「トップに聞く」~海士町社会福祉協議会 杵築泰久会長~
令和7年、海士町社会福祉協議会公式noteは「トップに聞く」シリーズをスタートいたします。施設長や各団体の長にインタビューさせていただこうと思います。
第1回目は海士町社会福祉協議会、杵築泰久会長にお話を伺いました。会長の熱い想いを感じるインタビューとなりました。
ーー2024年はどのような1年だったでしょうか
社会福祉協議会(以下、社協)の事業に関しては大過なく、一年を乗り越えることが出来たと感じています。全てのスタッフが本当によく頑張ってくれたと思っています。収穫としては、災害ボランティアセンターの立ち上げ訓練や、石川県輪島市のVC(ボランティアセンタ-)運営支援に職員を派遣し、災害への意識をさらに高めることが出来ました。また、広報委員会やビジョンマップ策定委員会、各種勉強会がスタートし、組織の土台作りが本格的に始まった一年と感じております。
ーー海士町社協が目指すものについて、どのようにお考えでしょうか?
2年前に合併した際に2つ目指すことを掲げさせていただきました。
〇町民の方に、海士町で安心して暮らしていただくこと
〇町民と社協の方との信頼関係の構築すること
社協を信頼し、困りごとや心配事を気軽に話していただけることが大切で、信頼関係が構築されていないと本音が出てこない、まずはそこなんだと思います。
社協の事業が「地域福祉、障がい者支援、在宅介護、施設介護」と考えた時、合併前は別組織だったため、それぞれに壁があり、情報共有など必要以上に時間がかかっていました。一法人(いちほうじん)となり、それが解消されることが大切です。全体を把握し、部署ごとに自分たちにはどのような役割が必要とされているのかを、スタッフそれぞれが感じながら仕事をすることが、町民の皆さんが安心して暮らしていただくことにつながります。また、町民一人一人に向き合っていくことで、その人のいる地域にアプローチをしていくことになり、ひいては海士町全体に広がっていくものと思っています。
ーー社協で働くスタッフに「大切にしてほしいこと」は何ですか?
町民のために社協がある。その社協は存続しなければならない責務があり、今だけを見るのではなく、将来を見据えて経営・運営していく必要があると考えています。課題を先送りするのではなく、先回りをして動いていく必要があります。運営をしていく中で、スタッフは本当に大切な存在で、スタッフがいない社協はただの箱でしかないと思っています。スタッフ誰一人欠けることなく、長く町民のためにも、ご自身のためにも働いてほしいと願っています。
そして、その頑張りの対価・報酬も出来る限りもらってほしいと願い、そのためには健全経営をしていく必要があります。働きやすい職場環境でなければ長続きはしないと思っています。それぞれの事業所・各部署で働くスタッフ各々が働きやすい環境となるために、それぞれが意見を出し合い、共に考え、共に作り上げていくことが大切です。その想いを具体的に口に出し、知恵をだし、励ましあい、共に認め、レベルアップをしていくことが大切だと考えています。
ーー会長自身が大切にしている想いはどのようなことでしょうか?
「小異を残して、大同につく」です。「小異を捨てて・・」とも言いますが、私は多様な考えはあったよいと考えています。ただ、目線は同じ方向を向いていてほしいと思いますし、そういう仲間と頑張りたいと思っています。
「小異」とは個人の意見、大同とは住民のために・・、その気持ちがあれば、対立ではなく、同じ目標に向けて考え、発言し、行動をしていけると考えています。
ーー海士町民へのメッセージをお願いいたします
私たち社協スタッフは、信頼関係を築く努力をしていくことを誓います。
困ったこと、悩んでいることを気軽にお話しできる組織でありたい。町民の皆さんも、構えることなく、気軽に社協に来てほしいし、声をかけてほしい。町民の皆さんと社協が大交流していく時代になっていけるよう、私たちからも、町民の方々に「溶け込んでいく」、そんな気持ちでやっていきたいと思っています。
――海士町へ来たい!社協の仲間になりたい!と考えている方々へメッセージをお願いします
都会にはない「人とのつながり」「地域とのつながり」を社協の仲間になることで、感じてほしい。これまでになかった新しい発見を楽しんでほしいと思います。いろんな考えを持った方に来てほしいです。一緒に手をつなぎ、新しい福祉を考えていきましょう。
ーー最後に会長の好きな言葉を教えてください。
「万事好都合」ですかね、あらゆることを都合良く運ぶ意味合いの言葉ですが、私は「万事」(起こったことのすべて)を「好都合」と考えていくことが大切だと思っています。
いいことも、辛いことも、そう思えることで、次のステップへ踏み出せる、
前向きに考えていきたいですね。