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天と地をつなぐ 大きな樹のように

☆こんにちは、もくれんさん。

*こんにちは:)元気?

☆実は、ちょっと疲れてるかも。毎日忙しくて楽しいけど、その隙き間に淋しかったり、イライラしたりしてる。

*どうして?

☆どうしてかなあ。ただ疲れたのかな。「前に進むだけ!」って自分で自分に言うのに。もうぜんぶ投げ出して、大の字でぐうぐう眠りたい時がある。

*うん、わかるよ。あのね、ぼくたちも、一見、なんにもしていないように見えるでしょう、でも、土の中で目覚めてから一瞬も、止まってないんだよ。少しずつ、進んでいるの。

☆どうして人間は止まってしまうの? 

*きみは今、止まっているの?

☆わかんない。でもなんだか疲れちゃって、止まりたくないけど、止まりたいのかもしれない。 

*人間もぼくらと同じように、“止まる”ことなんてないんだよ。そうは見えないかもしれないけど、動き続けている。そしてその先に、どんなかたちで咲いたとしても、それがきみ自身。最高の姿なんだよ。

☆でも、「こう咲きたい」って気持ちがある時は、それに向かって進まないとでしょう。

*“進まないと” なんてことはほんとはないんだけど、そう想うかたちが今きみの中にあるなら、その時からきみはそこに向かって咲き始めてるんだよ。

☆わかってるよ……、頭ではね。

*うん、わかってるからこそ、無意識に自分をプッシュしてしまうんだよね。それに疲れてる。もちろん“進む”ことは大切だけど、ぼくらが光や水を必要とするように、きみにも、光や水、そして合いが必要なんだよ。

そしてきみは、(そしてたいていのみんなは)、誰かにそれを注いで欲しいって想っている。でもね、ほんとはね、一番にきみが、きみ自身に注いであげることなんだよ。きみのハートの声をちゃんと聴いて、何を欲しがっているのか。

☆つい頼ってしまうよね、ひととか、食べ物とかに。

*もちろん、それもいいんだよ。でも、すべてを他の何かに満たしてもらおうとすると、それなしでは成り立たなくなってしまう。そうしたら、きみの中の欠けている(ように見える)部分が大きくなってしまうんだ。だから、まずは自分で愛を注げるようになること。そうしたら自然と、まわりからも、いい分量を注いでもらえるようにもなるよ。

☆うん。ただ、一瞬も無駄にできないっていう気がして、それで焦っているのかも。

*時間ってね、ほんとは、にんげんが作った“言葉”でしかないんだよ。それにルールをくっつけて動いているように見えるのがきみたちの世界だけど。さておき、結局は、まず自分で自分をケアしてあげることが、一番の近道なんだよ。誰も機械みたいに休みなく働けない。燃料を注いであげること。

☆わたしの燃料は何だろう。

*“一番したいこと”が、一番の燃料だよ。きみのハートが一番喜ぶことが。

☆そうだね。

みんなが少しずつ“一番したいこと”をしたら、地上と天上としっかりつながって、それぞれが一本の大きな樹になる。そしてその樹の美しさを愛する人が、木陰の下にたくさん集まるだろう。木の大きさや種類はそれぞれ違っても、一人一人に、その役割がある。

☆わたしはまだヒョロヒョロの小枝だな。

*ふふ:D 自分自身がどう想っていたとしても、“一番したいことを”やればやるほど、ちゃんと日々大きく美しく育っているんだよ。きみの周りの人が、それを教えてくれるかもしれないけど、まずきみ自身が、きみの本当の姿を信じてあげてね。

☆うん、そうだね。

*淋しさやイライラがあっても、大樹みたいにどっしり構えて、ただ感じて。感情が、流れていくのを。疲れたら休んだらいいし、だからといって“止まっている”ことにはならないから。大切な時期だからこそ、見えないエネルギーを使ってしまうこともある。そんな時はちょっと多めに、自分に優しくして、たくさんハグしてね。

☆わかった。ありがとう

*こちらこそありがとう:)いつもここにいるよ。

☆うん、忘れないよ。ありがとう。大好きだよ。

*ぼくたちも、大好きだよ。

☆:)

*:)


※このおはなしはウェブマガジン「Cradle Our Spirit!」2015年3月号に掲載されたものです。

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ふなと愛|ギブネスを生きるひと・言靈吟遊詩人
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