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【ポケカ】対象年齢未満でも強くて簡単なデッキでステップアップを目指そう!

はじめに

普段は会社員でITの仕事をしながら、子供と楽しく過ごしている一児の父、あるとんと言います。
今回は、ポケカの公式が定める「対象年齢」以下でも簡単にポケカが楽しく遊べるようなサンプルリストとあわせて、低学年のお子さんを持つ親御さん向けに記事を書いていこうと思います。
私のことについては、以下の記事でダラダラと書いていますので今回は省略します。興味がある物好きな方は、後でふらっと見てみてください。



そもそもポケカの対象年齢は?

ポケセンオンラインの「バトルアカデミー」の商品ページです

ポケモンカードゲームの対象年齢は「9才以上」です。
小学校3年生からが一応の対象年齢となっています。

他の有名TCGも軒並み「9才以上」となっているため、ポケカだけ違いがあるわけではありません。
イベント等でのプレイを見ても、確かに小学校3年生くらいであれば自分で考え自分で対戦相手とコミュニケーションが取れ、対戦を楽しむことができているなと感じます。

とはいえ、いまやポケカは日常に完全に溶け込んでしまった大人気の趣味であり対象年齢に至らないけど遊んでいる子どもたちも非常に多いのも事実です。そういった子どもたちでも気軽に遊べるのが「スタートデッキ」「スターターデッキ」「バトルアカデミー」という商品です。

ポケモンが持っているワザの効果は限りなく排除され、非常にシンプルな殴り合いを楽しむことができます。
「1枚引いて」「ポケモンを出して」「エネルギーを1枚付けて」「ワザをつかう」ポケカの対戦の基礎をバッチリ体験できるのは非常に魅力的です。

しかしながら、これらの入門用のデッキは当然カードパワーが低く対戦に慣れたあと「勝ちたい!」と思ったときに行き詰まってしまいます。

では、次のステップはどうしたら良いんでしょうか?
どんなデッキを子供に与えたら良いんでしょうか?


次のステップが遠い

ポケカの対戦も慣れたら子どもたちは次第に「勝てるようになりたい」と思うはずです。

そう思うようになったらバトルアカデミーやスタートデッキのような入門用デッキは卒業です。おめでとうございます。

自分一人でデッキを組むことができる子は問題ないのですが、対象年齢未満となるとそれは難しいでしょう。

次に使うようなデッキは…
勝てるようなデッキは…

いつもながらポケカ飯さんからお借りしました

いまやネット社会ですから「ポケカ 強い デッキ」みたいに検索するとすぐ「大会で活躍しているデッキ」が出てきます。
これを真似して使ったら誰でも強くなれるぞ!!!

こちらが万能デッキドラパルトです

いいえ、残念ながら真似するだけでは強くなれません。

大会で活躍しているデッキリストは、特定の相手に対して使う1枚採用のメタカードや手札と盤面を見ながらそのときに必要なカードを持ってくるサポート等「デッキのことをよく理解しているから」こそ真価を発揮する構築になっていることが非常に多いです。
対象年齢に至っていれば、賢い子はこの辺をリストを見ただけで理解できる子も中にはいるかも知れません。が、年齢が低いとそうはいきません。

例を挙げると「ペパー」というサポートがあります。

こちらのカードは大会で活躍しているデッキの中で相性が良い場合必ずといって採用されているような強力なカードです。
しかし「ポケモンのどうぐ」「グッズ」の2枚しか手札に入れることができません

ネモは3枚手札を増やすことができます

スタートデッキに入っている「ネモ」は3枚カードを引き手札を増やすことができます。
何故、3枚増える「ネモ」ではなく、2枚しか増えない「ペパー」が採用されるのでしょうか。カードゲームに慣れている人なら非常に簡単だと思いますが、答えは「選べる」からです。

その時その時に必要なカードを選んで持ってこれるので、欲しいカードが引けるかどうかわからない3枚より、欲しいカードが確実に手に入る2枚の方が慣れているプレイヤーには強いのです。

では、そのデッキを初めて使う子にとって「ペパー」は最適でしょうか?
いいえ、「最適ではない」可能性があります。なぜなら「そのときに必要なカードが理解できていない」からです。

