猫背
猫背の猫が 伸びをする
いつか 治るかもしれない
二行詩だ。
同人誌「玄」に載せた真愛の作品。
滅多に褒めない厚洋さんが、「これは、良い。」と言ってくれたので覚えている。
詩のモデルになったチャーちゃんは初代のニャンコだ。
写真のチャーちゃんは、4代目。
どう言う訳か、猫背のくせして、伸びをしない。
ニャンコやワンコがやる前足を伸ばして「うーーん」と背筋を伸ばす姿は、見ている者も「うーーん」とやりたくなるほど気持ちよさそうである。
ひょっとすると「欠伸」の伝染に似ているのかもしれないほどだ。
しかし、自分の椅子の上でお腹を上にして寝ている。やっている事は「背筋を伸ばしている」のと同じだ。
「あんたは猫でしょ?」
と言っても微動だにしない。
年をとってくると「猫背」が気になる。
いじめられてるから、下を向いた。
いじけているから、胸なんて張れない小学校時代を過ごした。
強くなった中学校時代。
「背中が丸い。猫背になるわよ。」
と母に言われ始めたのは、高校の頃から…。
イジメにも悪口にも向かって行けたのに、運動系部活を辞めて、文芸部に入ったら太った。
胃袋だけが運動部。運動しないから太った。
胸も大きくなった。
恥ずかしいから、肩が内側に入り込んで、
「背中が丸い。猫背になった。」
と言われた。
胸の大きい女の子の悩みだった。
今?
おばあさんの悩みだ。
コロナ禍で家の中で過ごすことが増え、noteを書く時間も増え、姿勢がどんどん悪くなった。先の見えない不安はストレスになり、体が強ばり猫背による体調不良らしい。
腰痛・背中が痛い・肩凝り・頭痛…。
最終的に肺が広がらないから、酸素濃度も下がってくる。基礎代謝も下がっているようだ。
そんな時、新聞に「毎日の習慣で猫背を治す」と言う記事が載っていた。
⓵背筋と腹筋をバランス良く鍛える。
⓶スマホを覗き込まない。
⓷骨粗鬆症や骨の弱さも猫背の原因。
さぁ。新聞見ながら「ストレッチ開始」。
朝晩のベットの中で、「子犬のポーズ」と「ブリッジ運動」をやろう。
このたった10回を繰り返すのが難題。
長続きしないのだ。
でも、同僚が子供に指導している言葉を思い出した。
「三日坊主でもいいんだ。
2日続いて1日休み。
翌日からまた、三日坊主をすればよい。
一年続けば、三分のニ 概ね240日やった
ことになる。」
この先生は、真っ直ぐな人で真愛のようないい加減な行動をする人ではなかった。素晴らしい人だったが、よく意見の食い違いがあったので、我儘な真愛は、毛嫌いをしていた。
しかし、この言葉は三日坊主の真愛には「素晴らしい言葉」として残っている。
厚洋さんも、
「お前に向かって言ってたんじゃないか?」
って言った。
忘れても仕方がないが、忘れたらもう一度やり直すのだ。
なんだか1日おきにやるようになっている。
不思議とお腹がしまって来た気がする。
姿勢の確認をしたら、「壁に頭、背中、お尻」をつけて立ててる。
正しい姿勢をとろうと心がけると、自然に胸が広がり、肩甲骨を合わせるようになる。気がつかないうちに「腹筋」もついて来ているのかなと感じる。
スマホを見た後のリラックス運動もリラクゼーションプールでやるようになった。
これだけでは終わらない。
腕を上げてしまうと、肩回し・首回し・鎖骨マッサージ・ウエスト捻りまでやってしまう。
何かを始める事は、大変なことかもしれないが、やり始めると「恥ずかしく無くなる」ものだ。
なんと、やれないと思っていた、「バンザイ・腰捻り」を知らないうちにやっていたのだ。
「人の体は不思議なものだ。
足らない栄養があると、自然に食べたくな
る。
鰻を食ってないだろう?
不足してるんだ。ビタミンA・B 1・B 2・D
E・カルシウム…。
腹が減るだけが食欲ではない。
必要だぁ。って言ってるんだよ。」
と、鰻屋さんに連れて行ってくれた。
毎日のお酒は、消毒のためだったらしい。
「不足している運動」をしたいと思った時が始めどきだ。
猫背にならないように、ゴロゴロ背中を床に擦り付けて、気持ちよさそうなチャーちゃんだ。
チャーちゃんがストレッチを始めたら、ちょっと怖い。
と・・・。
猫背じゃない猫もいる。
ありがとうございます。 愛しい亡き夫厚洋さんに育てられた妻「真愛」として、読み手が安らぐものが書ける様頑張ります