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はじめまして
2024年12月1日より、東京北千住の商店街のはじっこで、古書店alnwick booksをはじめました。
兼業なので、週に4日くらいしかあけないのですが、たった1か月たらずで、これまでの生活では考えられないくらい、いろんなことがありました。
正直、お客さんとのやりとりで、悲しいことだってあります。でも救ってくれるのは、やっぱりお客さんでした。
ある日のことです。昼過ぎ、センスのいい本を選んで、レジにやってきた青年が「ここあいているのはじめてみました」とひと言。たまに夜の18時半から21時まであけてますよ、というと、ふだんは帰りが深夜前だという。思わず、それはえらいですね、というと、「若いときはがんばらないと」とさわやかにおっしゃる。そんながんばったお金で買ってくださって、うれしかったです。ああ、お客さんをがっかりさせないようにやってかなきゃ、と身がひきしまりました。
この日は、最近よく自転車でいらっしゃる、おじいちゃんもきてくださいました。とてもかわいらしい方です。(親しみをこめて、おじいちゃんと呼ばせてもらっています)
おじいちゃんはある作家さんに夢中なのですが、今日はその作家さんの本のリストをもってきて、そのリストにのっている本を探してほしいとおっしゃいました。もちろんもちろん、ぜひ探させてください。前のめりで答えました。
このおじいちゃんは本が好きで、目がいたくなっても、朝方まで、あたたかいタオルを目にあてながら読んでいるそうです。「読書家なんていわれるけど、楽しくてしかたないんだ」とおっしゃっていました。この日はちょっと朝からへこんでいたこともあって、そんなお話をききながら、目頭があつくなってしまいました。こんな情緒不安定では、いけないと思いながら。
本はおじいちゃんをお見送りしてすぐに探しました。またいらっしゃるのを楽しみにしているところです。
いろんなことがありますが、なんとかふんばって、できるだけ長く、できるだけ多くの人に、楽しんでもらえるお店に育てていきたいと思っています。
どうぞこれからよろしくおねがいします。