このように、大会で活躍しているデッキリストを真似したところで「何故入っているかわからないカード」「強いカードも使い道がわからない」「エネルギーが少なくてワザが打てない」「なにしたらいいかわからない」という状況から負けてしまい、強いデッキを使ったのに勝てない、自分は弱いんだと落ち込んでしまう子も良く見ます。

いいや、君は全然悪くないんだよ。悪いのはまだ習ってない難しい問題集を「やりなさい」と押し付けてきたお父さんだ!(暴言)


ではスタートデッキの次はどうしたら良いのか

答えは簡単です。
大会で活躍しているデッキをそのまま使うのではなくシンプルに作り直して、そのデッキが持つ強さや魅力をわかるように組んであげればよいです。

デッキの動かし方がわかったら、自然と問題点や改善点も見えてきます。
「このときボールが欲しかった」「最後まけんきハチマキがあったら勝ってた」「最初の番にエヴォリューション打てたら強い」
こんな「~たら」「~れば」が出てきたら、それに合わせてデッキの中のカードを入れ替えてあげればよいのです。
小学校入った子なら、こうやって結果が出てきたら自分で考えて自分で差し替えるくらいは出来る子もいると思います。

これを繰り返すことで、大会で活躍しているデッキリストに採用されているカードが「何故採用されているのか」が理解できるようになっていきます。
この段階に到達できたら、入賞デッキのリストを使ってみましょう。
きっと子供でも「なるほど!」となると思います。

とはいえ、シンプルなデッキを作る作業もそのデッキを理解している人でなければ難しいかもしれません。
ここからは、サンプルレシピを載せていきますのでぜひお子さんのステップアップに使ってみてください。


ステップアップデッキリスト

■ドラパルトexデッキ

環境でも使用者の多いデッキです

【難易度】
★★★★★
【目標】

ドラパルトexのワザ「ファントムダイブ」で、相手のバトル場のポケモンとベンチのポケモンにまんべんなくダメージを与えていこう。
【デッキの使い方】
①ドラメシヤをたくさん並べよう
②ドラメシヤをドロンチ、ドロンチをドラパルトexに進化させよう
③サポート「アカマツ」を使って一気にエネルギーをつけてファントブダイブを使おう
【備考】
「博士の研究」でたくさんカードを引いて、「ドラメシヤ」を並べたり効率よく進化させていきます。「アクロマの執念」によりスタジアムを持ってこれるので「ボウルタウン」で「ドラメシヤ」を並べるのはもちろんACESPECである「偉大な大樹」を持ってこれたら一気に「ドラパルトex」に進化できます。
ファントムダイブは炎と超の2エネルギー必要ですが「アカマツ」なら山札から一気に揃えることができます。足りない方のエネルギーも「アクロマの執念」で選んで持ってこれます。
「博士の研究」で最初にトラッシュに送ってしまったカードたちも、後から「夜のタンカ」で回収することができます。
「スボミー」のワザむずむずかふんで、相手の動きを止めながら「ドラパルトex」をたくさん成長させることができれば勝利に近づきます!
【デッキの動かし方がわかったら】
ドラパルトexのファントムダイブは200ダメージとやや控えめのダメージになっており、かゆいところに手が届かないことが理解できてくると思います。そうなってきたら、任意のタイミングでダメカンをばらまける「カースドボム」の特性を持つ「ヨマワル」「サマヨール」「ヨノワール」の採用や、それらによって相手にサイドを取られてしまうのを逆に利用して「カウンターキャッチャー」の採用、「アクロマの執念」を採用していると「キュレム」に一方的に負けてしまうことからACESPECを「きらめく結晶」等別なカードにしてアクロマではなく「ペパー」を採用するなどデッキを変えていくと良いと思います。

