習しだすと私自身あんまりわかってないだけに話も長くなっちゃうのでバッサリそにょ2としたいと思います。
水平面からの傾きが30°(π/6)の摩擦のない斜面に、糸の長さがLで先端におもりが取り付けられた単振り子がある。Lに比べて十分小さい振幅でおもりがP(動きの左端)とQ(動きの右端)を移動する。おもりがPからQまで移動するのに要する時間を答えよ。ただし重力加速度をgとする。
この問題、とりあえず振り子の公式を覚えている前提で解く場合、こんな感じのお絵かきしてみます。
①の絵からおもりは鉛直方向に重力mgだけ受けるので、斜面方向の力はmg sin(π/6)になるため、1/2mgになることを利用します。
さて、振り子の公式をそのまま使うと、周期Tについて
T = 2π√(L/g)
になります。ルートの中がどちらが上かをつい忘れてしまいますが、覚えていく場合は、単位を考えたらgが(m/s^2)なので、分母だなと思いだせると思います。でも、今は斜面だからgが1/2gになるので、
T = 2π√(2L/g)
ですね。ここで最低なひっかけがあります。周期って、P~Q間を往復する間ですよね。でも、今回はPからQまで移動するのに要する時間、つまり片道です。なので答えはπ√(2L/g)になります。
正直、この手のひっかけ試験ではちょくちょく見かけますので、見直しと問題文をよく見る習慣をつけて、引っかからないよう頑張りましょう。ご安全に(しかしいやらしい…)