ここ数年のあらすじ
先に言っておきますが、これは僕の自己紹介のような記事です。ちょっと覚悟を決めたくて、この記事で禊を試みています。かなり長くなりますが、読んで頂けると嬉しいです。
こんばんは、甘菓子と申します。名前に意味はありません。職業は自称ミュージシャンです。バンド名は決まっていません。
この記事は、僕がバンドを始めてから1度諦め、懲りずにまた奮い立ち、更なる努力を決意するまでの経緯をお話するものです。そうでもしないと覚悟を決められない弱い人間なのです。気が向いたら読んでください。
バンド結成
僕がバンドを始めたのは大学1年の秋でした。同級生に誘われ、4人組の幼馴染バンドを結成したのが始まりです。当時、1人を覗いた全員がお遊びバンドだと思っていました。僕もその中の1人。
初めて覚えた曲はASIAN KUNG-FU GENERATIONの「ソラニン」。なんとも在り来りなスタートを切りました。ですが、楽器初心者の僕には難しく、練習しなくなるまで時間はかかりませんでした(ギターの最初の難関って、『続ける』ことだと思います。)。
ヘッドやピックアップに埃を被せたまま1年が経つことになります。僕の興味は睡眠とYouTube。至って普通の大学生です。禄に講義に出ず、留年も見えてきたある日、転機が訪れます。
知ってしまったこと
大学1年の冬のこと。ガイダンスで見かけた女の子に、生まれて初めての一目惚れをしました。僕はこの記事を書いている今でも、彼女を好きなままです。
それからというものの、その子に会うために講義をサボらなくなり、その結果、2年生では留年も回避しました。
そんな大学2年生の時、彼女のある秘密を知ることになります。友人から聞いた
「あの子、○○目指してるらしいよ」
という噂。※一応具体的な名称は伏せます※
彼女はクリエイターの卵だったのです。いえ、当時既に多くの人目に触れ、更には受賞経験さえある本物の「クリエイター」でした。
それを知って、当時の僕は…いや、今もこう思います。
「あんな人間になりたい。好きとか惚れたとか関係なく、誰かに憧れられる人間になりたい。」
これが僕を今も突き動かす原動力の正体です。
「女がきっかけでバンドとか舐めてるのか」そう思う方も多いでしょう。僕もそう思います。ですが、誰かも言っていたように「憧れは止められない」のです。アビスの底でナナチに励まされた僕は、残りの大学生活をギターの練習に費やします。バンドメンバーも本気になり、作曲や練習を重ねます。
ついでにその子と何度かデートしたり、お酒を飲んだり、まぁ普通に仲良くなりました。そして大学は留年しました。
就職しました
大学をなんとか卒業し、まずは資金です。ライブをするにも機材を買うにもお金が要ります。資金を貯めるため、就職をしました。
早速初任給でギターやエフェクターを…………買わずに、母へプレゼントを買いました。ついでにずっと欲しかったアクセサリーを買いました。
色んなものを買い、バンドをする。これから楽しくなる!人類の進撃はこれからだ
想定外です
エレンみたいなことを考えながら迎えた10月の給料日当日、たまたま飲みに行く約束をしていた例の子に告白をされました。いつの間にか彼女を攻略していたようです。
それから数ヶ月、色々と頭を悩ませながらお付き合いすることになります。その数ヶ月、相当に浮かれていました。しょうもない惚気話ばかりしていた気がします。当時の自分を○して無かったことにしたい。そして、ある考えが頭を過ぎります。
「この人のためなら、バンド辞めてもいい」
バンドを辞めようとしました(正式に辞めたわけではありませんが)。女がきっかけで始まり、女がきっかけで諦めようとしたのです。浅ましいですね。なんとも酷い憧れです。まぁ、あれだけ強く憧れた人が隣で笑って居るのだから、そう考えてしまった当時の自分を責めるつもりはありません。
私は貝になりたい
フラれました。「この子のために生きてもいいかも………」なんて浸っていた自分を叱り付けるように現実は襲い掛かります。詳細は書いても仕方ないので割愛。1年くらい凹み続けました。そして、ある事を考えてしまいます。
何のためにバンド辞めようとしたんだ…?
