見出し画像

#ウインターライブ 2022(昼の部)で、惜しまれつつ放送終了したワッチャプリマジ!の存在しない53話を見た話

何にでも、どんな分野にでも、リアルタイムでそれを見た事、現場にいた事を語り継ぎたくなる、伝説のアクト、伝説のプレー、みたいなものはあると思っていて、自分も人生の中でそうした感動を得た事は何回かあってそれが物凄く幸せな事だと思っておりますが、つい先日、というか昨日、
去る2022年12月4日 幕張メッセイベントホールで開催された

『プリパラ&キラッとプリ☆チャン&ワッチャプリマジ! Winter Live 2022(昼の部)』


を配信で見た際、完全に、前述していた
「伝説」
を目の当たりにしたので、その感動を……誰に伝わらなくたっていい。俺が、この先の俺の為に、書き残しておきたいと思う。ので書きます。これはそういう文章です。

プリマジとは?とかプリティーシリーズとは?そのライブとは?みたいな事から話をどうしても始めたくなる(言いたい事の取捨選択が出来なくて結局一から何回でも説明をしようとしてしまう何某かの疾病を患っている民のムーヴ)んだけども、それを話していていたらどうやってもまた1万字を超えてしまう事になるので、その辺は15,000文字ありますが、以下の記事を読むことで補完してください。しませんね。しねぇよなぁ。そこは本当にすみません。

あと、これはウインターライブ全体の感想ではなく、あくまでジェニファー、青野沙穂さんが出てきたステージ、2曲についてのみの記述を行うつもりです。何故か?他のに言及し始めるともたんからだ。俺の身体が!

さぁいくぞ。ライブの話だ。

ウインターライブ昼の部は時間通り恙無く始まり、いつものように最高のプリチャンプリパラアイドルが、総勢41名という史上最多人数が出演する事もあり、場面転換のわずかな時間も削る為か、とあるユニットがステージに登場→次のユニットはゴンドラ(敢えて「フロート」と呼ぼう。プリマジはプリマジフロートタイムという、魔法の力で演者が乗った何某かが、何の安全装置もなく観客の頭上を飛び回るそういう時間があるから……)から登場という演出もこなしつつ、とにかく矢継ぎ早にステージを重ねていった。
もうホントに時間というか、ライブが詰め詰めにされてて、普通は「数曲やったら一休みが入り、観客は座り、演者はMCをする」という流れがあるんだけど、この日は開始から1時間近くぶっ通しで歌ってた……ような気がする(アーカイブ見ればハッキリしますが、配信見てる段階で「いや観客休ませてあげて?」という思いはあった) ※今ざっと確認したら、概ね30分ごとに一回、ガァルマゲドンとトリコロールのところで小休止があった。いやー、ホントにガァルマゲドンも復ッ活ッ!!!復活ッッッ!!!!黒須あろま復活ッッッ!!!って感じで「プリパラを見てる列海王」みたいに(俺が)なったし、トリコロールは明らかに最強にも関わらず革命を求めるとか、なんていうか、感情がデカいんだよなぁと思うとか、うん、こういうの書き始めたら止まらないからやっぱり意志を強く持って止めなければいけない。エイッ!(でもなぁ、プリマジ組も良かったし、TrutHはもう眼福で、僕は本当に素敵です!輝いてるね!ってなりました)

さて、昼の部のアーカイブ配信で言うと

1:37:10から、ジェニファーが登場する。

あ、もうあれだ。配信チケット買って見ながら読んでくれたらそれが一番いい。最高の視聴体験というのは、一切の予備知識とネタバレなく、生きてきて初めてそのコンテンツを食らう、生身に食らう、それが、誰が何と言おうと、その一回しかない初回を楽しむ上で、最も最高の「体験」になるのだから。(昼の部だけなら3900円、昼夜2公演分なら7000円、システム利用料が220円かかるのかな。以下から買えます)
昼の部販売ページ↓ システム利用料込で4120円ですね。(12/11の23:59まで何回でも見れるぞ)

前演者であるみるきとれもんのみるきれもん(そうだから仕方ない)のSweetness×Darknessは実に最高であり、そのフィニッシュをゴンドラ上で迎え、場内が一瞬だけ暗転する。