■タケルライコexデッキ

単純明快で遊びやすいデッキです

【難易度】
★★☆☆☆
【目標】

自分の場のポケモンにエネルギーをたくさん付けていき、タケルライコexのワザ「きょくらいごう」で、相手のポケモンを一撃で倒そう。
【デッキの使い方】
①イキリンコexやミュウexの特性で手札を補充したり、オーガポンみどりのめんexの特性で場に草エネルギーを貯めていこう
②「アカマツ」や「オーリム博士の気迫」でタケルライコにエネルギーを付けよう
③タケルライコのワザ「きょくらいごう」で一発で倒そう
【備考】
「大地の器」で草エネルギーを加えて、オーガポンの特性により1枚引きながら盤面にエネルギーを蓄えることができます。
トラッシュにあるエネルギーは「オーリム博士の気迫」でタケルライコに付けたり、山札にあるエネルギーは「アカマツ」でタケルライコに付けることができます。
後は相手のバトル場のポケモンを倒したり、「ボスの司令」でベンチポケモンを倒しましょう。元より非常に簡単でわかりやすいデッキです。
【デッキの動かし方がわかったら】
カードパワーは高いデッキなのですが、「ペパー」のような好きなときに好きなカードを都合良く引くことができないので安定性がありません。
「ゼロの大空洞」をはじめとした「テラスタル」カテゴリのカードを使うことで、デッキの安定性を上げることができます。
主に特性「ほうせきさがし」により好きなトレーナーズを2枚持ってこれる「ヨルノズク」やその進化元「ホーホー」を合わせて手札に加えられる「スピンロトム」等がおすすめです。

■サーフゴーexデッキ

手札のエネルギーがダメージに変わる豪快なデッキです

【難易度】
★★☆☆☆
【目標】

サーフゴーexをたくさん用意してたくさん山札を引こう。
手札に大量のエネルギーを貯めてサーフゴーexのワザ「ゴールドラッシュ」で、相手のポケモンを一撃で倒そう。
【デッキの使い方】
①「コレクレー」をたくさん並べよう
②「コレクレー」を「サーフゴーex」に進化させてたくさん山札を引こう
③「サーフゴーex」のワザ「ゴールドラッシュ」で一発で倒そう
【備考】
「大地の器」で山札のエネルギーを加えて、「サーフゴーex」のダメージアップにつなげます。使ったエネルギーはトラッシュにいくので、次にワザを使う際のエネルギーは「スーパーエネルギー回収」や「ハッコウシティ」等でトラッシュから回収しましょう。
「サーフゴーex」が複数用意できると、1ターンに大量のカードを引くことができ非常に安定性を保ちながら高火力のダメージを出すことができます。
非常に豪快なデッキです。
【デッキの動かし方がわかったら】
慣れてくると、エネルギーはトラッシュにあったほうが都合がいいことに気が付きます。
ACESPEC「エネルギー転送PRO」を採用し、デッキのエネルギーを全種類採用することで最大8枚のエネルギーを一気に手札に揃えることも可能です。そのままワザ「ゴールドラッシュ」でトラッシュに送っておけば、山札の中のエネルギーが少なくなり、引きたいカードを引きやすくすることができます。
「サーフゴーex」の特性「ボーナスコイン」により山札から2枚引けることを利用し、サポート「暗号マニアの解読」を採用するのも良いです。
実質好きなカードを2枚手札に加える効果に早変わりです。
サブアタッカーの採用も良いのですが、このデッキはエネルギーがトラッシュにあることが多くポケモンにつけるエネルギーも1枚のみのことが多いためサブアタッカーを育てる余力がありません。
特性「ワンダーキッス」のトゲキッスを採用することで、サブアタッカーを用意せず「サーフゴーex」のまま追加サイドを得ることで有利に試合を運ぶこともできます。

■ソウブレイズexデッキ

わずか14種類

【難易度】
★☆☆☆☆
【目標】

トラッシュにたくさんエネルギーを送り、ソウブレイズexのワザ「しんえんほむら」で、相手のポケモンを一撃で倒そう。
【デッキの使い方】
①「カルボウ」を並べたり「ミュウex」「イキリンコex」や「ゼイユ」「博士の研究」で手札をたくさん捨ててたくさん引こう
②「カルボウ」を「ソウブレイズex」に進化させてさらにトラッシュへエネルギーを送り続けよう
③「ソウブレイズex」のワザ「しんえんほむら」で一発で倒そう
【備考】
カードの種類が14種類だけのため、覚えることが少なく非常に単純です。
先行でも使えるサポート「ゼイユ」や「イキリンコex」を駆使して、最初のターンから大量のカードをトラッシュに送りながら山札をたくさん引きましょう。
次のターン以降もやることは同じです。エネルギーがトラッシュに溜まってきたら「ソウブレイズex」のワザで相手のポケモンを一撃で倒していきましょう。
「アオキの手際」は手札にあるエネルギーを全てトラッシュに送ることができるだけでなく、ソウブレイズexやミュウex等すぐ使えるポケモンと、次のターンに使う「博士の研究」や「ボスの司令」等のサポート、ソウブレイズexにつけるエネルギー1枚を一気に揃えることができます。
【デッキの動かし方がわかったら】
流石スタートデッキ産のカードなだけあり、元から非常に分かりやすいデザインをしているカードですがその分器用に立ち回ることができません。
ダメージは大きく出せるのですが、そこまでのダメージを必要としないデッキ相手には高火力が無駄になってしまいます。
非ルール相手でもサイドを1枚しか取られないポケモン例えば「スピンロトム」を採用することでミミッキュ含め厄介なポケモンを倒すことができるようになります。その場合はセットでスタジアムが必要になるので「ジャミングタワー」や「サイクリングロード」などの自分だけが恩恵を得られるカードを選択しましょう。
加えてソウブレイズは「テラスタル」のため特性「ほうせきさがし」の「ヨルノズク」を採用したりするのも良いでしょう。