1度は諦めようとしていたバンド熱を再燃させる。文字にすればドラマチックですが、そう単純ではありません。
「そんな気持ちで目指せるものなのか?」「どうせ無理だよ」「趣味でいいじゃん」「音楽舐めすぎ」
そんな心無い言葉を投げかけてくる人は、周りにはいませんでした。優しいなぁ。これは全て僕が思ってしまったことです。そう、完全にモチベーションが尽き、なんなら心もプリッツくらいの強度になっていました。
僕とレスポールの出会い
凹み続けやる気は皆無でしたが、とりあえずお金はあったので、Tokaiのレスポールカスタムを買ってみました。81年製のLC60。楽器屋さんの隅でボロボロになっているのを見かけて、なんだか愛おしくなってしまったからです。
試奏をお願いして、座り、鳴らしてみる。シングルコイルの軽量ギターしか弾いたことのない僕をKOするのに十分な音でした。
凄い。凄い。ハムバッカーって凄い。こんなに違うんだ。もっと弾いていたい。ずっと弾いていたい。
いつの間にかメンバーを誘ってスタジオに入り浸る日々が戻ってきていました。
これは持論ですが、音楽はやはり【楽しむ】ことが全てです。「現実はそう上手くいかないよw」なんて言う人は背骨をネックベンドしてやりましょう。うるさい。楽しければ良いんだ。その結果上手くなれなくても楽しんだ奴が1番幸せなんだ。
自分で言っていて分かってしまいました。なんだ、小難しいこと考えなくて良かったんだな。それに気づいた僕は生き急ぐように機材を揃え、今も曲を作り、ギターを掻き鳴らしています。ドラムが脱退してしまいましたが、まだ幸せです。
aurora arkツアー
言い忘れましたが、僕は重度のBUMP OF CHICKENファンです。お別れしてしまったあの子とも、それがきっかけで仲良くなりました。
彼女とは3回ほどライブに行きました(Aimerのライブに2回)。その中で1番忘れられないのが、BUMP OF CHICKEN、Tour aurora ark 東京ドーム初日です。
途中、藤原基央はこう言いました。
「大勢の中の1人だと思ってんじゃねえぞ、俺はお前に会いに来たんだよ!」
鮮烈に僕の脳内を撃ち抜く言葉でした。この言葉がなければ、今バンドをやっていないかもしれません。
そして終盤、アンコールでこう歌います。
「もう気づいたろう。目の前のドアの鍵を受け取れるのは、手の中が空の時だけ」/同じドアをくぐれたら
思えばこの時、既に別れが来ることを予感していたかもしれません。長くは無いだろうな。曲が始まった瞬間にそう思って泣いてしまったことをよく覚えています。感情が乱高下する夜でした。(ちなみにAurora Arkの円盤特典に収録されてます。僕が映っているかもしれませんね)
恋愛の話をしたい訳じゃない
僕はバンドマンです。ミュージシャンです。誰に何を言われてもそう主張します。細々ではありますが、歌ったり弾いたりすることは至上の幸せです。
しかしながら、ギターも歌も腕前は大したことありません。はっきり言って下手くそです。なので、練習記録をnoteにしていこうと思います(今更ですがこれが本題です)。
この記事は、自分が練習から逃げないための吐露です。意思の弱さと向き合うための追想です。歌われ聴かれるために生んでしまった曲達を死なせないための表明です。
甘ったれていた自分への叱責、覚悟。踏ん切り。決意。そんな気持ちをごちゃ混ぜにして書きました、多分後から読んだらめちゃくちゃ恥ずかしくなると思います。それでも、溢れてしまった憧れを思い出にしないように、大切に音楽と生きていきたいです。
乱文長文にも関わらず最後まで読んで頂いた方へ心から感謝します。これからまた頑張るので見守ってください。
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