そして流れてくる前奏が、聞いた事のある(当然だ)曲なのだが、まさか…?という思いになる。
その、ジェニファーというキャラが出てくるのであれば、圧倒的な包容力と強さで歌い上げるBelieveであろうと予測は何となくしていたが、どうもそうではない。

前奏はどう聞いてもLuxAeternaだ。

マジで!?ルクスエテルナやるの!?ホントに!?
と動揺していたら、ジェニファーは、唐突にステージ中央に現れた。
スッとカメラを見やった時の立ち姿、表情、が、既に、ジェニファーで、本当の本当にLuxAeternaをやる……!?

LuxAeternaとは?あとジェニファーって誰?

ジェニファーとは?

作中最強のプリマジスタ。
プリマジスタって何?って言われたら、そりゃお前、ミラニスタはミラン好きな人だし、ファッショニスタつったらファッショ、つまりファシズムの人でしょう(※違う)
だから、あの、プリマジする人の事です。
で、ジェニファーは前年度のプリマジグランドフェスティバルの覇者で、主人公格の一人である弥生ひなにリベンジを巡るクソデカ感情を押し付けられている、それでいてプリマジの主催企業の長である御芽河阿知彦に「チュッピ(魔法を持たない「人間」の、マナマナ側から見た蔑意もややもすれば含む呼称)によるプリマジの単独実施」への野望の道具にされている、可哀想な、何回でもいうけど最強のプリマジスタなのだ。とにかく世界で一番凄い人だって思って下さい。
平たく言うとプリマジ界の羽生結弦(ソチ五輪の感じ)

LuxAeternaとは?

そのジェニファーが、自分の本気を大人達(御芽河阿知彦と、フェスリダ他マナマナ界の枢機卿的な存在)に汚されていく辛さ、「阿知彦への(薄々キツい事は勘づいていても、疑っても仕方ないので道具になるしかない、が、自分でどうにもできない以上はせざるを得ない)信頼」を裏切られる辛さ、唯一無二のパートナーであるマナマナのリューメとの別離など「本気でぶつかる事で最高に楽しいはずのプリマジ……に絶望して」すべてを終わらせる為に歌う絶望の曲。それがLuxAeterna。

上記公式動画の通り、作中では曲のクライマックスで御芽河のテクノロジーにより強制的にマナマナ化させられる(何の事か分からんと思うが、本来マナマナの力、魔力的な意味でのマジ~Magicを持たないチュッピの中のマジ~本気のマジ をMagicにも変換する事で、チュッピのマナマナ化を図り、そうなれば、マナマナの協力を得なくてもプリマジが出来るので最強の存在になれる)のだが、その際太陽のエレメンツであるアポローンの干渉を受け、悪神と化す。そういう曲である。
※この辺の解釈は色々言い方があると思うけど、僕個人としては太陽のエレメンツは決して「世の中を滅ぼしたい悪神」として存在してるのでなく、「全てを焼き尽くすことを強く望んだ者に、自身の持つ普く降り注ぐ全く配慮のない強い光、太陽の力を、与える」という存在なのではないかなと思う。この辺はプリティーシリーズにおいて太陽というモチーフは常にどっか狂ってるって感じがあるんで、なんかこう、ええんですわ。話がズレた。
あとね、この、マナマナ化システムの実行を命じられた際、御芽河兄(祈瑠)が動揺して、その後、妹である「あうる」が、明確に自身の、他のプリマジスタやその家族との交流を経て得てきた考え方・モラルでもって、このシステムの実行を拒否するんであるが、自らから居場所(父の信頼や期待)を奪ってきた天才であるところの「あうる」が拒否を示した事で辛い方向に火が付き、祈瑠が実行コマンドを投入してしまう、というのがね、もうね、ホントに…… ダメだ。話をズラさないで居られる自信がないし、でも必要な情報だから俺は書かざるを得ない。とにかくLuxAeternaは皆が好きだった世界が破滅していく曲なのです。

