ヨーグモスコードの最近のお話
お久しぶりです。あけましておめでとうございます。ことよろです🌅
私はドミナリアリマスターで旧枠極楽鳥が再録されて、
ウッキウキな1月、皆様はいかがお過ごしでしょう。
ヨーグモス医院/ヨーグモスコード(以降ヨーグモスコードで統一)しかモダンのデッキがなくて、しゃあなし現在のモダン環境でこれを回してる、あるぱかです。
さっそくなんですが
ヨーグモスコード、リアルで見なくないですか?!
なぜか一定のリストは存在する不思議なこのデッキを深掘りする、そんなお話です
0.はじめに~身の上話と気付き~
(読み飛ばしていただいて大丈夫です。
要約すると走り込んでたら色々気づくきっかけになった、という話)
最近の私はというとヨーグモスコードを「今のメタゲーム、ヨグきちぃ〜」って思いながらもデッキはこれしかないため、大会に出てはひたすらこれを回していました。
昨年下半期の話になるのですが、チームモダン組んでくれたチームメイトたちがやれモダン提督やらモダン彩強やらponderホルダーやらとタイトル獲得していく中で何もない私。
年末にその事実に気づき、2022年中に何かタイトルを目指すようになりました。その時期のタイトルといえば権利獲得者のみ招待制大会The Last Sun(以降TLS)のみ。ちょうどモダンを含む2フォーマットだったため、ここにフォーカスを合わせて走り込むことに。
ヨーグモスコードをひいひい言いながら回し、結果無事権利を獲得し本戦に行ったり、その後先日の争奪モダンで準優勝して母聖樹を獲得したりで
「ヨグは一応まだやりよるな」という実感を最近持ったため、前回からアップデートしていないヨグの最新事情をお届けしようと思います。
ちなみにTLS自体は2日目残ったのですが38位で恥ずかしながらノープライズフィニッシュです。曲がりなりにもモダンプレイヤーという自負はありましたが、まさかのスタンが好成績でした。オチまでしっかり。
(スタン1日目3-1,2日目2-1/モダン1日目2-0,2日目0-3)
1. MOの情報からみる最近のヨグ事情
MOのメタゲームをみる
最初に大会に臨むに当たって私が必ず見るサイトがmtggoldfish(https://www.mtggoldfish.com/metagame/modern)です。
最新のメタゲームの状況、自分の使っているデッキの今のチューンナップがリストを通じて垣間見ることができるからです。
そんなmtggoldfishがまとめているMOからメタゲーム分布からみてみましょう。
上記のようにリアル大会でもよく当たるカウンターモンキーやハンマータイムをはじめとして、
最近話に聞く赤黒想起や独創力、研磨基地等もある、リアルでの対戦含めて納得できるラインナップ。
その中でなぜかヨーグモスコードがいるんですよね。
ここでとあるツイートをみてみましょう
MOのtierを整理したこのグラフ
ヨーグモスコードがいますね。(MOのリストをベースに生成されているので当たり前なんですが)
さてここでMOのヨグの動作を知っている人がいれば不思議な点に気づくかと思います。
「コンボルートってMO上だとクリック多くてしんどいのでは…?」
(かくいう私はMOやってないので動画で見たことしかないですが...こんなイメージ。特に7分頃)
MO上ではコンボに入ったときの基本操作がだるいデッキだと思われます。
リアル大会では「これでループして勝ちです」があるので、明らかにリアルの方が回すのが楽。
体感ではありますが、リアルでヨーグモスコードを回している人あんまり見ない印象。
参考までにこの前のTLSでのモダンメタゲームです。ヨーグモスコード2名しかいませんね。
MO上では大変な操作を鑑みても使われるということは「勝てるからこそ回すプレイヤーがいるんだろうなぁ」となんとなくずっと思っていました。
ヨーグモスコードを使って負けまくってた私と彼らとの違いはなんなんだろう…???
ここからリアルで回しながらMOの人たちとの差分を意識するようになりました。
MOのマスターレベルのプレイヤーを探せ
ここで一回MOでのプレイヤーにフォーカスを当てます。
個人的な意見ですがこの手のピーキーなデッキは好き好んで使うプレイヤーがいる印象があり、
もしかしたら「ワタシはこのデッキが大好きでマスターデース」プレイヤーがずっと回しているのかもしれない。
もしかしたら違いは練度なのかもしれない。
と思っていたのですが、そんな印象は気のせいだったようです。
全期間を拾ってないので仮説ではありますが、「ヨーグモスコード達人は実際に一部だけいるが、おそらくメタゲームを踏まえて”勝てるから”という理由で選択している人がいる」ことがここから示唆されます。たぶん
やっぱりマジで不思議。
「もしかしてフルポテンシャル出せてないのだろうか」という気付きを、
昨年末の走り込みのときに気づき、改めてヨーグモスコードと向き合うことにしました。
あとはまぁデッキもこれしかないし、TLSでは握らないといけないですし笑
2.改めて直近のメタゲームを振り返る
長々とバックグラウンドや裏付けになりそうなエピソードを述べましたが、
ここからは「マジ、ヨグなんでおるんだろう」を突き詰めていきましょう
実は有利マッチが多い(?)
