自分だけのデッキを作ってみよう!
はじめに
普段は会社員でITの仕事をしながら、子供と楽しく過ごしている一児の父、あるとんと言います。
普段は、ゆるふわポケカ会やミッテン府中でポケカ等のイベントのスタッフをしたり、さくらもち交流会というポケカイベントの主催をしております。
カジュアル向けの楽しいイベントとなっておりますので、ぜひこちらにも足を運んでいただけますと幸いです。
ポケモンカードのデッキ構築について
皆さん、ポケカのデッキを自分で作ったことはありますか?
昨今、インターネットやSNSの普及により他の人のデッキリストを容易に見ることができるようになりそのままコピーしたり参考にしてカスタマイズすることが多くなってきたのではないでしょうか。
個人的には、こういう環境は喜ばしいことだと思います。
なぜならTCGの一番のハードルは「デッキ構築」だと感じる人が意外と多いからです。
「え、デッキ構築が一番楽しいのに」「デッキ構築こそがTCGの醍醐味」「コピーではなく自分で構築できるようになるべき」等の意見もきっとあると思いますが、私は全員が必ずそうあるべきとは思いません。
人によってスタートラインや重きをおきたい部分がそもそも違うのです。
「パックを買ってデッキを作ったら」「スターターデッキを買ったら」「デッキはカードショップで買ってきて友達と対戦したら」などなど、「デッキ構築」を必ず通らないとスタートラインに立てない、なんてことはないです。
ですから「デッキ構築」を経験せず遊ぶ方たちがいても良いですし、むしろ構築する時間をすっ飛ばしてポケカの対戦を楽しんで、結果として続けてくれるならその方が良い、まであります。
とはいえ、自分で作ったデッキというのは特別感があり愛着が湧くというのもまた事実です。できればコツを知っておくに越したことはないです。
ということで本記事では、ポケカを初めて間もない方々向けにデッキの基本的な作り方とカスタマイズのやり方についてざっくり書いてみようと思います。
ポケカのデッキを作ろう
これより先の内容は「初心者」向け、デッキ構築のやり方がわからない人向けの内容となります。
実は公式ページに作り方のコツが書かれています。
…で終わってしまうとこの記事の意味がほぼなくなりますので、もう少し掘り下げてみたいと思います。
まずは構築するうえで守らなくてはならないルールです。
デッキの枚数は60枚ちょうど
同じカードは基本エネルギーカードを除いて、最大4枚まで
ACE SPECのカード、かがやくポケモンのカードはデッキに1種類1枚まで
スタンダードレギュレーションの場合、FGHのカードのみで構築(2024/9/4時点)
これさえ守っていればどんなデッキでもOKです。自由に組んでOKです。
ただし、対戦するうえでデッキを上手く機能させるには目安となる配分が存在します。
■どんなバランスでデッキを作るのか
上記は、ポケカ公式が推奨しているバランスです。
個人的には、下記のバランスからスタートすることをおすすめします。
ポケモンのカード…20枚
トレーナーズのグッズのカード…15枚
トレーナーズのサポートのカード…10枚
エネルギーのカード…15枚
迷ったら、このバランスで一度デッキを作ってみてカスタマイズしましょう。
■ポケモン20枚
ポケモンカードゲームはポケモンのカードがないと始まりません。
ポケモンを成長させて、ポケモン同士でバトルし、サイドカードを取り合うゲームですから要となるポケモンのカードは多く入っていて損はありません。
まずは20枚を一つの目安に組んでみましょう。
進化ポケモン中心のデッキの場合、たね、1進化、2進化と自然とポケモンの枚数が多くなります。
たねポケモン中心のデッキの場合、進化カードが不要なのでポケモンの枚数が少なくても大丈夫です。
■グッズ15枚
グッズは、自分のターンに何回でも使える強力なカードです。
ポケモンを捕まえてきたり、エネルギーを付けたり、山札からカードを引けたりと展開を補助するのに重要です。
特に、ポケモンを捕まえてくるボール系のカードは最低でも8枚は入れておくと良いと思います。
他にもポケモンを入れ替えるカードや、トラッシュからカードを回収したり戻したりするカード、相手の場のカードに干渉するカードなど実に様々な種類があります。
■サポート10枚
ゲームで言えばポケモントレーナーで、ポケモンの戦いを強力にサポートするカードです。
とても強い効果を持っている代わりに、1ターンに1度しか使えません。
余談ですが、ポケモンカードゲームはサイドを6枚取ったら勝ちのゲームです。
「1ターンに1度、ワザの宣言で相手のポケモンを倒してサイドを1枚取る」とすると勝利するためには最短で6ターンかかります。
つまり、試合中にサポートを使用できる回数は6回ほどで試合が早くなればもっと使用できる回数は少なくなります。
サポートが使えない、というのは1ターンに1度しか使えない権利を放棄してしまっているので非常にもったいないです。
できれば毎ターン手札から使えるように、合計10枚を目安に入れましょう。
■エネルギー15枚
ポケモンがワザを使うために必ず必要なカードです。これがないとワザが使えず勝利することができません。
…ただしこのエネルギーカード自体には(特殊エネルギーを除いて)効果が特に書かれておらず手札に引きすぎてしまうと困ります。
最初の目安は15枚とし、デッキを実際に使ってみて「多いな」と感じたら減らしていくのが良いと思います。
■その他(ポケモンのどうぐ、スタジアム)
ポケモンのどうぐは、ポケモンに持たせることで強力な効果を発揮しスタジアムは自分と相手のポケモンに共通する効果を付与するカードです。
非常に強力なカードですが、最初にデッキを構築するうえで必須ではないので無理に採用する必要はありません。
実際に作ってみよう
ポケモン20、グッズ15、サポート10、エネルギー15。
覚えましたか?
