
片付けが心の状態を表すのは”なぜ”か
片付けと心の関係を理論的に伝えます。
前書き
元々はテクノロジーの本質を伝えるサイトに乗せるかどうか迷っている内容ですが、自分自身が考えをまとめるために、一度書いてみました。
片付けと心がリンクしていることを口に出してくれる人はいても、そのメカニズムを論理的に説明しようとしてくれるひとは一体どれほどいるのでしょうか? 私も子供のころにそのような趣旨の説明を受けたことはありません。
しかし、片付けと心のリンクは人間の感覚に依存する要素ではないことを示すために、そして片付けと心の状態を論理的に説明するために、この記事を書きました。
事前にソモソモロンさんが書いて下さったこちらの説明を見るとわかりやすいです…というか今回の記事はその内容の実践です。
片付けができる人の定義
片付けの出来具合=不用品を躊躇なく捨てる心の状態
本当に片付けができる人は、不用品を捨てる際に、これ後で使えるだろうかと考えて、物質に執着して勿体ないと考えることは決してありません。今仕えなければ容赦なく捨てます。つまり、片づけに関する当為判断は
・今役に立たなければ不用品を捨てるべきだ(命題)
・役に立たないが、不用品に執着して捨てられない(命題の否定)
・不用品を捨てるべきでない(命題の反対)
の3つしかない。(この場合否定を許容すると片付けはできない。3番目の命題の反対は、そもそも不用品を捨てようとすら考えていない状態です。)
禁断症状の定義
禁断症状とは、頭では依存症の対象に依存することを止めたいと願いながらも、症状としては依存症の対象に執着している状態を指すので、当為判断の種類は
・今役に立たなければ依存症の対象を避けるべきだ(命題)
・役に立たないが、(症状として)依存症の対象に執着して避けられない(命題の否定)
・依存症の対象を避けるべきでない(命題の反対)
の3つです。(この場合の否定とは禁断症状と戦っている状態で、依存症脱却はこの禁断症状から脱却するための取り組みなのです。命題の反対は禁断症状から脱却することさえも考えず、他の人から奪ってでも欲求を満たそうとする態度です。)
片付けと禁断症状の関係
不用品を捨てる当為判断と依存症と立ち向かう当為判断を並べると
・今役に立たなければ[不用品|依存症の対象]を避けるべきだ(命題)
・役に立たないが、[不用品|依存症の対象]に執着して避けられない(命題の否定)
・[不用品|依存症の対象]を避けるべきでない(命題の反対)
になります、ですから片付けで不用品を捨てる時の当為判断(物質の執着から脱却する当為判断)と禁断症状に抵抗するときの当為判断は、対象が違うだけで全く同じ当為判断なのです。
つまり、不用品に対する考えと依存症の対象に対する考えが、全く同じ考えであるという意味で、心と片付けがリンクしているのです。そして逆も然りで、片付けのできない状態も実質的には物質(不用品)に対する依存症であるといえる。
片付けと綺麗好きの関係
片付けは綺麗にすることも行いはしますが、片付けの本来の目的は不用品依存症脱却が目的であって、部屋を綺麗にすることが目的ではありません。ですから、心とリンクした片付けができる人は、綺麗というよりは、物が少ない状態が見られるはずです。
ですから、綺麗好きな人であっても、「勿体ない」という言葉を口に出す人がいれば、その人は綺麗好きであっても不用品に失着しているので、本当の意味で心とリンクした片付けは全くできていない人です。
見た目を綺麗にすることを重視すると、見た目を重視して論理的思考を軽く見る→他の人の考えも耳を傾けることを面倒と見なす(人格否定)→自己中心的な態度の表れという、他人に有害な影響も与えますが、実は当人自身にも有害な影響を与えます。
見た目を綺麗にしたいという感覚を重視すると、欲求や感覚を満たすことを重視しすぎて悔いのない生き方を軽く見る→自分の生き方を軽く見て、生き方が欲求や感覚に操られる(欲求や感覚の依存症)→満足のいかない生き方に繋がります。
寧ろ、不用品に対する執着含め、欲求や感覚に対する失着を捨てて行動を悔いのない生き方(論理的な生き方)に向ける→自分の生き方を望むままに制御できる→満足のいく生き方ができて自尊心が向上することにつなげることこそ、本当の意味での片付けのできる状態なのです。
心とリンクした片付けができる人⇔綺麗さを重視する人
ですから、本当の意味で心とリンクした片付けができる人の心と、綺麗さを重視する人の心は、全く正反対であると言えます。
まとめ
片付けで不用品を捨てる判断=禁断症状に抵抗する判断
片付けのできない状態=物質(不用品)に対する依存症
片付けの本来の目的は、不用品依存症から脱却するための行動である。
心とリンクした片付けができる心は、綺麗さ重視の心とは正反対である。
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