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仙台~秋田間における優等列車の変遷②

【東北本線経由】

 東北本線を縦貫し仙台から青森まで運転されたのが1963年10月1日に運転を開始した多層建て急行「むつ」である。この時は青森止まりであったが2年後の1965年10月1日改正で奥羽本線に乗り入れ秋田まで運転される、所要10時間を超える長距離運用であった。この列車は青森を境に列車種別が異なる異色の列車となった。仙台~青森間は急行列車、青森~秋田間は準急列車となっていたのだ。
 しかし、旅客は青森駅を通しての乗車が多くはなかったことから、1968年10月1日の改正で仙台~青森間は急行「くりこま」に改名された。また、青森~秋田間は急行「むつ」名を継承した上で運用が分離され、青森経由の相互直通列車はわずか3年の短命に終わった。 

【田沢湖線経由】

 1966年10月20日に田沢湖線が全線開通したのを機に、盛岡~秋田間を運転する急行「南八幡平」が2往復設定された。1967年10月1日の改正で1往復が仙台~秋田間の運転となり延長された。
 1968年10月1日の改正で「たざわ」に改名され、1982年6月23日の東北新幹線暫定開業時に再び2往復ともに盛岡~秋田間の運用となり、15年ほどの歴史で幕を閉じた。
 1997年3月22日に秋田新幹線が開業した。基本「こまち」は東京~秋田間の運転であるが、仙台始発の下り1本と秋田最終の上り1本が仙台~秋田間の運転となる。新幹線車両での運転となるが、こちらも仙台~秋田間の優等列車の仲間入りできるであろう。田沢湖線としては、15年ぶりの復活である。「こまち」は現在も運行されているため、仙台~秋田間における最長期間かつ最速所要時間での運転列車となる。

 列車運行形態に変動があったダイヤ改正ごとの東北本線および田沢湖線経由の仙台~秋田間各優等列車の時刻一覧表は下記にてダウンロード(¥200-)してください。次回③は花輪線経由および仙山線経由の優等列車をご紹介いたします。次回は4月17日までアップ予定です。画像資料:PIXTA

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