この配分はあくまで最初に構築する目安かつ覚えやすい配分になっています。対戦する中で自分が感じたことがあれば適宜調整していきましょう。
特にエネルギーの枚数は慣れてきたら減らすことで、他のカードを割り当てることができます。
さて、では実際にデッキを一緒に作ってみましょう。今回は私の好きなポケモンの1匹である「パチリス」をメインにしたデッキを作ってみたいと思います。
■デッキ作成ツールを使おう
こちらのページから、デッキリストを作ることができるツールへ飛ぶことができます。
作成したデッキレシピを保管しておくには、「ポケモンカードゲームトレーナーズウェブサイト」のアカウント登録をおすすめします。
ジムバトルの記録を確認したり、過去に作成したレシピを保存しておくことができとても便利です。
■メインにしたいポケモンを入れて、補助するポケモンを選ぼう
メインにしたいポケモンを、3~4枚入れましょう。
これでこのデッキは今から「パチリス」デッキになりました。
次に、このパチリスをサポートするポケモンを選んでいきます。
公式ページの上部分に「カード検索」と言う項目があるのでここをクリックすると、カードを自由に検索できるページになります。
今回のパチリスは「たねポケモン」で「雷タイプ」のカードですので、デッキの構成も同じ「たねポケモン」で「雷タイプ」のカードで構成するとよいでしょう。
検索ページで「たねポケモン」で「雷タイプ」のポケモンを検索しました。
この中を見て、良さそうなポケモンを選んでいきます。
パチリスより火力が出せる代わりにサイド2枚取られてしまうVポケモンであるライコウV、山札から雷ポケモンを2枚出せるミライドンex、雷のたねポケモンのダメージを+10できるサポート役のサンダー、トラッシュのエネルギーをベンチにつけることができるモルペコの4種類を選んで、それぞれ4枚入れました。
■グッズを入れよう
グッズの枚数の目安は15枚です。まずは、ポケモンを持ってくるカードであるボールを入れましょう。
カード検索で「トレーナーズ」、検索ワードに「ポケモンを 選び」(半角スペース入れる)と入力するとポケモンに関連するカードに絞れます。
この中から山札からポケモンを持ってくるカードを選んでみましょう。
今回は「ハイパーボール」と「ネストボール」を選びました。
ボール系のカードは最初は8枚以上入れることをおすすめします。
※現時点ではミライドンexの特性「タンデムユニット」は考慮しません。
次に、エネルギー関連のカードを入れてみます。
検索ワードを「エネルギー」にするとエネルギー関連のカードに絞れます。
雷デッキには最適なカード「エレキジェネレーター」が出てきました。
次に、傷ついたポケモンをベンチへ下げるための「いれかえ」カードを入れましょう。
たねポケモン限定の「いれかえカート」と特に指定のない「ポケモンいれかえ」が出てきました。
パチリスのデッキは「たねポケモン」で構成すると最初に決めていますので、今回は「いれかえカート」を入れましょう。
これでグッズ15枚になりました。
■サポートを入れよう
サポートはできる限り10枚入れましょう。
その中でも、山札からカードを引けたり、山札からカードを選んだりできるサポートを6枚以上入れておくのがおすすめです。
山札からカードを引けるサポートはたくさんありますが、中でも一番多く引けるのが「博士の研究」の7枚です。
次点でサイドを取られていない状態での「ナンジャモ」などが6枚です。
カードゲームは手札が多いほどできることが多くなり、強いです。
「博士の研究」は手札を全てトラッシュするという部分が「もったいない」と言う気持ちになりがちですが、たいてい思い切ったほうが良いことも多いです。
続いて「選び」でも検索してみましょう。
先程は山札の上から多くのカードを引いて、必要なカードを引き当てるイメージでしたがこのページに有る「ペパー」や「アクロマの執念」は山札から必要なカードを直接ピンポイントで持ってくることができるサポートです。
欲しいカードを欲しいタイミングで必ず手に入れることができるのが強い反面、欲しいカードが複数ある場合など強みを活かせないシーンが発生することもあります。
また、「ボスの指令」も非常に強力です。
迷ったら山札を多く引ける「博士の研究」、次に山札を多く引けて相手の手札を悪くできちゃうかもしれない「ナンジャモ」、相手のベンチポケモンを狙い撃ちできる「ボスの指令」を入れるのがおすすめです。
■エネルギーを入れよう
最後にエネルギーを15枚入れて完成です!
