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オルタナティブデータを用いた株式投資の可能性
はじめまして。ALTalk(オルトーク)運営部の又平です。
ALTalkとは、オルタナティブデータ(代替データ)を中心とした個人投資家のコミュニティメディアです。
このnoteでは、ALTalkのサービス開発の過程をつらつらと記録していきたいと思います。
このnoteを読んで、少しでも私達の取り組みやサービスに興味を持っていただける方が増えれば幸いです。
さて、初回である本エントリーは、オルタナティブデータって何?という点を解説します。
オルタナティブデータとは?
「オルタナティブデータ」という単語を初めて聞いた方も多いと思います。
日本経済新聞社によると、オルタナティブデータを下記の通り説明しています。
オルタナティブデータとは、機関投資家によって投資判断のために使われるデータのうち、伝統的に用いられてきた決算開示等、一般的な公開情報以外のデータ群の総称です。経済ニュースの記事、SNSの投稿、POSデータなど、従来投資判断に使うことが難しかったビッグデータが、海外の金融機関を中心に利用が広まっています。
つまり、
・企業が公開する財務情報「以外」のデータを総じてオルタナティブデータと言う
・機関投資家を中心にオルタナティブデータを用いて株の売買をするようになってきている
ということです。
実際に、オルタナティブデータ市場も成長しており、日本経済新聞社によると、世界におけるオルタナティブデータの市場規模は、2020年には約1800億円と、3年前と比較して4倍超になる見込みです。
また、米金融サービス会社データマイナーによると、欧米ではファンドなどの運用担当者の8割がオルタナティブデータを活用しているそうです。
こちらの記事によると、
・近年の機械学習や自然言語処理の技術が普及により、ビッグデータを利用したモデリングがより容易になった
・金融業界内でアルゴリズム取引の導入が進んだ
という背景から、投資における新しいインサイトを得る情報源としてオルタナティブデータの利用が進んでいます。
オルタナティブデータの具体例
では実際にどんなデータを用いて投資行動に生かしているのでしょうか?
よく使われる指標の一例として、
・Webサイトの訪問数
・アプリのDL数、アプリストアの評価
・SNSでの投稿
・スマートフォンの位置情報
・求人情報
・POSデータ
などが挙げられます。
例えば、Webサービスを提供する会社であれば、運営しているWebサイトの訪問数の増減によって、会社の収益が変化する場合が多いです。アプリを提供している会社であれば、アプリのダウンロード数やユーザー数などが収益に繋がることは想像に難くないでしょう。
このように、企業の先行指標を取得することで、今後の企業の売上予想のヒントにすることができます。
オルタナティブデータの活用事例
下記のテスラの例では、位置情報データから工場に出入りする人数をキャッチし、今後の業績を予測することで、実際の投資行動に繋げているわかりやすい例です。
電気自動車(EV)の生産不調や経営トップの奔放な発言などで投資が難しいとされる米テスラ。2018年秋、同社株に複数のヘッジファンドが買いを入れ始めた。経営危機すらささやかれていた時期だ。投資に踏み切れたのは、米ニューヨーク州に拠点を置く調査会社タソスグループから「量産が進んだ可能性がある」と示すデータを得たからだ。(中略)テスラの動向は、カリフォルニア州の同社工場の外と中を行き来するスマホの位置情報から把握していた。工場内に一定時間とどまっている位置情報が多ければ、それだけ働いている工場作業員が多いことを示す。夜間の位置情報が急増したことでフル生産に入ったと判断、顧客に知らせた。実際、テスラは18年7~9月期に2年ぶりに黒字転換し、株価は10月から18年末にかけて約5割急騰した。
このように、オルタナティブデータは
・リアルタイムに入手でき、企業の公式発表を待たない=即時性が高い
・現場に近い情報(≒ 一次情報)が得られる=正確性が高い
と言えます。
ただし、実際の株価は様々な因子が複雑に絡み合って形成されているものであり、オルタナティブデータが株価と相関しているとは限りません。
ALTalkとは?
そんなオルタナティブデータに着目し、個人投資家に新しい価値提供を生み出すために、私達はALTalkを開発しようと試みています。
具体的にどんなサービスなのかはこちらのnoteに記載しています。ぜひご覧ください。