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土地との相性

共感してもらえる人とは割と盛り上がる話が、
自分に「合う土地」と「合わない土地」である。

なんのこっちゃ全く分からない、
そんなの感じたことない、という人もたくさんいると思う。

だが分かる人の中には、合う土地も合わない土地も自分と全く同じという人もいたりする。

(少しスピった話になるのかもしれないが、わたしはこの類の話に詳しいわけでもなんでもない。)

わたしの中での合う土地というのは、なんか分からないけどそこにいるだけで自然と元気になったり明るい気持ちになる。自分の中のエネルギーのようなものがワーーっと溢れ出てくるような、力が漲る感じがする。パワーチャージされるし心も穏やかに過ごせる。


一方で合わない土地というのは、そこに降り立った瞬間からエネルギーを吸い取られる感じがする。そこにいるだけで気持ちが沈んでいくのがわかる。天気が晴れていてもどんより曇って見える。心がソワソワして落ち着かない。なんか居心地が悪くしっくりこない。

ざっくりそんな感じだ。

わたしはこれまでに5回引越しをしてきたのだが、
自分に合うと思った居住地は1ヶ所だけである。

その1ヶ所というのは、元々自分の大好きな街で
住みたいと思って住んだ場所であった。

そこで生活していた頃はなんてことない日常でも毎日楽しく過ごせたように思う。生活環境としても住み良い土地だったし、そこに住んでいる人たちや出会う人も温かい人が多かった。

当時はここに骨を埋めたいと心から思っていたし、就職で他県へ引越さなくてはならなくなった時は寂しくて涙が出た。それほど好きだし合っていた。


その他の居住地は実家を含め、自分で選ぶことができずに住んだ場所や、その時の自分の状況でそこに住むしかなかった、など街にこだわって住んでいたわけではなかった。

現在の居住地もそうなのだが、それらの場所で生活をしていると嫌な思いをすることが多かったり悪いことが続いたりする。街の人たちも殺気立っているように感じられるし、そこで出会う人も自分に合わないことが多い。そして心身へのストレスが顕著に現れ、嘘みたいな話だが現在も謎の体調不良に悩まされている。まるでここはお前には合わないから早く出て行けと言われんばかりに。

前居住地で全く知らない土地に住んでみて、合う土地と合わない土地の違いが明確になったので、現居住地へ引越す時はとにかく土地選びにこだわった。

確実に合うと分かっている土地(先述)への引越しも検討したのだが、なかなかいい物件がなかったことや、せっかくなら色々な土地に住んでみたいという気持ちもあったため他の土地に住むことにした。


ちなみにわたしは土地だけでなく、路線も合う合わないがあるので、鉄道各社のフリーパスを駆使してしらみつぶしのように気になる駅で降りては駅や街の雰囲気を確認し、「だめだ、、」「なんかちがう、、」なんて果てしない作業を繰り返した。

時間もお金も労力もたくさんかけてなんとか候補を見つけ出し、その中から物件を探し今のところを選んだわけなのだが、今回も失敗だった。

正直いま住んでいるところも、「ここだ、、!ここがいい!!!」と思って住んだわけではない。何なら元々合わないかもと思っていた土地だったし、契約後もずっとモヤモヤしていた。

じゃあなんでそんなところにしたんだよ、という話なのだが、前居住地から早急に引越したい事情があったため、他にいい物件もなくここに決めた次第であった。

部屋探しというのは実に難しい、、

引っ越したいタイミングで住みたい土地に住みたい部屋があるとは限らない。どこかで必ず妥協しなければならない。

ただわたしの場合、その妥協点を「土地」にしてはいけないということが今回で痛いほど分かった。


合わない土地に住んでも何もいいことがない。


「なんかちがう」、「なんか引っ掛かる」という心の違和感は無視してはいけない。

また自分に合う土地に住みたいなあ。
切実に。

これだけ広い日本で、世界で、
自分に合う土地は一体どこにどれくらいあるのだろうか。

考え始めるとキリがない話だが、せっかくなら生きている間に色々な街に行って自分に合う土地を増やしたいとか思ったりする。

自分が好きな場所、心から落ち着ける場所、元気になれる場所、何度でもまた行きたいと思える場所が世界中にあったら素敵だなあなんて。


(次こそいい引越しをするぞ、、!)

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