作ったデッキのメインとなるポケモンに必要なエネルギーを入れましょう。
今回は雷タイプなので基本雷エネルギーを入れます。
完成です!お疲れ様でした!
■とはいえ、作ったデッキって強くないよね?
はい、強くありません。
あくまで「ポケモン20グッズ15サポート10エネルギー15」のバランスは、どんなデッキでもそれなりに戦えちゃう為の目安でデッキ構築を初めてやってみる人向けにわかりやすくしたバランスです。
これをジムバトル等で通用するように改造していくには、
対戦→思ったことを書き出す→デッキ改造→対戦
の繰り返しを行っていくことで強くなっていきます。
次は、このデッキを「それなりに戦えちゃう」から「そこそこ戦えそう」までレベルアップしてみましょう。
デッキを強くしよう
こちらが先程作ったデッキです。改めて、今回のメインである「パチリス」の効果を確認してみましょう。
ワザ「みんなでほうでん」はベンチの雷ポケモンの数だけダメージが増加します。つまりベンチは最大5体なので、最大ダメージは110となります。
このダメージをより伸ばす方法はないでしょうか。
スタジアム「ゼロの大空洞」を使えば、ベンチを最大8匹まで増やすことができダメージの最大値が170になります。
さらにベンチに「エレキシンボル」のサンダーが4匹いれば+40で210ダメージ。
キチキギスex等のサポートポケモンを一撃で倒せるようになります。
この効果を使うには、自分の場に「テラスタル」のポケモンが必要なので雷タイプでテラスタルのポケモンをデッキに入れてみましょう。
■スタジアムを入れよう
ゼロの大空洞のように、特定の状況下でお互いに効果を発揮するのがスタジアムです。
「相手にも使用される」という点をデメリットに感じるかもしれませんが、実はスタジアムカードの強い点は本文ではありません。
「別のスタジアムが場に出たなら、このカードをトラッシュする」の1文が強かったりします。
相手だけ効果を享受できるスタジアムを出された場合、場にあり続けてしまうと相手に得をさせ続けてしまいます。
そのため、スタジアムのカードは「相手のスタジアムを上書きするカード」としてデッキに数枚入れておくと良いと思います。
■ポケモンのどうぐを入れよう
ポケモンのどうぐは、ポケモンに持たせることでバトルを有利にすることができます。
例えばポケモンVにつけると好きなカードを1枚山札から持ってこれるVstarパワーを使える「森の封印石」や逃げるエネルギーを1つ減らすことができる「緊急ボード」などがよく使われています。
先程のゼロの大空洞の追加でパチリスのダメージは最大210まで到達しました。あと10あればHP220のポケモンVやexを倒せるダメージになります。
げんきのハチマキ、森の封印石、緊急ボードを入れてみました。
どうでしょうか。だんだんデッキらしくなってきたように感じませんか?
■デッキを見直してみる
ポケモンの道具やスタジアムを入れて、デッキらしくなったところで改めてデッキを見直してみましょう。
今回パチリスデッキには、ミライドンexを採用しています。
ミライドンexの特性「タンデムユニット」により、山札から雷タイプのポケモンを毎ターン2枚も持ってこれるためこの効果が実質「グッズのボール」のような働きをします。
そのためこのデッキにおいてはボールを8枚より少なくしても良さそうです。
また、ベンチのサンダーがやられてしまったりゼロの大空洞を剥がされることでベンチが5匹に狭められてしまった場合複数のポケモンがトラッシュされてしまいます。
再びゼロの大空洞を貼り直したときにミライドンexの特性で出し直せるよう、トラッシュから山札へポケモンを戻すカードが必要かもしれません。
サポートについても、ポケモンのどうぐを入れたので「ペパー」を採用したほうがよりよいかもしれません。
■ACE SPECを入れよう
ACE SPECはデッキに1枚しか入れられない、非常に強力なカード。
入れない理由は特にないので、デッキに合うカードを1枚入れよう。
■完成したデッキで実践しよう
改造してみたら、実際に対戦してデッキがしっかり機能するか確認してみましょう。
ポケモンが上手くベンチに並ばないときは、ボールが足りてないかも。
ワザが上手く打てないときは、エネルギーが足りてないかも。
すぐ負けちゃうときはサイドを2枚取られるポケモンばかりになっているかも。
対戦を通して、デッキの課題を見つけてそれを改善していきましょう。その繰り返しで強くなっていくはずです。
まとめ
デッキの作り方、デッキの強化の仕方を記述してきましたがなんとなくでも良いので「ほーん」と理解いだたければ幸いです。
※本記事で作成したパチリスデッキは、環境を考慮しておりません。
※あくまで目安の強化案であり、これを推奨するものではありません。
※本記事に沿って強化することで必ず強くなるという保証をするものではありません。