迷い込んだ、、、4,000円お支払いの無限ループ
融通が利かないばかりに笑えない袋小路に迷い込んでしまうことがある。
かれこれ4年前、ブロックチェーンに関して調査をしていた際、ある個人事業を営む方にコンサルを依頼したことがある。その分野で専門書を書いているような方で、打ち合わせではすごく勉強になった。
後日、代金を払おうと請求書を依頼。メールで押印された請求書のコピーを頂いた。
「すみませんが、原本も送って頂けますでしょうか」
「原本の発行に4,000円頂いてます」
「え?お金が掛かるのですか!?」
ふるーい体質の会社で働いていた僕は原本を頂くことを当たり前と考えていたが、先方からするとこちらの都合に従う義理はない。
「そこを何とか、、初回ですし、特別にお願いできませんでしょうか」
「すみませんが、こちらも作業に手間が掛かりますので」
うちの会社では、請求されたものが偽装されたものでない、という信用担保の意味もあり原本を頂く決まりとなっていた。
「何か別に方法ありませんでしょうか。。。」
「う〜ん、いや〜、難しいですね」
相手ものらりくらりでお願いできそうにない。
「仮に4,000円をお支払いするとして、その4,000円を支払う為にまた請求書を頂く必要がありますが、その原本は頂けるんですよね?」
「原本の発行には4,000円頂いております。例外はありません」
いやいや、待て。
原本発行の為に4,000円が必要で、その4,000円を支払う為の請求書の原本発行にまた4,000円が必要って、それエンドレスに4,000円を支払い続けることになるやん!!
まさか緻密に設計されたトラップではなかったと思うが、お互いのルールが繋がり無限ループとなった。袋小路に迷い込んだ僕は受話器をおろし、経理部へ足を向けた。
印鑑廃止やペーパーレス、行政改革担当の河野太郎大臣には、力技による無駄の排除を是非推し進めて頂きたい。