見出し画像

マンションリノベーションの間取りを詳しく解説!間取りの考え方3つのポイントと部屋を広く見せる方法をご紹介します

こんにちは。
インテリアコーディネーターの美紀です。
2022年に中古マンションを購入し、フルリノベーションをしました。

この記事ではマンションリノベーションした部屋の間取りについてご紹介します。元々の間取りからどう検討して、今の間取りになったのか解説したいと思います。また、マンションは制限が多いので、なるべく部屋を広く見せる工夫をしています。

こちらを読めば間取りの検討方法、部屋を広く見える方法をお分かり頂けると思いますので、是非最後までご覧ください。

リノベ前の3LDKの間取り

購入当初は3LDKの間取りでした。リビングダイニングを中心に洋室が2部屋、和室が1部屋、独立型のキッチン、水回りがあります。

リノベ前の間取り図

私たち夫婦2人暮らしには部屋数が多く、キッチンは独立型で北側に面しているので少し寒そうな印象でした。

リノベできる範囲を確認

購入したマンションはリノベーションに不向きだと言われている、壁で躯体を支える壁式構造です。内見では取り外せない壁の位置を確認しました。

取り外せない壁の位置

取り外せない壁は玄関や水回りに集中していたので、私たちがやりたい間取りは十分できる!と感じたので、こちらの部屋を購入することを決意しました。

その他はマンションではどこも共通ですが、共用部分(玄関、ベランダ、窓など)は変更できないのでそのまま使います。

リノベをする前提での内見の場合、内見の段階でリノベできる範囲を確認しておくと安心です!

間取りを検討

まず、間取りを検討する上で、住宅の専有部分の内装や設備を全て取り払い、躯体のみを残すスケルトン状態にして考えました。

スケルトン状態

細かな間取りを決める前にゾーニングする

まず、簡単にゾーニングをしていきます。

ゾーニングとは
LDK(リビングダイニングキッチン)やお風呂、トイレ、洗面、脱衣所、寝室などきっちり配置して決める前に、大まかに家のどこに配置するのか決める方法です。

ゾーニング

リノベーションでは限られた面積の中で、可能な限り家の中で過ごす時間の長いLDKに広さを感じることのできるような空間構成にしました。

廊下はなるべく作らず、水回りも取り壊せない壁も多いことから元々の間取りからほとんど変えずに最小限にまとめました。

LDKと洋室の仕切りは今後間取り変更もできるように、なるべくシンプルに分けました。

部屋ごとの間取りを検討

【玄関・土間】間口を広くする
まず玄関は入り口の位置は変えられないのでそのままで、隣の約4畳の洋室部分を土間に変更しました。土間は植物の手入れやDIYなどをするスペースが欲しかったので設けました。

玄関・土間

玄関を少し広げて、玄関から土間に直接行けるような間取りにしています。土間からLDKにも仕切りはつくらず、広い間口ができました。土間から入る動線と玄関からリビングの扉を開けて入る動線をつくり、回遊できるようにしています。

土間から部屋に入る動線は、荷物が多い時や来客が複数人来た時も土間から直接お部屋に入ることができるので便利です!

ポイント①
土間は生活スタイルによっては必要ないかと思いますが、玄関は間口が広いと使い勝手が良いのでおすすめです。

【水まわり】洗面と脱衣所を分ける
浴室はそのまま残し、トイレも配置は変えずに本体と内装を変更しました。元々の洗面脱衣所部分は、洗面は扉を開けずに玄関から直接行けるような動線にしたかったので扉は設けず、脱衣所の方に扉を設置しました。

水まわり

我が家の場合、脱衣所は狭くなってしまいましたが、扉を開けずに手が洗えるので衛生的です。また、来客時には脱衣所を通さずに洗面のみ使って頂けます。

ポイント②
扉を触らずに手が洗えて、来客時にも洗面のみご利用頂けるので、洗面と脱衣所を分けることはおすすめです!