■ホップのザシアンexデッキ

少ないエネルギーでコツコツとダメージを与えよう!

【難易度】
★☆☆☆☆
【目標】

ホップのザシアンexと、そのダメージを増やすカビゴン、こだわりハチマキ、ハロンタウンを揃えてザシアンexのワザ「せつなぎり」で、相手のポケモンに速攻を仕掛けよう。
【デッキの使い方】
①「ホップのザシアンex」と「ホップのカビゴン」を並べよう
②「ホップのザシアンex」に「ホップのこだわりハチマキ」を付け、スタジアム「ハロンタウン」を出そう
③「ホップのザシアンex」のワザ「せつなぎり」で速攻を決めよう
【備考】
ホップのザシアンexのワザ「せつなぎり」は少ないエネルギーでバトル場とベンチの両方に攻撃ができるかなり便利なワザです。
「ホップのカビゴン」「ホップのこだわりハチマキ」「ハロンタウン」の3枚が揃っていると、ダメージが90上がるのでせつなぎりがエネルギー無しで打てるうえ、120ダメージとかなり大きなダメージに代わります。
「せつなぎり」は「ホップのこだわりハチマキ」が付いているとエネルギーが不要になるため、1ターンに1度のエネルギーを他のポケモンにつけて育てることができます。「ホップのカビゴン」は3エネで140、ホップのザシアンexは4エネで240のダメージが出せます。
【デッキの動かし方がわかったら】
ホップのザシアンexの「せつなぎり」は少ないエネルギーで中ダメージを出せるのですが、相手がHPの高いポケモンを並べてくると一撃で倒せず一方的に負けるシーンが増えてきます。
「ブレイブスラッシュ」を容易に撃てるように、「ブリジュラスex」を採用して特性「ごうきんビルド」でエネルギーを付けてあげたり、特性「メタルメーカー」の「メタング」を採用していっきにエネルギーを付けるのもいいでしょう。
相手のデッキに合わせて「せつなぎり」と「ブレイブスラッシュ」の両方を使える構築にしておくと安心です。

■リーリエのピッピexデッキ

たくさん並べて大ダメージ!

【難易度】
★★★★☆
【目標】

ポケモンをたくさん並べてリーリエのピッピexのワザ「フルムーンロンド」で、相手のポケモンを一撃で倒そう。
【デッキの使い方】
①「リーリエのピッピex」と「オーガポンみどりのめんex」を並べよう
②オーガポンの特性「みどりのまい」で草エネルギーを付けながら山札を引き、付けた草エネルギーは「エネルギーつけかえ」で「リーリエのピッピex」につけかえよう。残りの超エネルギーは「大地の器」や「アカマツ」で持ってきてつけよう
③「リーリエのピッピex」のワザ「フルムーンロンド」で速攻を決めよう
【備考】
「リーリエのピッピex」のワザ「フルムーンロンド」はおたがいのベンチポケモンの数でダメージが変わります。
5体ずつお互いに埋まっている場合ダメージは220、スタジアム「ゼロの大空洞」を出すことで最大8匹まで出せるようになりその場合のダメージは280となります。
少ないエネルギーでワザが使えるのと、「エネルギーつけかえ」と「オーガポンみどりのめんex」の特性の組み合わせで早くて後攻1ターン目からワザを狙っていくこともできるとても素早いデッキです。
相手のポケモンが育ち切る前に倒してしまいましょう。
逆に、「リーリエのピッピex」のHPは190しか無いため相手のポケモンが育ちきってしまうと一方的にやられてしまうこともあります。
早めに攻撃していきたい性格のお子さんにはとても向いています。
【デッキの動かし方がわかったら】
このデッキの弱点は「打たれ弱い」というところです。
早い段階から相手のポケモンを倒して、サイドをたくさん取っているのに気がついたら逆転されて負けていた。
そんな事が結構あるかもしれません。
そんな時は「リーリエのしんじゅ」やACESPEC「レガシーエネルギー」など「取られるサイドが減る」カードを採用してみましょう。すぐに負けてしまう状況を、1ターン伸ばせるかもしれません。
また、ACESPECを「きらめく結晶」にして別の種類の「オーガポン」を加えるのも良いと思います。特に特性を持つポケモンからは無敵の「オーガポンいしずえのめんex」や相手のベンチポケモンを一緒に攻撃して崩壊させる「オーガポンいどのめんex」はオススメです。

