自分はどのキャラに似ているのか
ただの思い出話と自分語りを吐き出したくなっただけなので、これを読んだあなたに得られることは何もないです。
元彼は私が何か漫画を読んだあとに「俺ってこの漫画のキャラでいうと誰?」と必ずってくらい聞く人で、自分のキャラクターや素質、輪郭みたいなものが他者と齟齬がないか気になる人なのかなあと思ったのだが、それに引き換え私は自分の型みたいなものにほぼ興味がない。
自分が今何を考えてるか、どうしてこういう感情になるのかを考えるのは好きだけど、自分がどんな人間か、他者からどんな人間だと思われているかにも多分あまり興味がない。無害でありたいとは常々思うけど。
たまに他者からこうだよねと言われると、そうなんだ〜! と毎回新鮮に驚いてる気がするけど、どこか他人事な気がしている。
星座占いとかあまり根拠はないと思っているんだけど、魚座である私はそのとき流れている水に合わせるタイプで自分自身に確固たる「コレ」があるわけじゃないみたいなのを何かで読んで、それそれ! と思ったことはある。
私は青色の人間じゃなくて、赤とか緑とか黒とか白とかそのとき流したい感情があったらそれを流して色を変えながら、ときにはぐちゃぐちゃに混ざりながら生きてるだけという感覚。
ただその場その場の感情を流し込む器というだけで、器自体に色があるわけじゃないという感覚。
だからといって「掴みどころのない人」みたいなかっこいいやつでもなくで、すごく分かりやすい生き物だろうという自覚はある。
感情で生きているので。
話を前に戻すと、だから私は他者のこともこういう人と診断することが少し苦手で(こういう気持ちや考えなのかなと考えるのは好き)、元彼がしょっちゅう繰り出したあの質問が結構煩わしかった。
「分からない」と答えると拗ねるので一応頭を捻るのだけど、あなたはあなたでしかないからなあ、と困る。
かろうじて近いかなと思うキャラクターを挙げると、えー! 俺、こんなやつ!? と不服そうなリアクションが返ってくることが多い。「じゃあ自分では誰に似てると思う?」を聞いてみたかったなと今は思う。自分は自分をどう捉えてるのか、他者からどう見られたいのか、聞いてみたかったなと思う。10年近く一緒に暮らしていたのに、ちゃんと聞いたことはなかったかもしれない。
ちなみに一度だけ私が「じゃあ私はどのキャラに似てると思う?」と聞き返したことがある。回答が気になるというより、それを考える大変さを思い知ってくれと思ったからだ。
ほぼノータイムで「この漫画には出てこない、隅のモブ」と言われた。
張り倒すぞ。