椅子とめぐる20世紀のデザイン展
面白そうだなと思った時に録画している『新美の巨人たち』のイームズ回を見た。インダストリアルデザインにはこれまで全く触れてこなかったけれど、建築も然り造形に興味が湧いてきた今日この頃。立体の美、特に人間のために存在する建築と工業製品においては絶対的に安全性と機能性が求められる上で、デザイン性を確立するという難しさがとても心をくすぐられる。
トップバッターはなんとガウディ。約10年前、スペインはバルセロナを訪れた時にカサ・バトリョを見学して、その建築は勿論、調度品一つ一つにも生命が宿っているような感覚をこれでもかと浴びせられたのだけれど、その感動を再び日本橋の高島屋で味わえるとは。肘掛けや脚なんて今にも動き出しそう。ずっと眺めていたくなる至高の一品。
これもデザイン的にとても好きなんだけど、ワンピのエニエスロビー編あたりでこんな頭の形した海軍いなかった?
棒をズラして背もたれの角度を変えるそうな。この球体が何とも言えない。
フランク・ロイド・ライト大先生。この背もたれの格子と肘掛け・脚の曲線美の絶妙な一体感、たまらん。
民族的と言うか、サバンナの動物みを感じるなと思ったら作品名が「ガゼル」だった驚き。何も知らない人間にそこまで想起させるデザインの力、凄くない?
こちらはウサギ感強め。座面の太ももに沿うような形状がまた機能性とデザイン性を上手く兼ねている事よ。
私が床に座ってご飯を食べたい派なので、我が家にある椅子はキッチンの作業台で使うもの一脚のみなのだけれど、椅子、いいな。同じもので全て揃えても、全く異なるもので一つ一つ集めても、それぞれの良さがある。インダストリアルデザインの世界、ハマりそうな予感。
展示を見る前に銀座のビヤホールライオンで軽めのランチ。暖かい日だったので生ビールのまあ美味しい事。思えば毎年春に来ている気がする。桜の装飾と煙草のヤニで真っ黒になった天井装飾のコントラスト、いい。