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【対談】なぜ今「共同保有」なのか?コレクションの新しいパラダイム|alty×OIKOS MUSIC

こんにちは、altyの木内です。
先日、アーティストとファンが楽曲の権利を共同保有できるマーケットプレイス「OIKOS MUISIC」のローンチパーティーにお邪魔してきました。

同じく8月にサービスローンチしたスタートアップで、「共同保有」や「カルチャー」といった共通点もあり、対談させていただいています。
今回はその様子を書き起こしてみました。

サービス紹介

alty(オルティ)

altyは、希少なスニーカーやトレーディングカード、クラシックカーといった資産価値の高い収集品の保有権を分割し、1枠あたり1,000円から購入、売却ができる収集品の共同保有プラットフォームです。

OIKOS MUSIC(オイコスミュージック)

楽曲の権利(音楽サブスクリプションサービスにおける収益分配に限定)をアーティストとファンが共同保有できるマーケットプレイスです。

対談メンバー紹介

吉永浩和

吉永浩和
2006年にログリー株式会社を創業、代表取締役社長として現任。 2018年に同社を東京証券取引所マザーズ市場に上場。ネイティブ広告プラットフォームをメインにアドテク、メディアテックで事業展開。altyプロジェクトのMBOを推進し、alty株式会社の株主および取締役として参画。

市村 ヒロ

市村 ヒロ
慶応義塾メディアデザイン研究科修了。古川亨教授に主従。2012年電子チケット販売サービスを創業。音楽、スポーツ業界にてサービスを展開。2015年DMM.comに全株式を売却しDMMグループに参画。執行役員、経営企画室長(M&A、ベンチャー投資、新規事業を統括)。2020年情報経営イノベーション専門職大学客員教授。学生起業家育成プログラムを立ち上げた。

OIKOS MUSICの創業メンバーのプロジェクト立ち上げ秘話はこちら↓

サービスを立ち上げたきっかけを教えて下さい

市村ヒロ 氏(以下、市村):まず、ここ2年の間にOIKOS MUSIC経営陣の宮田や小林だったり実際にアーティストと触れている方々を見ると、コロナ要因によって興行が全く打てなくなったという点。そしてデータ販売やサブスクリプションサービスによるCDやレコードといったフィジカルな部分からの転換期、またブロックチェーンやNFTという技術がここ1年半くらいで浸透してきている点。こういった転換期には ”新しいニーズ” というものがあるはずなんです。この2点が前提にあり、タイミングと技術といった色々なものが重なり合って、起ち上げのきっかけになりました。

吉永浩和(以下、吉永):元々、「alty(オルティ)」というサービスはログリー株式会社の社内プロジェクトだったんです。代表の野村と取締役の木内は、立ち上げ責任者とチームメンバーという役割でした。altyサービスの開発を進めていく中で、ログリーが広告事業に集中することになって「altyをどうするか」となったときに、3人でMBOして新会社を立ち上げることにしたというのが経緯です。
サービスのアイデアとして、僕が元々「若年層の資産形成」をテーマにtoC向けのサービスを作りたいと考えていて、アメリカでは既にオルタナティブ投資(金融商品以外の投資のこと)が可能な収集品の投資プラットフォームが存在することを知りました。
コロナ禍における金融不安が世界中で想起されるようになっている中で、株式投資以外のアートやサブカルチャーといった収集品投資が注目されるようになったタイミングと、収集品投資にビジネスチャンスを感じて、始めたというのがきっかけです。

詳細はこちらのnoteをどうぞ↓

両サービスとも「権利」というものを販売している共通点がありますが、背景にある社会的「技術的変化(NFTやweb3)」についてはどう考えていますか?

吉永:altyは、まだ仮想通貨とNFTを取り扱っていないんですね。ただ、対象範囲には入っています。取り扱う形としては、ブロックチェーンをベースとしたユニークな ”証明” をしたいと思っています。

例えば、現在取り扱っているアイテム「ナイキ Air Jordan 1 Chicago “1985”」に対して、「本当にあるんですか?」と言われてしまうんですね。
僕らは実際に所有していて、存在することが分かっているのですが、お客様からするとaltyが持っているという証明が見えないとわからない。その証明をデジタル化して保証してくれる、という点でいうと、NFTは有意な技術だと思っていて、今後取り入れていきたいと考えています。

市村:僕は技術やテクノロジーはベースとして使うものであって、それが主役になるというのはあまりないと思っています。技術的な進歩の上で行える新しいビジネスだったり生活基準だったりというのはありますが、やはり、根本的には技術インフラの上にどういうコンセプトやビジョンがあるのか、というのが大事だと思っています。
今回「OIKOS(オイコス)」と名付けた理由も、作品や芸術といった財産を誰が保有して、どういう風に流通させるのか、という想いを最初にチャレンジして生きたいという思いが背景としてあります。

お互いのサービスに対する印象はいかがですか?

市村:共通点というのは最初にスニーカを選んでいる、次にトレーディングカードといったカルチャー品を検討しているという点が「人が持ってて喜ぶもの」、単純に「儲かる」ではなく、「喜ぶ」「持ちたい」「レア度」といった部分が共通点としてあると思っています。
OIKOSとしてもちろんアーティストという「ヒト」に対して推す価値はあると思うし、新しい作品を作るのは人間だという背景はありますが、エンターテイメント商材のくくりで考えると、共通項は結構あると感じています。

吉永:「何かを共同保有する」という点が共通点だと思っています。僕らは「モノ」の共同保有で、OIKOSは「楽曲」。ただ、楽曲とセットでアーティストという存在がいるので、OIKOSのユーザーはアーティストを「応援したい」という側面があるという点が強いなと思っています。
僕らの場合、扱う「モノそのもの」をユーザーが「推したい」という気持ちになりづらい。モノが値上がりするから持ちたいという側面が強くて、そういった点では「〇〇推し」がある点はOIKOSの強みだと思います。

サービスの今後の展開について、思い描いているビジョンがあれば教えて下さい

吉永:モノをコレクションをするコレクターもアーティストもですが、極論言うと生活にマストなものではなく、なくても生活できる。けれども、そこに手を出せるというのは心の余裕だと思っているんです。そういった心の余裕が結果的にその人の生活を豊かにする。
なので、なくても良いものなんだけれど、こういった事に携わる僕らとしては、携わる人々や消費者の方々に対して、豊かさを実現していきたいというのが、僕らの到達点かなと思っています。

市村:第一に、今回デビューする5組のアーティストの曲がファンの皆さんにしっかり届くこと、そして、売れて一人前になることです。第二に、今まで適切な仕組みが無かったから諦めていたとか、活動を大きくできなかったとか、楽曲をどう届けていいかわからなかったといったアーティストの方々が、「こういうモデルがあるんだったらこのプラットフォームに参加して、デビューをしていきたい」という、夢を見れる仕組みの一つになることです。
また、文化をベースとしてコンテンツの発信が世界中で行われることで、例えば戦争が起きたとしても “文化” としてお互いのことを認め合うような状況のきっかけになればいいと思っています。

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最後までお読みいただきありがとうございます。
altyとOIKOS MUSICは、収集品と音楽というカテゴリが違うものの、「共同保有」という概念を持ってカルチャー領域に特化したサービスを展開しています。

ご興味のある人はぜひ、利用してみてください。

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