ジェニファー、幕張メッセイベントホールに降臨す。

ともあれ、ステージに話を戻す。
既に前奏も入り、登場したお姿はまさしく太陽のエレメンツに干渉を受ける時のコーデである。
まさかこれで来るとは思っていなかった。
ジェニファーであれば正当な?持ち曲であるBelieveだろうと。
(当初予定では7月のイベントでジェニファーが初お披露目される予定であったが、演者の青野さんが出演叶わず、ウインターライブに初登場が持ち越されていた。なお、LuxAeternaはプリマジの話的にはラストスパート、物語的なクライマックスに繋がっていく転換点の40話:7/24放送 で歌われている)
しかし、果たして本当にLuxAeternaであった。
歌い出す時の表情、出てきた声はビシッと張り詰めている。ともすれば喉が固い(伝われ)と思ったし、一瞬不安みたいなものも感じたが、しかし青野沙穂さんの、圧倒的というか、身体(筋肉)の強さまで含めた歌唱技術なのか、その声のまま、張り詰めたテンションを一切崩すことなく、歌っていく。(しかもダンスの見せ方も凄い)
そもそもこの曲が聴けば一瞬で理解出来る程度にはめちゃくちゃ難しい曲で、短調というのか、悲壮なAメロBメロから、転調して、勇壮というのか、開き直って世界を焼き尽くしに向かうサビ、その大サビの歌い上げが、平たく申し上げて絶望を感じる程に、凄い。
聴いていて「なんてことだ……」みたいな感情が浮かんだし、ただ、マジか……?マジか……?となっていて、もうただ圧倒された。圧倒的なのではない。的じゃなく、完全に、ただ圧倒された。これ、現地で見ていた人、無事だったのか……?
キャラのカラーのサイリウムを振るのがこうしたライブのお決まりで、ジェニファーの場合はゴールド、ゴールドというのは往々にしてイエローで代替される(例:ベガルタ仙台)のであるが、その、引いたアングルの画角でも、明らかに振られているサイリウムの光が少ない。
振ってないんじゃなく、完全に圧倒されて、「サイリウムを振る振らないという事が意識から抜けてしまい、サイリウムを持った腕を、胸のあたりに何となく抱えたままになっていた」んじゃないかと思う。
(これは、九月に行ったプリティーライブで俺が最前列でそうなってしまっていたので凄くよく理解-わか-る)
圧巻というより他なく、本当にジェニファーは実在したという事を理解させられたのち、プリマジ本編ではあんまり見られなかった、リューメとの会話劇が僅かに展開される。
LuxAeternaを歌いきったジェニファーに、パートナーであるリューメは語り掛ける。
「やっぱりジェニファーは私の太陽」
TV本編で初めて披露した時は曇っていた(前述の通り、絶望している)が、今は素敵に歌えるようになったという。
そして、リューメは、ジェニファーと約束した事、お互いに一人にしない事を、改めて確認し合う。
もうリューメもジェニファーも一人じゃない。大切で、素晴らしい仲間がいる。
これからも世界に愛を届ける。
そして歌唱が始まる。(1:43:19~)
Believe

これ、プリマジの53話じゃん……

(※ワッチャプリマジは52話で完結しており、53話は存在しない)
これは恐らくだけど、ジェニファーは、青野さんは、感極まるところがあるのか、途中少し涙声になりかけ、その都度、抑え込み、でも物凄い歌唱力で、声を抑え(声は張ってるんだけど涙声は抑えてるんだ!理解ってくれ……)、歌い続ける。なんだこれは。完全に実在しているジェニファーじゃないか。
大サビのところのロングトーン、俺はもう本当にダメだった(涙)
みんなそうだったろうし、俺もそうだった。
現地の人たちに被害が出てない事を祈ります。
(※9月のライブでは私自身何回か感動のあまり失神しかけたので、今回のウインターライブジェニファーステージではそこそこ被害は出てたと思う。もちろん、他のライブにおいても!)
で、これまでの他プリティーシリーズのアイドルのステージがワンコーラス、1.5コーラスとかなのに、未発表なのもあったからか、2曲フル尺で歌い上げていた。
これも物凄い扱いだし、それを、なんというか、運営側の演出という側面で設えられてるのはそうなんだけど、

