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中級者までによくあるリーク10選
はじめに
ポーカーの中級者くらいまでにおいては、相手もミスをしやすいため、自分のミスが少ないだけでも大きなアドバンテージになります。
そのため、自分のミスを減らす努力は、WinRateを高める上で効果的です。
今回の記事では、ポーカーの中級者くらいまでに共通して見受けられる改善ポイントを10個挙げていきたいと思います。
ご自身に当てはまる箇所がないかぜひご確認ください。
本記事では、GTO Wizard Cash 100bb 6max NL50 General GTO 3b GTO のソリューションを採用しています。
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筆者:sf(担当:はじめに、1,7-10、おわりに)、やぶやぶ(担当:2-6)
①PreFlopでのRaise(3bet・4bet)過少
現在は、GTO Wizardで誰もが無料でPFソリューションを見られるようになりましたが、
それでも多くのプレイヤーはいまだにPFの3betや4betなどのRaiseが過少です。
特に、BBからの3betは過少になりやすいです。
3betが過少な場合は、相手はフロップを見る機会が増え、EQの実現がしやすくなります。
また、相手はopレンジを広げることで簡単にExploitもできてしまいます。
他にもRaiseが過少になりやすいスポットしては、OOPからの4betがあります。
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上記の例では、BTN 3betに対してCOは23%以上4betを行っており、Call頻度よりもRaise頻度の方が高いくらいです。
AJo,88,A8s,K9sといったあたりのハンドが4bet過少になりやすいでしょう。
4bet頻度もあるハンド(88やKJs,ATsなど)がCallによってしまっていると、相手は3BPを有利なIPで戦う機会が増える一方、こちらは3BPを不利なOOPで戦う機会が多くなってしまい、苦しい戦いを強いられます。
OOP 4bet過少だと、IPからの3betを増やされたり、こちらの4betにはOverFoldされたりしてExploitされるでしょう。
意図せず3etや4betが過少にならないように注意していきましょう。
➁IPでCBに降りすぎ
OOPからCBを打たれた際にIPで降りすぎてはいないでしょうか。
(特にBB vs SBのSRPやBTN vs SBの3bet pot)
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SB vs BBのSRPでSBが33%CBを打ったスポットです。
ここでBBはBDがあるT3sやQ6sといったハンドでもディフェンスしています。
BDFDが無い87oもスート次第でCall頻度があります。
これらのハンドをディフェンスしていないと
CBに対して降りすぎ
Turn以降でBluffが過少になる
BD完成時のValueを逃してしまう
といった弊害が生じてしまいます。
SB vs BBはお互いにレンジが広いため、CBへのディフェンスも広くなります。
特にFlopがドライボードの際にはoverfoldしないよう注意が必要です。
③BB vs SBでのCBへのRaise過少
集合分析を確認すると均衡上BBはSBの33%CBに対して13.3%の頻度でRaiseをしています。
仮にRaiseが過少だとSBがCBを打ちすぎていた場合でも咎めることができません。
結果的にナチュラルExploitされてしまいます。
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ここでSBの33%CBに対してBBは
Axo,Kxoなどの1枚♣ハンド
Kxs♦,Qxs♦などBDFD,SDがあるハンド
53s,43sなどの弱いボトムペア
でもRaiseをしています。
フラドロやOESDでのRaiseはできていても上記のハンド群でのRaiseは過少になりがちではないでしょうか。
特に3xやAxo♣がRaiseレンジに無いと後のストリートでBluffハンドが少なくなり容易にExploitされてしまうので注意が必要です。
またBBのRaiseに対してSBは3betやTurn Donkなどの頻度がありますが実戦的には過少になりがちです。
よってFlopのRaiseがより有効になると考えられます。
④Donk過少およびDonkへのRaise過少
均衡ではFlop,Turn共にOOP側がDonk Betをするケースが多々あります。
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特にFlopペアボードでのDonk Betは過少になりがちではないでしょうか。
(Donk頻度が無い相手に対してIPで安易にレンジCBを打つのは要注意)
またDonk BetされたIP側はRaiseをそれなりの頻度で返しています。
上の例ボードでBTN側はペア系だけでなくAハイやBDFDが無いK,Qハイなどでも広くRaiseを返しています。
仮にRaiseが過少だとOOPがDonkを打ちすぎていても咎めることができません。
プロテクトできない
Thin Valueが取れない
EQを奪えない
後のストリートでaggressiveにプレイされる
などの不都合が生じてしまいます。
⑤Turn Riverで降りすぎ
Flop同様にTurn,Riverでも相手からのBetに降りすぎないようにしましょう。
BBのTurn probe
BBのRiver Probe
IPのBet-Check-Bet
は均衡よりもBluff過多になりやすいスポットです。
(特にBTN vs BBやBB vs SBなどレンジが広い場合)
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こちらのボードでBBのTurn ProbeのBet頻度は17%です。
FDやSDの全てをBetできるわけではなく、Check/Foldのラインを取ることもあります。
しかしながら実戦ではドローハンドでBet過多なプレイヤーは多いため、BTN時にはきちんとCall(Raise)で抵抗することが大切です。
仮にBetに対してoverfoldしてしまうと、BBがBet過多な場合でもナチュラル Exploitされてしまいます。
⑥Turn Probeの打ちすぎ/Polar Bet過少
BBからのTurn Probeは均衡的には全てのドローをBetできるわけではありません。
特にFDやSDはCheckしてIPのBetにRaiseしたり、Foldする頻度もあります。
仮にドローハンドでProbeを打ちすぎてしまうとレンジがBluff過多となり、IPからCallやRaiseを増やされてしまいます。
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また時にはハンドを絞り高いサイズのProbe Betを使うスポットもあります。
