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#51指示
中学校現場で生徒に指示してやらせることは簡単です。でもその指示は本当に生徒がやらないといけないのかを考えないと、後々その指示が通らなくなっていきます。
何を考えなければいけないのかというと、「その指示は生徒の成長を意識した指示なのか」を考えないといけないです。
1番良くない指示は、教師自身がその取り組みをめんどくさいと思い、やらせるためにする指示です。指示の矢印は自分にあり、自分がめんどくさいから相手にやらせるというようなイメージです。立場関係だけで指示をしているような感じだと思ってください。この指示がとても悪なんです。でもこんな指示をしてしまう教師が案外多いです。
簡単な作業を教師がして、めんどくさい作業を生徒に要求する。例えばですが、黒板消しを教師が手伝ったとした時、普段は黒板消しを生徒にやらせているのに、教師が手伝う時は教師が黒板消しをして、生徒に濡れたタオルで黒板下のチョーク台を拭かせるなどです。冬だとこの光景をよく見ます。「もともと生徒の仕事は何だったのか」を大前提に考えないとこの行動は悪になってしまいます。
教師から見ると「手伝ってあげた」となるんですが、生徒から見ると「めんどくさい作業を押し付けられた」になります。なぜならもともと先生が手伝わなければ、黒板消しだけで終わっていたからです。指示の仕方で両方毎日やっているとしても、手伝うのであれば大変な方を選択してあげたほうがいいのかなぁと私は思っています。せっかく手伝ったのに教師へのヘイトが溜まっていくなんて、本当にもったいないんですが、こんな行動をしてしまうとマイナスに働くことが多いんです。矢印は自分なので。「生徒のために」という仮面を被ってるだけで、矢印は自分で、どこかその行動に「めんどくさいな」が見え隠れしてしまっているからです。このような小さな積み上げが学級崩壊につながったりします。
かといって全て教師がするのも、生徒の成長の場面を提供できていないのでダメなんです。でも支持するのが怖くなってやっちゃうんです。全部やろうと思えばできるので...。この塩梅が難しいんだよな...と思う私でした。