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高校の同級生ヤスムラに憧れてた

高校三年生の何月だろう。
教室の前にストーブが置いてあって。
後ろの方の席でぼんやり授業聞いてた。

授業中ずっと寝てたユミノがフラッと立ち上がり保健室に行くと前の方を歩いた。
ぐらっとよろけてストーブに突っ込んでいった。
ヤスムラはすぐに駆け寄り抱き抱えた。
学級委員でバスケ部キャプテンの田中も加勢した。2人はユミノを抱え、髪の毛は少し焦げて匂いがした。

自分は後ろの方で立って動けずにその様子を見てた。見てただけ。

ヤスムラはかっこいい。ヤスムラのように動けるようになれたらと思っていた。

20年以上経っても変わらず間髪入れずに動けない。
ノソノソとしか動けていない。

そして今日、ヤスムラを思い出した出来事。

夜中にユニオン(沖縄スーパー)へ買い物へ。
帰ろうと車に乗ったら歩道にフラフラ人影。
タクシー待ち?
けっこうフラフラ。
声かけるかなー、どうしようかなーと考える。
駐車場を一周したら、
ミスター酔拳がいない!

こけた?
瞬間移動??

近づくと向かいのスタバの駐車場のチェーンに引っかかってる。

近づいて、ドキドキ、声かけた。
「ダイジョーブですかぁ」
『ゴニョゴニョモゲモゲ』
お酔いになってらっしゃる!
「お水買ってきますよぉ」
『モゲモゲゴニョゴニョ』

このやりとりを道ゆくお兄さんが見ていて、
「(警察)呼びました??」と聞いてくれて。
お兄さんは携帯置いてコンビニ来たみたいで、
じゃあ自分電話しますね、水買ってきますねと離れた。
お兄さんはその方の近くにいてくれて、
水持ってミスター酔拳に渡した。
警察が来るまでの10分、お兄さんと少し話した。

お兄さんが一緒にいてくれて安心。

警察が来た。
クールな警察は救急車を呼んだ。
お任せした。
クールな警察は気になったが、
優しいお兄さんに感謝。

世の中捨てたもんじゃないな
世の中捨てたもんじゃないや

高校三年生の時の同級生ヤスムラを思い出した。
こんな時ヤスムラは恐れず間髪入れずに動ける。

そう、ヤスムラに憧れてたことを思い出した。

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