最近のメタゲームとヨグのマッチアップをドン
てな内訳です。体感値がかなりありますがこうやってみると実は有利~微有利マッチが多くなっているという印象を受けます。
例えばこの方。MOすごい大会でトップ8まで行かれました。その道中には当時流行り始めた独創力と当たっており、勝っています。
まぁ全体見直すと勝率では五分五なんですが、ポテンシャルを感じさせてくれます。この時代にヨグを回すツワモノ。
キツい印象はどこから?
「環境きついわ〜」って思っていた反面、こうやってみるとなるほど意外と取れるゲームが多い。
振り返ってみるときついと感じる相手が多いと思ったのは
トライオームの追加と力戦の束縛の追加による
「4c,5cミッド」と「カスクラ」が増えたことだと思われます。
ちょうどその時は本当に勝てなかったのでパイオニアに逃げていました。
あと日本のプレイヤーについての好きな傾向について、ここは個人的な意見ですがこの手の「どこを引いても強いミッドレンジ系のデッキ」が好きだと考えています。大会においても選択されその結果相対的に遭遇する→不利マッチに当たりやすくきついと感じていたのではないかと今は思います。
周りは様々な追加カードで変化していく中、
ヨーグモスコード側の基本構成は変わらないので
メインの操作説明自体は前回の記事を参考にしていただければ幸いです。
個別のゲーム感の違いは長くなるので割愛します。
つまりヨーグモスコード自体は
・MOベースで見たときにメタゲームに存在するデッキに対して微有利から有利が取れるマッチが多い
・ただ不利マッチはとことんキツい
・なんならリアルだとそれに遭遇する率が高そう
(個人的な意見です。確実な根拠はないです。)
というのが差分になりそうです。
またヨーグモスコードを改めて回し始めた2022年末はオムナス系統が独創力になっている雰囲気を感じ、結果意外とやれそうな印象を受けたのだと思います。ただここはマジモンのふわふわ感想です。
そんなヨーグモスコードの現環境でのサイドボード15枚は何を意図しているのか、それは何を想定しメタで使用するのかについて触れていくことでtier上位との戦い方についてみていきます。(前回記載してないので)
3.改めてサイドボード
個別のカードと対戦のインアウトを振り返ります。
サイドボードに割かれている枚数も併記。
スペル(ハンデス→除去系統)→生物(墓地対策→置物対策→その他)の順です。
個人的な意見ですが下記の枚数構成かと。
・ハンデス:3-5枚
・墓地対策:3-4枚
・置物対策:4-5枚
・除去:2-3枚
・その他
また下記のデッキをベースに入れる当該サイドカードを入れるマッチアップを考えます。(ここは個人的な意見をめちゃくちゃ含みます。参考までに)
個別のマッチアップのin/outまで言及するとさらに長くなるので、入れるマッチのみ記載します。
(参考元。めっちゃいいグラフなのでほかの人のリプライだけれど
勝手にリンク張っちゃいますごめんなさい)
思考囲い
枚数:2-3枚
コンボ相手だけではなく、相手の減速をさせるために入れることが多いです。個人的には3枚ずっとサイドボードに枠を置いています。
結局2枚だけしか入れない、というケースが多いのですが抜ききれない…
屍呆症
枚数:1-2枚
コンボ絶対ころすマン。マナクリ経由2tでぶっぱすると、生物が引けずたまに生成されたゾンビに殴り負けることがあるので注意。
罪+罰
枚数:1-2枚(最近はほぼ1枚)
個人的に名前が好きなカードです。
基本罰しか使いませんが、一応エンチャントが増えている環境なので意識だけはしておきましょう。
鏡割りの寓話のゴブリントークンをはじめ、0マナのパーマネントがちらほらいるので意外と使い出はある印象です。
選別の儀式
枚数:1枚
最近また見るようになった1枚。環境に低マナコストのカードが増えると使いたくなる1枚。自分の生物も吹っ飛ばすが、だいたい不死で帰ってくるなり生み出したマナが多くなりそのままヨーグモスを召喚したりする。
あんまり使ったことはないのでふわふわ感想です。
喉首狙い
枚数:1-2枚
これまた最近見るようになった1枚。再録であり昔っからあったカードなはずなのに最近使われ始めた。前までは致命的な一押しだった枠だと思われる。後述の血の長の渇きと枠を調整したいところ。
血の長の渇き
枚数:1-2枚(1枚が多い印象)
先ほどの喉首狙いと同じく最近評価されるようになった1枚。キッカーして4マナでキャストすれば範囲が広がるのもよい点。当てどころは軽い生物はさることながら「レンと6番」。