■ブリジュラスexデッキ

1進化なのにHP300という高耐久デッキ

【難易度】
★★☆☆☆
【目標】

「ジュラルドン」を進化させて「ブリジュラスex」にし、特性「ごうきんビルド」で一気にエネルギーを揃えて安定した攻撃を繰り出そう。
【デッキの使い方】
①「ジュラルドン」を並べよう
②「ブリジュラスex」に進化して、特性「ごうきんビルド」で鋼エネルギーを一気に付けよう
③「ブリジュラスex」のワザ「メタルディフェンダー」で速攻を決めよう
【備考】
「ブリジュラスex」の特性「ごうきんビルド」はトラッシュから鋼エネルギーを一気に2枚つけることができる強力な特性です。
基本的にはエネルギーは1ターンに1枚しか付けられないことを考えれば、この効果は「2ターン分の得」をする強力な効果であることがわかると思います。
鋼エネルギーが3つついた「ブリジュラスex」で、相手の攻撃を耐えながら「ボスの司令」で相手の後ろのポケモンをなぎ倒していきましょう。
「アオキの手際」は、手札の鋼エネルギーをトラッシュに送れるだけでなく「ブリジュラスex」と次のターンに使う「ボスの司令」と手札からつけるぶんの鋼エネルギーという欲しいカードを3枚確実に手に入れることができます。どんどん「ブリジュラスex」を相手に押し付けていきましょう。
【デッキの動かし方がわかったら】
「ブリジュラスex」は安定して220ダメージを出せる優秀なポケモンなのですが、慣れてくると220が微妙に足りないダメージであることに気が付きます。
これを補助するようなカードを差し替えてみると良いと思います。
例えば特性「きおくにもぐる」を持つ「ジーランス」を入れることで、進化前の「ジュラルドン」の「レイジングハンマー」が使えるようになり、大ダメージを狙うことができます。


ステップアップデッキで気をつけていること

ステップアップデッキを構築する上で気をつけていることをあげます。

  • 山札からカードを「選ぶ」カードは多く入れない

  • 同じ種類のカードは可能な限り2枚以上採用する

  • カードの種類は多くても20種類にする

  • いわゆる逆転系のカードは入れない

  • エネルギーは多めに入れる

まずは「山札からカードを選ぶカードは多く入れない」ことです。「ネストボール」等のボール系のカードや「ペパー」等が該当します。
理由は大きく分けて2つで、1つは「判断が生じる」ことと2つ目は「シャッフルが発生する」という点です。
記事の前半でも記述しましたが「何を持ってくるのが最適かがわからない」のでボール以外で「選ぶ」カードは極力避けます。プレイの中で何を持ってくるのが最適かを学ぶためのステップアップデッキです。
博士の研究で引いた7枚の中で、何をすべきなのか、何が必要だったのか、捨ててしまったカードは後で必要にならないか、などを対戦の中で学んでいきます。
次に「シャッフルが発生する」のを避けるためです。子供の手は非常に小さいです。ヒンズーシャッフルをするのがやっとで、ファローシャッフルを満足にできている子は非常に少ないです。
シャッフルが発生してしまうと、代理シャッフルする親が召喚されたりプレイ時間が伸びてしまったりと子供の自尊心や集中力が落ちる原因になってしまいます。多くても4種類くらいにとどめておきましょう。

