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提案を通すスキルを獲得できる!「ロジカル・プレゼンテーション」
本日はこちらの本を紹介したいとおもいます。
学びポイント
仕事において他者との対話はほとんどが提案である。
基本的に労力をかけずに提案を通らせるのは難しいと認識することが重要。
また、自分が上手く説明できないときは自分の中でも何を説明すればいいかわかっていないときと認識することも大切。
提案を通らせるためには4つのスキルが必要。
論理思考力
伝えたいことをロジカルにつなげる力
他人が納得しないときは「それだけなの?」「本当にそうなの?」の二つのパターンしかない
MECE(横のつながり)
「それだけなの?」に対応するもの
①誰からどんな場面を想定した疑問が来るかかを考えて言葉のレベル感を合わせる
②目に見える世界の三次元・見えない世界の三次元で漏れがないか確認
③ダブりがないかベン図で確認
So What?/Why So?(縦のつながり)
「本当にそうなの?」に対応するもの
①隠れた前提を自分が持っていないか
②違う話を混ぜて同じものと主張していないか
③因果が成り立たなくなる要因・条件がないか
仮説思考力
相手の疑問に答える力
目的・論点
①意思判断を求めるスタンスを表す
②相手の要求を事前に理解する
③相手が意思判断するときに検討する項目をMECEに洗い出す
④洗い出した項目の中で、相手が答えを持っていない項目が論点
仮説
論点に対して広くて浅い情報から仮の答えを導く。
検証・示唆
仮説が正しいかを客観的なファクトや論理で検証して示唆を出す。
示唆は論点を絞り込むために役に立つ情報。 ビジネスにおいて完璧な答えを出すことは難しいが、示唆を出せば次に進むことができる。
検証行うコツは「強いファクト」をいれること。
①量(測定できる情報) > 定性(感性的な情報)
②一次(手足で集めた情報) > 二次(一次情報をまとめなおした情報)
③第三者(社外の情報) > 当事者(社内の情報)
会議設計力
議論をまとめるための会議を設計する力
位置づけ
3つの視点の会議の位置づけをどこにするか意識する
①仮説検証のフェーズ
目的→論点→仮説→検証→示唆
②コミュニケーションの視点
顔見せ→ヒアリング→意見を伝える→議論→意思決定
③問題解決
現状→あるべき姿→解決策
イン/アウト
インプット:驚きや発見のある・前回から進んでいる
アウトプット:先を急がない
資料作成力
伝えたいことを資料に落とす力
①メッセージ
最も伝えたいことを3行程度にまとめる
トップメッセージとボトムメッセージに説明orファクトor示唆を記載する
②チャート
メッセージを視覚的に表現する
連関図、フロー図、樹形図、テーブル図の4種類の図で表現できる
③スライド
メッセージとチャートを紐づけ、違和感を持たない配置、流れにする
④パッケージ
着地スタイルに合わせて論理構成する
①読み人 or 書く人
②全体感派 or いもづる派
③結論重視 or 展開重視
⑤マテリアル
パッケージの組み合わせで目的を網羅できる資料を作る
感想
「自分の考えたことを正しく伝え、適切なフィードバックをもらう」ということに課題を感じていた私にとって、提案に関わる要素が網羅されていた本書はとても納得感があり、全て自身のスキルとして吸収したいと思える一冊であった。
(おそらく今まで読んだ本の中でこれから活用する回数が一番多くなると予想)
章の構成としては、冒頭に提案の具体的なシーンを想定したストーリーがあり、各スキルの内容がストーリーの場面を参照しながら説明されている。
最初はストーリーが冗長かなとも思ったが、読み進めていくと具体的なシーンがあることで自身の仕事と照らし合わせることができ、理解が深まった。
アクション
4つのスキルを意識して提案する
実践してみて、聞き手の反応が今までとは明らかに異なる感触があった。
どれだけ些細な提案であっても着実な準備を行うことで、自身の本気度を伝えることができ、相手の反応を引き出すことができる
他者の提案に対しても4つのスキルを意識して聞く
わかりやすいと感じた提案に対して、どのスキルが優れているのかを把握することで取り入れるべき点を明確にすることができる
まとめ
仕事における人との対話は全て提案である
常に相手の視点を意識し、自分の意図を伝えるための努力はできるかぎり行うべき
仕事において答えは無い
ビジネスの世界では、数式のように答えが決まっているものはなく、 実際に行動してみないとわからないことが大半
相手が決めかねていることに対して、少しでも選択肢を狭められる示唆を出すことが提案のミソ
ロジカルシンキングやプレゼンに関わる本は世に沢山出ていますが、正直この一冊を最初に読んでおけば困ることはないのでは?と思うくらい、あらゆる階層の人におすすめできる一冊です!是非読んでみてください!