活性の力
枚数:2-3枚
ここからはアーティファクトエンチャント対策枠。
ピッチで撃っても2枚壊すことができれば、アドバンテージ損しないつよつよカード。最近は置物が増えてきているので2-3枚は確定枠な印象があります。
機能不全ダニ
枚数:1枚
アーティファクトエンチャント対策枠
兄弟戦争で追加された地味強カード。パイオニアでもお世話になってます。地味な2点ゲインがいい味出してます。
グリストで捲れるともう一回使えるのもミソ。
後述の辺境地の罠外しと違って、召喚の調べX=1からの銀弾やバイアルなどに対して強いのが評価(1t目に出すことが速度差が出辛いため)
対ハンマーのマッチアップを改善し、より有利にした印象はあります。(石鍛治の神秘家→カルドラの完成体ルートを潰せるため)
辺境地の罠外し
枚数:1-2枚
アーティファクトエンチャント対策枠。
裏面になると殴っても誘発するようになったクァーサルの群れ魔導士みたいなやつ。
昼夜の管理がウルトラだるくなるのがデメリット。なので入れるなら2枚入れる派。
夏の帳
枚数:1-2枚(1枚が主流)
当たる相手にはとことん当たるカード。
とは言っても環境読みが大事なので思考停止でサイドボードの枠を割けられない。ヨーグモスコードは基本的には前のめりに展開するデッキなので、夏の帳を構えてる暇がないことが多い。
根の壁のマナから急に飛んでくることもあるので「フルタップだから致命的な一押しが当たる!!!」って撃つとごく稀に飛んでくるので注意。
忍耐
枚数:2-3枚(メインと合わせて3枚が主流っぽい)
墓地対策枠。
グリーンカウントが多いのでピッチで撃つも良し、マナクリ経由2tキャストも良しな言わずと知れたつよつよ生物。メイン1枚派。サイドインするときは基本ありったけ入れます。
漁る軟泥
枚数:1-2枚
墓地対策枠。
サイドも含めた生物除去の当たってしまうが回復は色々なマッチアップで優秀。小回りが効く。
未認可霊柩車
枚数:1-2枚
墓地対策枠。
サーチができないが裏を返すと生物除去が当たらないので軸をずらせる。
スクスク育つのでコンバットで手がつけられなくなるのでそこもgoodなポイント。プリズマリの命令でついでに壊されることが多い。
個人的には1-2枚派
月の大魔術師
枚数:1枚
その他生物枠
サイドにいると助かりがちないぶし銀。
アミュレットやトロンが多いのならば枠を取りたい1枚。サーガに強いカードなので自ずとハンマーにも地味に刺さる。たまにこの枠が血染めの月な人も。
黙示録、シェオルドレッド
枚数:1枚
期待の新星。ただ相手ドローにライフルーズと自分ドローにライフゲインというテキストだけなのになぜか強い。テキストは地味目だけれど定着するとゲームエンド級なのがポイント。
ヨグとしばしば入れ替わります。
とりあえず一気に各種サイドカードに触れてきました。
MO環境でやっているわけではないのでふわふわ感想もありますのであくまでも参考までお願いします。
また暗殺者の戦利品や白の銀弾生物は本当に使ったことがないので割愛します(トカートリの儀仗兵とか)
4.終わりに
ヨーグモスコード解体新書を書いてからはや1年ちょい経ってました。
あれからメタゲームは色々変わっていきました。
まじできつかったヨーリオンオムナス時代
カスクラブンブン大時代
から力線の束縛の収録から4c5c独創力を経て今に至るメタゲーム。
はっきり言って今ヨグを使うくらいなら「独創力の方が丸い」と本当に思います。
一方で(このデッキしかないので)走りこんだ結果、
「自分が弱いと思ってても勝ってる奴は勝ってることから何かが違うんだろうなぁ」っていう漠然とした気付きから深掘りし、
「いろんな視点があるなぁ」という気付きにつながりました。
なんとなくをあの手この手で仮説検証して深堀りする体験として面白かったです。そういった点の面白さもあるゲームなんだ、と思って久々に筆をとった次第です。
ちょっと飛躍しますが、マジックに限らずこういうなんとなくの深堀りは今年はどんどんやっていきたいですね。いい経験になりました。
改めてヨーグモスコードはメタゲーム上のガードが下がった時にぶち抜きに行くデッキなんだと痛感するとともに
「今や!」って時にそのまま流れを掴めるデッキだと認識し、引き続き精進していこうと思った次第でした。
最後に一言
チームモダンではパーツが被らないことで有名なので、その際はぜひお声掛けください笑
長文をお読みいただき誠にありがとうございました。
次はモダン神挑戦者決定戦のあとがきにて👋