【洋室】WICは扉を無くす
元々の和室と押入、キッチン部分は約10畳ほどの洋室1部屋に変更しました。洋室は仕事部屋、寝室、WIC(ウォークインクローゼット)として利用します。

元々のキッチン部分は北側で少し寒そうな印象だったので、個室にはせずWICにしました。WICは扉があると使い勝手が悪くなるので無くしています。また、WICは湿気が溜まりやすいので扉を無くすことで常に換気ができる状態になります。壁を一枚隔てることで空間を仕切ることができます。

洋室

ポイント③
使い勝手や換気の点から、WICには扉を付けない間取りをおすすめします。

全体の間取り

なるべくシンプルな空間構成にして、今後模様替えや間取り変更しやすいように考えました。キッチンは部屋の中心の明るい場所に設けました。リビングダイニング全体を見渡せる配置が気に入っています。

リノベ後の間取り図

部屋を広く見せる方法

視線が通る構成にする

空間を効果的に広く感じられるように、リビングからダイニング、キッチン、さらに洋室まで視線が通る構成にしました。全長10mほどあります。抜け感があることで空間がより広く感じます。

扉は戸袋引き戸にしてすっきりさせる

洋室の扉は戸袋引き戸にすることで、LDKと洋室にゆるやかな繋がりが生まれます。戸袋引き戸は開けたときに壁面に収まるためスッキリとした見た目になります。また、通常の引き戸はドアのスライド分のスペースを確保しておかなくてはならないものの、戸袋を設けて引き込み戸にすることで、戸袋の両側の壁を自由に使うことができます。


洋室の扉以外にも土間、脱衣所にも採用しています。

扉を無くして閉鎖感を無くす

洋室のWICも扉を無くしたことで閉鎖感がなくなり、視線が通るようになります。洋室に奥行きが生まれ、部屋が広く感じます。

天井を高く感じるように天井をスッキリさせる

我が家は最上階のため天井に断熱材が入っていて躯体表しはできず、天井を高くすることは叶いませんでした。天井をなるべく高く感じるよう、天井をスッキリさせる工夫をしました。

照明の数を最小限にする
天井をスッキリさせるために、照明の数を最小限にしました。明るさが足りないときのために照明を追加できるダクトレールも設置しています。ダクトレール自体も天井に取り付けるのではなく、リビングダイニングの中央にある梁を利用して取り付けています。梁を利用したことで目立たなくなりました。

土間とリビングも間接照明を連続させることで空間の繋がりを強調しています。間接照明は光源見えないので天井がスッキリして広く見える効果があります。土間からリビングまでは全長約6mあり、部屋全体を柔らかく照らしてくれています。

火災報知器の位置を確認
火災報知器は部屋の中心に配置する予定でしたが、施工途中で目立つ必要のない火災報知器が目立ってしまうことに気がつき建築基準法を確認しました。建築基準法上では壁から60cm以上離せば基準を満たしているので、なるべく目立たない壁側に変更してもらいました。(※条件や種類によって違うのでご確認お願いします)

リノベーション工事中も時々見に行き、火災報知器の位置など細かいところもチェックするのがおすすめです。早めにお願いすれば対応してくれる場合もあります。

まとめ|間取りの考え方と部屋を広く見せる方法

マンションリノベーションは、マンションは構造上取れない壁や梁、天井などがあり、制限が多い中でのリノベーション計画になります。

間取りの考え方は、まずはご自身のライフスタイルから大まかにゾーニングして空間構成を考えていきます。我が家の間取りは今のライフスタイルから部屋を複数区切る必要がないので、家の中で過ごす時間の長いLDKに広さを感じることのできるような空間構成にしました。

部屋を広く見せるためには、なるべく視線が通るようにして、空間の繋がりを意識しました。天井も照明の数を減らして火災報知器の位置に注意してすっきりさせることで、天井を高く見せています。工夫次第で実際より部屋の広さを感じることができます。

これから家づくりをされる方の何か参考になれば嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?