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きみが咲くための準備

☆こんにちは:) 

*こんにちは:)

☆みんな色とりどりにキラキラして、すごくまぶしい。とってもきれいだよ。

*ありがとう。春はね、いのちの舞台なんだよ。冬の間、ずっと準備してたの。

☆だからお花も木々も葉っぱも、全身まるごとで、歌って踊ってるみたいなんだね。

*そう:)み~んな、この世界にいのちを咲かせるのを、楽しんでる。同じように、人間にも、それぞれに季節があるんだよ。

☆それは、自然の四季とはまた違う季節なの?

*もちろん、人間も自然の一部だから、自然界の季節とエネルギーを分かち合ってる。でも、ひとりひとりの中にも、それぞれの四季があるんだ。

☆そうなんだ。お花たちはたいてい春に咲くけど、人間が上手に花を咲かせるにはどうしたらいいの? わたしは、なんだかず~っと、準備してばかりな気がする。冬の間、土の中にこもるみたいに。

*そう感じることも、きみが咲くための準備なんだよ。ぜんぶが、きみという花の中に、ぎゅうっと凝縮されていく。咲かないように見える時も、ただそのことを知っていて。でも、どんな花が咲くのか、思い描いて。ひとつぶの疑いもなく、信じて。今すでに、ここにあるかのように。

☆今ここに、かあ。

*花はね、みんな自分がどの花を咲かせるのか知っている。赤なら赤の、黄色なら黄色の花が咲くことを。そしてぜ~んぶのいのちを、それを咲かせるために、輝かせるんだ。

☆人間は、わからないんじゃないかな。自分が何色の、どんな花を咲かせるのか。だからつい、焦ったり、咲いている他のひとを見て嫉妬したりしちゃう。

*それはね、いのちの源と、切り離されてしまっているから。ほんとうは切り離されようがないんだけど、そう思い込むことで、自分でアンテナを閉じてしまって、わからなくなって、迷ってしまう。

☆いのちの源って何なの? どうしたらつながれるの?

*空と、大地と、海、そこに生きるすべてのいのちを創ったもの。宇宙の真ん中にあるもの。ぜんぶは “そこ” からやってきて、へその緒みたいにつながってる。“つながってる”ことを思い出すだけで、感じるだけで、エネルギーが流れ込んでくるんだよ。

☆こころやからだが忙しいと、ついそういうこと忘れちゃうな。

*そうだよね。だから、ときどき自然の中にいたり、自然のエネルギーに満ちたものを食べたり、見て、感じること。自然の法則を活かしていないものを取り入れてしまうと、どんどんへその緒のパイプが詰まってしまうから、気をつけて。

☆そうしていたら、自分がどんな花を咲かせるか、わかるの?

*そう。ほんとうはみんな、最初から自分がどの花を咲かせるか知っているんだけど、生まれた瞬間から、忘れてしまう。それを思い出す過程が、人間たちに与えられた宿題、かみさまからのギフトなんだよ。

☆花を咲かせるには、自分がワクワクすることをすればいいの?

*その通り:)

☆わかってても、踏み出せなかったり、面倒だったり、怖かったりする時はどうしたらいいの。

*怖いのはどうして?

☆どうしてだろう……。わたしなんて何もできない、きっと誰も見ないって思っちゃう。

*きみが、こころから悦びでもってやることは、すべて美しい。他の誰がどう思うかは、彼らの問題なんだ。悦びを表現して、世界に放てば、同じものが宇宙からやってくる。

☆そうなのかな。

*生きることで生まれるエネルギーが、赤や黄色、緑に紫、金と銀、色とりどりの糸を紡ぎだす。それを、縦糸と横糸みたいに織り込んでいくのが、きみたちがこの星に生まれた理由なんだよ。同じものは誰にも織れない。そのいのちだけが創ることができる、特別なタペストリーなんだ。そうやってひとりひとりが生み出す織物を、この世界を創った “いのちの源” は、とっても楽しみに眺めているんだよ。

☆でも、きれいな糸だけじゃない。嫉妬や、憎しみや、そんな醜い感情があったら、美しいタペストリーにならないよ。

*“いのちの源”は、すべてのタペストリーを、すべての人間の生きる姿を愛している。どんな想いも、きみだけが感じられるとてもとても尊いこと。黒やグレイ、ダークカラーの糸があるからこそ、他の色が映えたり、ぜんたいにコントラストが生まれたりする。ぜんぶの糸に意味があるんだ。

☆どんな色でも……。

*そう。いろんな気持ちをまるごとを感じたらいい。でもそこに引っ張られすぎないで。ハートの真ん中で、悦びを感じることをやって。それをカタチにして。人間関係でも、仕事でも、趣味でも、なんでもおなじ。

☆仕事で悦びを表現するには、どうしたらいいの?

*仕事というのは、人間に与えられた特殊なものだけど、つまりは、この世界で自分という存在をどのように表現するかっていうこと。その表現に、自分自身の悦びや、たくさんの人々の悦びが織り込まれれば織り込まれるほど、お金や人脈、豊かさというエネルギーになって還ってくる。

☆自分を悦ばせることで、人を悦ばせる。

*まず、自分。ここはブレないで。溢れた分を、人に分けてあげるの。

☆まず、じぶん、かあ。なかなかできてない。焦ってばかりで。

*人の四季はそれぞれなんだよ。でもね、「わたし、咲くのかな~」って心配してる花はいないでしょ。必ず咲くって信じてるから、その花は咲くの。信じてるという以前に、あたり前のこととして、そこにあるだけ。焦ったり、心配したり、怖がったりする時間とエネルギーがあるなら、それを使って悦びの方に向けて。やり始めたら、あたり前になるまでやるんだよ。

☆なかなか日々のことばかりに追われて、それができなかったりする。

*最初は10分でも、30分でもいい。毎日の中に必ず、悦びの磁場のエネルギーを感じる時間を作って。その波動の中にいたら、その波動の現実しか起こらない。そうして、少しずつ何かが動いていく。

☆簡単そうだけど、難しいな。

*簡単なんだよ。ただ忘れてるだけ。ほんとは花みたいに、みんな知ってる。何色の、どんな花が咲くか。それを、肉体の中に隠してしまっているだけ。そしてまた再び見つけ出す過程で、人はもっともっと大きな悦びを、自分が咲かせる花の美しさを知るようになる。

☆そうなんだね。わかった。やってみる。みんなが咲くといいね。

*そうだよ。まずはきみから。そしてどの花も美しいと知って。伝えて。

☆うん、まずじぶん。

*そう。きみ。

☆ありがとう、思い出させてくれて。

*もちろん、いつでも。

☆またね。*:)

☆:)


※このおはなしはウェブマガジン「Cradle Our Spirit!」2015年5月号に掲載されたものです。

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ふなと愛|ギブネスを生きるひと・言靈吟遊詩人
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