単純な、ジェニファー…青野沙穂さんの「圧倒的な火力」でもって、完全に「初披露初ステージで2曲フルコーラス歌う事」を「当然の事」とした。のを、見た。

のだ。
当然、そうあるべきだったし、そうだった。
何というか、納得させられたというか、当然そうであった。
ジェニファーは2曲フルコーラスをやって、何の問題もないというか、寧ろそれをしなくてはならない存在だった。
すげぇ、すげぇよ……伝説を見てしまった……
とBelieveのアウトロに浸っていると、舞台が暗転し、唐突に

ジェニファーのライブに感動したプリマジ本編の主人公達がガチで号泣しながら壇上に上がってきた。

(1:47:15)
これにはなんというか、笑うとかじゃなく、俺も泣いてるし一緒に見てた嫁様も泣いてたから、「そりゃそうだよ」「泣いちゃうよね~!」という感じで見ていたんであるけど、これ、ホントにねぇ、わかんないけど、もしかしたら、パーフェクトな根拠のない、少しだけそうであって欲しいという僕の邪推ですけども、これまで数回ステージをやってきたプリマジ組のライブ、どんどん素晴らしくなっていて最高なんだけど、どこか先達の作ってきた文脈やステージングに対して少しなにかこう、「感情」があって、そこに、7月のライブに仕方ないけど出られなかったジェニファー青野沙穂さんが、いよいよその年の総決算となるウインターライブで出るという。で、いざステージに上がったら、会場の観客を完全に圧倒して、シリーズで一番デカい会場、デカいライブイベントの、場にある「意識」を、完全にロックして持ってった!というのが、オラァーーー!!!みたいなところも含めて噴き出す汁、嗚咽に変換されたんじゃないかって、勝手に思ったりした訳です。凄い……演者のガチ泣きってなかなかないぜ……(トリコロールが揃った時に佐藤あずささんが泣かれておった記憶)

存在しない文脈を、一発目で、さも昔からあったかのようにしてしまったジェニファー青野沙穂さんの「強さ」

このライブでは件の号泣プリマジ組のMCの後に「らぁら・みれぃ ま~ぶるMakeUp A-ha-ha」があったり(超絶レア曲だと思う)、プリチャン組のミラクル☆スターによるOneHeartとか、Run!Girls!Run!とかブランニューガールズとか、DressingPafeにドロシーが居て、SoLaMi♡SMILEも揃ってるからつまりはSoLaMiDressingがって事はつまるところi☆Risが6人というか、クソっ、角を立てたくない!ともあれ本当にエモいもの、文脈みたいなものが、また、ライブを見ている側を盛り上げる効果がありまして、
「まさかそう演出してくるか!」
とか
「それは読めなかった~!悔しい!!(大歓喜)」
みたいな楽しみがあるんですね。
でも、今回のウインターライブのジェニファーさんは、初ライブであり、そこに文脈は存在しない。しなかった筈だった(※7月のライブに出る予定だったが出られなかった、というのはあるけど、そこまで大きい話かと言うと仕方ない事ではある)のに、蓋を開けてみたら

「ジェニファーがプリマジするって事はこういう事」

という謎の文脈を、完全に理解らさせられた。
そして、この事象というのは、この最初の一回、つまり、
「プリパラ・キラッとプリ☆チャン・ワッチャプリマジ WinterLive! 2022 昼の部」
でしか、起こせなかった、その一回で、ぐうの音も出ないほど、批評とかする人がおるのか知らんけど、批評が無意味になるぐらい、単体のステージ力というか、歌唱・表現力、表現、それでもって、あの会場、配信を見ていた人の心に、炎の剣を、突き刺した。
「眼を閉じても瞳に残る」
それを、焼き付けた。
刻まれたのだ。ジェニファーに、青野沙穂さんに。

俺は物凄いものを見た。
それは強烈で、何なら少し怖かったけど、幸福だった。
これを見れてよかった。

殊更に伝説と語りつけようとしなくても、
これは勝手に伝説になるし、
その強度がある事は見た人が恐らく全員焼き付けられていると思う。
とにかく幸運だった。

本当にありがとうございました。
最高でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?