同じ種類のカードは2枚以上採用するのも大事です。
ポケモンカードゲームはサイドカードの概念があり、デッキの中からランダムに6枚対戦開始時に参照できないカードとしてセットされてしまいます。
1枚しか採用していないカードがサイドに行ってしまった場合、そのデッキの想定している動きを再現することが難しくなります。
何度プレイしても欲しいカードが必ず山札に1枚以上は残っていて、同じ動きを再現できる状況をできるだけ作り出すために同じ種類のカードは2枚以上採用しましょう。

採用するカードの種類は多くても20種類にとどめましょう。

これで14種類

ポケモンカード公式のデッキ作成で生成できるデッキリストで言うなら、2行~3行前半で収まっていればOKです。
採用カードの種類が増えれば増えるほど、覚えることが多くなり対戦中の選択肢も合わせて多くなるため判断に迷いが生じます。
この判断を最小限にし、デッキの目標を迷いなく達成できるように採用するカードの種類は少なければ少ないほうが理想です。

いわゆる捲り系「逆転するためのカード」を入れないことも重要です。
具体的に言えば「カウンターキャッチャー」や特性「カースドボム」を持つポケモン、「まけんきハチマキ」や「ナンジャモ」です。
これらのカードは慣れないうちは強さがわかりません。
一番良いのは、これらのカードは相手に使ってもらうことです。使われて初めて「強い」ことを実感します。こういう経験は頭に強く残るもので、使い方も自然と使われることで身につきます。
「ここで使われると強い」と感じたら、きっと自分からこれらのカードを入れるようになるでしょう。そうなれば立派なステップアップです。

また、エネルギーは多めに入れましょう
慣れている人は、そのデッキに存在するアタッカーポケモンの必要エネルギーから逆算して「○枚あったら足りる」という考えから枚数を決めています。
しかしながら、初めて触るデッキが必要最低限しかエネルギーを積んでいない場合1回のミスでワザが使えないポケモンが出てしまう可能性があります。これは初心者には優しくないデッキリストです。
どんなデッキでも最低10枚、できれば14枚程度積んでおけば確実です。多すぎても手札事故の元になるため配分が難しいカードでもあります。


子どもの集中力の話

ところで、子どもの集中力はどのくらい持つのでしょうか。
「年齢+1分」とか「年齢の2倍」とか色々あるのですが、9歳未満なら多くても20分が限度かなと考えています。

ポケカの対戦時間は25分ですが、1試合中最初から最後まで集中力を切らさずに対戦を終えることはほぼ不可能です。
「ちゃんと集中して!」とか「よそ見しないで!」とか怒られるシーン見たりしますが、無理です。怒らないであげてください。

はたして、集中力が切れてしまう子どもが悪いんでしょうか?
…ここで「子どもが悪い」となったらこの記事を書いてる意味がなくなってしまうので、そうですね。デッキがよくないのです。

例えを出しましょう。

ボール3銃士

この3種類のカードはいわゆる「ボール系」のカードであり、ポケモンカードゲームにおいて「ポケモンを持ってくる」という最重要の役割を担うカードです。
そのため、できればデッキに多く入れれば入れるほどたね切れで負ける心配がなくなったり、ポケモンをスムーズに進化できたりして対戦を有利に進めることができます。

これらを「子どものアクション」1つ1つに分けて考えてみましょう。

【モンスターボール】10アクション/時間:大
モンスターボールを使う>手札を置く>コインを探す>コインを投げる>山札を見る>ポケモンを選ぶ(縛り:無し/思考:多)>ポケモンを手札に加える>山札を切る>使い終わったカードをトラッシュに置く>手札を持つ
【スーパーボール】8アクション/時間:中
スーパーボールを使う>手札を置く>山札の上から7枚取る>ポケモンを選ぶ(縛り:無し/思考:中)>ポケモンを手札に加える>山札を切る>使い終わったカードをトラッシュに置く>手札を持つ
【ネストボール】7アクション/時間:少
ネストボールを使う>手札を置く>ポケモンを選ぶ(縛り:たね/思考:少)>ポケモンをベンチに出す>山札を切る>使い終わったカードをトラッシュに置く>手札を持つ
【ハイパーボール】8アクション/時間:大
ハイパーボールを使う>捨てる手札を2枚選ぶ(思考:中)>手札を置く>ポケモンを選ぶ(縛り:なし/思考:多)>ポケモンを手札に加える>山札を切る>使い終わったカードをトラッシュに置く>手札を持つ