上記ボードでBBのBet頻度は19%で、50%,33%といった小さいサイズのProbeは打ちません。
代わりに125%やさらには250%といった2eサイズを使用しています。
Turn ProbeのBetサイズが小さいとBTNのペアやドローを降ろすことができません。
またRaiseを増やされ、BBのドローのEQを奪われてしまうことも考えられます。
FDが2種ありSDもあるボードですのでBet過多にならないよう注意が必要です。
⑦River BXBやXXBラインでのシンバリュー過少とブラフ過多
BXBやXXBといったラインでは、セカンドヒット以下のような役が弱いハンドでもピュアにBetすることが多いので注意が必要です。
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上図の例では、BXBライン(Flop CBを打ち、TurnはCheckバックした時)において、トップペアのQヒットだけでなく、セカンドペアのJヒットまでほぼピュアにBetしています。
上記の例ではJヒットはEQが80%以上あり、問題なくバリューBetが打てる強さのハンドになっています。
また、セカンドペア未満のTT-88,A7,76といったハンドにも低頻度ながらバリューbet頻度があります。
本例でのJx-7xのようなシンバリューハンドでのBetが過少だと、RiverのBXBがバリュー過少によるブラフ過多にもなってしまいやすいため、注意が必要です。
また、本例でのJヒットのようなピュアBetハンドをCheckしてしまっていると、単純にバリューの取り逃がしでEVロスもしてしまいます。
特にXXBライン(RiverまでCheckで回った時)では、サードペア以下のようなハンドにもBet頻度があることが多いため、よりバリュー下限に注意していきましょう。
⑧RiverでのRaise過少
RiverのRaiseは実行難易度が高いこともあり、基本的に過少になりがちです。
比較的簡単な例として、OOPのXXBに対するIP Raiseを見てみましょう。
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上記は、RiverまでCheckでまわり、BBが36%サイズのブロックBetをしてきた場面です。
BTNはTPのほとんどをバリューでRaiseします。 TPWKまでRaiseできていなかったという方は、バリューRaiseが過少になっていないか注意が必要です。
このようなシンバリューRaiseが過少だと、
ピュアRaiseハンドではEVロスをしてしまう
Raiseがバリュー過少によるブラフ過多になりやすい
相手にRiver Betを増やされて搾取されてしまう
といったデメリットが生じます。
また、上記の例では、44,33のローポケや、Ahi,Qhiといったハンドを頻度でブラフRaiseしますが、ブラフRaiseも過少になっているケースは多いです。
このように、RiverのRaiseはバリュー・ブラフともに過少になりがちです。
⑨Callしすぎによる大きなEVロス
相手の強いアクションやレンジに対しては、TPやヒットドローのような普段は継続するようなハンドもきっちりとFoldするということは、損失を抑える上で非常に重要です。
例として以下のような状況を考えてみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1738040462-RKaNyVvCxcshkq9OW34i6Eo2.png?width=1200)
SRP UTG vs BBにおいて、UTGのダブルバレルにXRしたところ、UTGから3bet Allinが飛んできた場面です。(※BBはTurnでのDonk頻度が高いですが、ここではCheckしたとしています)
ここでは、BBはどのようなハンドで継続し、降りなくてはいけないハンドはどのようなハンドでしょうか。
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上図を見ると、2P以上はほぼピュアに継続していますが、TPは30%しかCallできていません。
FDのあるTPのKTsなどもほぼFoldしています。
FDのないKhTsなどにいたっては、Call EV -25BBです。
他にも、ヒットドローの76sはCall EV -32BBほどになっており非常に大きなEVロスになります。
これらのハンドは、相手のTurnバレルにマージにXRできますが、相手の3betにはピュアにFoldするハンドです。
すでにある程度potにチップを投資している・ハンドにある程度のまくり目やEQがあるということから、このようなハンドをFoldするのは気持ち的に嫌かもしれません。
ですが、Callできるのはどのようなハンドかを見極め、EV-の大きいハンドはきっちりとFoldし、損失を抑えていきましょう。
⑩ファストプレイ過多、スロープレイ過少
強いハンドでBetやRaiseなどファストプレイをしすぎてはいないでしょうか。
特にOOPにおいては、次に控えるIPのアクションを考慮する必要があるため、均衡的には強いハンドもBetせずCheckしてスロープレイすることも多くあります。
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上記は、3BP PFR OOPで、FlopCBを打ち、Turnでラグが落ちた場面です。
BTNはFlopCBにCallしたことでレンジが強くなっている一方で、SBのレンジはあまり変化していないことから、BTN側にアドバンテージがあり、SBはレンジ全体でCheckが多くなる状況です。
SBのEQの高いハンドのアクションを確認すると、
セットのKK,77はピュアにCheckし、相手の20%BMCBにもXC
TPのAK,KQも半分ほどはCheckしています。
これらのハンドは、相手の継続レンジを強くブロックしているため、Checkも検討したいハンドです。
強いハンドは直感的には自分から素直にBetして相手からバリューを取りに行きたいところかもしれません。
ですが、実際のところは、Betしてしまうと相手はFoldが多くなり、バリューが取りづらくなってしまっていることもあります。
状況によっては強いハンドでのスロープレイも検討し、より多くのバリュー獲得を狙っていきましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
本記事で挙げた以外にも多くの改善ポイントが考えられますが、
それらを改善していくことで長期的な実力の向上が見込めます。
ただ、ポーカーでの改善点はすぐに改善できるものではないです。
「今回のセッションではOOPでの4betを増やしてみよう」
「今日はFlopのBBディフェンスレンジを確認しよう」
といったように、一つ一つ時間をかけて改善していきましょう。
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