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盛り上がりを見せる音声市場とオードリー若林さんが求められるコンテンツ提供モデル

音声SNSのClubhouseが注目されている(自分はまだアプリも入れてないですが)。コロナ禍の巣篭もり需要を含め、動画市場に並び音声市場も更なる盛り上がりを見せているようだ。

音声市場におけるコンテンツの王様は長きにわたり音楽であり、最もビジネス面での変革が早いと言われる音楽市場は既にAmazon, Appleの巨人に加え、Spotifyなどの新興勢力によるサブスクリプションプラットフォームが市場を占拠している。

音楽以外の音声コンテンツに目を向けると、YouTubeの登場により動画コンテンツを聴く文化が形成されたことで、1人語り・授業形式・トーク等々、その他様々な音声のみで成立するコンテンツ次々に生み出されている。

テレビ番組でも、聴いて楽しめる番組は音声コンテンツにも定義され、今やTVerや各局の配信アプリによりスマホで楽しめる環境が整っている。

他にもラジオ番組のradikoがあり、Voicyが出てきたりと、全民スマホ保有時代に向かい、動画・テキストに並び今後も音声プラットフォームは進化を続け、コンテンツは増え続けるだろう。

高まる芸人さんのプレゼンス

そして、その音声市場において、芸人さんのプレゼンスは日に日に上がっているように見える。

テレビ番組・ラジオ番組のアプリ配信による音声市場への拡がりは元より(大体のトーク番組は音声だけでも楽しめる)、

多くの芸人さんがYouTubeへ進出し、純粋なトーク形式の番組に留まらず、オリラジ中田さんのように教育や文化の発信といった領域への進出など、その磨き上げられた話芸を武器に、音声だけで成立させられる分野を少しずつ攻め落としていっている。

テレビの情報番組のキャスターも次々と芸人さんに切り替わっていっている。結局は得られる情報が同じであれば面白おかしく伝えてくれた方が視聴者が楽しめ、数字も良いということだろう。

今後も情報を「伝える」世界は、話芸の力により更に芸人さんが席巻していくはずであり、独自情報(自分自身の体験や経験から導き出される見解など)を提供できるコンテンツ以外は、徐々に芸人さんにディスラプトされていくのではないか。

そして、芸人の中でも音声市場にとりわけ強みを持つの芸人さんの1人が、そうオードリー若林さんである。

音声コンテンツに強みを持つ若林さん

好きなラジオ番組ランキングで1位を獲得するオールナイトニッポンを例に出さずとも、その巧みな話術と安定感により中堅・若手の中でMCとしての能力が秀でる若林さん。

元々話すスピードやトーン、違和感のない間の繋ぎ方など、音声だけで人を惹きつける能力を持ちあわせており、それがラジオだけでなく、あちこちオードリーやオドぜひといったほぼラジオとも言えるトーク番組で存分に発揮されている。

この盛り上がりを見せる音声市場の波に乗り、更なるポジションを確立できるポテンシャルを有しており、そういった魅力・強みを活かせる番組を中心としたポートフォリオの見直しやコンテンツとしての番組の仕分けは、前々からあり姿を言及しているが、新たなダイレクト配信の形式を始めてくれる以外は自由度は高くない。

求められるコンテンツ提供モデル

それではどのようにすれば音声市場への影響力を増せるのだろうか。ポイントとなるのは、コンテンツの提供方式だ。どんなにコンテンツが良くとも、お客さんに気持ちよく届かなければ意味がない、という商売の基本に立ち返ろう。

既にオンデマンドでほとんどのテレビ・ラジオ番組を楽しめる環境は整っている。しかし、若林さんの番組だけをキュレーションするといった素敵な切り取りはできていないのが現状だ。

当然、制作局も違えば、テレビとラジオという枠組みも違う。各局が別のアプリで配信する中、若林さんを過去の番組から雪崩式に楽しむ為には多くのアプリ課金が必要だし、アプリを渡り歩く必要がある。

Tiktokはレコメンデーションベースの設計により、コンテンツに溢れた時代に新たな提供モデルを通じて、今まで出会えなかったコンテンツとの出会いを実現した。

全ての柵を忘れた理想としては、若林さんの全てのコンテンツをレコメンデーションにより選定し、自動的に流し続けてくれるサービスが欲しい(これは若林さん限らず好きなタレントさんで実現して欲しい人も多いのではないか)。

当然、そんなことは権利関係で実現しようもないが、動画である必要はないのだ。例えば、若林さんであれば、テレビでもあちこち、オドぜひ、激レア、しくじり、といったエース番組は音声でいける。

音声だけで良いから、若林さんコンテンツのレコメンデーションベースのサブスクリプションサービスを各局と調整の上で事務所が実現してくれたりしないであろうか。

今までにない枠組みとして拾えてなかったニーズを掘り起こせる可能性を秘めているし、少なくとも僕が求めている枠組みはこれだ。

若林さんは何と言うか
「こういうのはホントありがたい話で、本当はさ、こういうアイデアは事務所が頭捻って考えろって話なのよ。この10年、俺も多分、毎年400本以上出てるはずなのよ、番組に。それをさ、事務所はなん〜の形にもせずに放置してるわけよ」
「若林さん、400本出てるって言いますけど、残さない方が良い番組もかなりの数ありますからね。掘り起こさない正義というのも理解してもらわないと」
「いや岡田、おまはホントにオブラートっていうのに包まないよね。オブラートと包まないからフジのADに『肛門の人』呼ばわりされちゃうのよ笑」

今週のオールナイトを多少擦ってしまったか。。

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