一番アクション数が多いのは「モンスターボール」で10個のアクションが必要です。特にコインが必要なので「コインを出してくる」動作なれないコイントスでかなり時間が必要です。
一番アクション数が少ないのは「ネストボール」でアクションは非常にシンプル、持ってくる対象も「たねポケモン」限定なので考える時間も少なめです。

何が言いたいのかといいますと、こういったアクション数の多いカードを多く採用すればするだけ、子どもの動作に時間を必要とし、結果として集中力が保たれる時間を過ぎてしまい、対戦に集中できないということが起こります。

例えば、「山札を切る」アクション1つを取ったときに
・デッキ60枚中、20枚が「山札を切る」アクションが入ったカード
・デッキ60枚中、10枚が「山札を切る」アクションが入ったカード

上記の場合、1回山札を切るのに30秒かかったとするとこの2つを比較すると「5分」の差が生まれます
他のアクションも同様で、こういった細かい動作の違いがプレイ時間を伸ばしてしまう原因になり得るのです。

序盤に「ペパー」の話をしたと思います。
デッキから「ポケモンのどうぐ」と「グッズ」を持ってくるカードですが、この2枚を山札から選んで手札に加えて山札を切る動作に全部で1分かかる子もいます。
ところが「ネモ」はどうでしょう。山札の上から3枚引くだけなので10秒もかかりません。

ここで言いたいのは、そのカードが持つ強さも重要ではありますが結局のところポケモンカードで楽しく対戦ができて、かつ勝つ楽しみを味わうためには、その子の集中力が対戦終了まで持つようなデッキの工夫というのも、重要になってくるということです。


まとめ

色んな場所でイベントスタッフをしたり、自分のイベントを主催して感じますが本当にポケカプレイヤーが増えました。
最近で言えば、ポケポケが非常にユーザーを増やしたひとつの要因であると言えるでしょう。

対象年齢未満のプレイヤーも非常に増えています。
彼らのほとんどは自分ひとりで満足にプレイできず、親御さんが隣で口を出したり、指示したりとお子さんの自尊心を削ぐようなシーンもたまに見たりして「なんだかなあ」と思うこともしばしばです。

いきなり難しいデッキを渡して「想定どおりにプレイしない」とお子さんをしかるのではなく、簡単で強いデッキを親御さんがしっかり作ってあげて「勝つ楽しみ」を与えてあげてください。

今のこどもたち、自分たちが子供の頃より遥かに頭がよく、吸収も良いと思います。自分のことを棚に上げて叱らずに、優しく見守ってあげてほしいと思います。


おまけ:ポケカを取り巻く今の環境

ポケカのブームにより、プレイヤーが急増したことは喜ばしいことではありますが、ポケカを競技として楽しんでいる「競技プレイヤー」もポケカを趣味として楽しんでいる「カジュアルプレイヤー」もポケカを友達とのコミュニケーションとして楽しんでいる「ライトプレイヤー」も、全ての層において必要なフォローがまだまだ足りていないと感じています。

最近では2025/2/15に「競技用フロアルール」が改定され、長い間不透明だった競技プレイヤーに対するルールの明確化が一部されました。

ですが、ライトに遊んでいるプレイヤーがステップアップする際の道標が乏しく、次のステップに進みたくても何から手を付けたらポケカが上達するのかがわからない、といった人も多いのではないかと思います。

今のポケカプレイヤーはまさしく「たねポケモン」と「2進化ポケモン」ばかりです。

しかも「たね」のプレイヤーはみんな「ふしぎなアメ」で1進化を飛ばして「2進化」プレイヤーにステップアップしようとしています。
背景にはYoutubeの対戦動画やプロプレイヤーのSNSへの露出により、強いデッキリストの共有や環境デッキの対戦風景を家にいながら見ることができることが挙げられるでしょう。

ですが、そのデッキがやりたいことを理解しないまま同じリストを使ったところで勝つことは難しいですしカード1枚1枚の採用理由などの細かいところに気がつくことができません。

もう少し「1進化」の過程、ライトからヘビーに至るミドルの過程を大事にしてみませんか。大事にしてあげたら「2進化」に至ったときより強くなっているはずです。

本編で言う「努力値」ってやつです。

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