
J.GARDEN56に行った
J.GARDEN56に行ったらワクワクだったのでなぜかレポートが出た。
J.GARDENは東京ビッグサイトにて春・秋頃の年2回開催されている、創作JUNE・BLオンリーの同人誌即売会である。(以下J庭)
J庭に来るのは今回初めて…というわけではなく、コミティアと合同で開催した際にも足を運び、同人誌を購入したことがある。
しかし単独開催に一般参加で行くのはこれが初めて!で、めちゃくちゃ楽しみにしていた。
行く前からの不安
開催1週間前に「ガーデンガイド」というカタログ(入場チケット+開催情報やサークルの一覧が載っている)を事前購入したほうが良いことを思い出し、大慌てて都内を探すも、いずれも完売していた。
なぜ事前に買った方が良いのかというと、「シンプルに心の余裕ができる」「当日入場前のひと手間が減る」「サークルチェックを事前にできる」などのメリットがあるからである。たぶん。
ちなみに冬コミのときと同じ轍を踏んでいる。昨年の冬のコミケでもチケットの事前購入でトラブった。開催情報は公式SNSをフォローするなどして細かにチェックした方が良い。(自戒)
イベントとは情報戦である…。
入場前
入場前に2時間ほど待つつもりだったが、寝坊をかまし、1時間20分ほど前に東京ビッグサイトに到着した。
まずガイドを購入してから待機列に並ぶ形だった。てっきりガーデンガイド(入場券)の購入は会場後または入場の直前かと思っていたので、待機列に並ぶ前に買えることに安堵した。先に買えると、並んでいる間にサークルチェックができるので助かる…。
待機列〜入場は「シャッフル入場」という方法で行われている。一般参加者はいくつかの待機列に自由を選び、その待機列はランダムに入場を開始するというものである。初めの方に呼ばれた待機列の人たちからは喜びの声が聞こえてきて、微笑ましかった。一方で入場の順序に新刊が買えるか否かが掛かっているとも言えるので、ハラハラもした。他の同人イベントでは基本的に並んだ順で入場するため、J庭の大きな特色かもしれない。
開催日は夏の終わりを感じさせる、やや涼しい(前の週と比べて)気候だった。曇りで日差しもほとんどなかったため、「ようやく待機列が辛くない時期が来たか…」と感慨深くなった。
入場
前置きで喋りすぎた感はあるが、ようやく入場である。待機列は西4ホールのシャッターから開場内に入場した。今回の開催ホールは西3・4だ。
入場直後は、人の往来にぶち当たり一瞬自分がどのあたりから入場してきたか分からなくなった。が、そんなことを考える暇もなく、地図と列とお財布との戦いが幕を開ける。入場した瞬間に我々同人戦士は気を引き締め、新刊を手に入れるためにきびきびと動き出した。もちろん走るのはNGである。
事前情報から見た売り切れ時間の予測から優先順位を割り出し、最適なルートを導き出す……。体力と頭脳がものを言うスポーツ、これが同人活動の真髄……。戦闘でありスポーツであり最高の趣味だと思っています。おそらく。
小説の宣伝コーナー
j庭には小説の展示コーナー(お試し⭐︎小説出会いの広場というらしい)があり、宣伝場所となっている。そこには本文の1ページと売り文句(属性やジャンル、年齢傾向、あらすじなど)が掲示されていて、好みの本を見つけるきっかけになる。実際、会場に来るまでチェックしていなかったサークルの本をまんまと購入したので、このコーナーの効果は偉大である。
ちなみにコミティアには見本誌コーナーがあり、ほとんどの新刊がそこに集まっていて、自由に立ち読みできるようになっている。購入していない新刊が読めるとんでもないシステムである。
いずれにしても、創作のイベントでは「作品との出会い」を大切にしているようで、そこがあったかくて好きだ。ネットでは見つけられないサークルがそこかしこにあって、宝探しのような気分になる。
アナウンスがなんか陽気
どのような同人イベントでも、会場アナウンスは必須だが、J庭のアナウンスはかなりフランクな方なのではないか。熱中症対策の乾杯タイム(?!)やジャンルの紹介といったアナウンスのたびにちょっとだけ親しげな感じの喋りが入り、個人的にたのしいな…と思った。
J庭には特設ジャンルがある
J庭には毎回2つほどの特設ジャンルがあるらしい。ということを当日ガーデンガイドを読んで知った。毎回参加者の要望から選出しているらしく、その1回のみ開催される。今回は「執着愛」「グルメ」だった。執着愛はかなりのサークル数(100以上?)が参加したらしく、旬を感じた。かくいう自分もそのジャンルでいくつか本を購入した。個人的に旬だから。
特設ジャンルというのも「みんなで作ってる同人誌即売会に来た!」という感じがして、新鮮さ半分微笑ましさ半分だ。なにより、二次創作のイベントではこのような企画を作るのは難しい。一次創作オンリーのイベントならではの良さだなあと噛み締めた。そして、一次創作も二次創作もイベントは楽しい…。
当日は特設ジャンルにちなんだミニ企画も開催していた。執着愛ジャンルからは「愛の終着駅~Love Terminal~」という企画が行われていた。文字通り2人のエンディングはどのようなものがいいか、というのを電車の路線図を用いてアンケートにしている企画である。それぞれの駅は「永遠にケンカップル」「添い遂げる」「共依存」(うろ覚え)などがあり、自分は「ラブラブ同棲エンド」を選んだ。ラブラブハッピーエンドが大好きだから。
出張漫画編集部に行った
一般でも参加できる出張漫画編集部に行ってきた。自分もBLの同人誌を発行しているので、この気に乗じてアドバイスをもらいたかった。やはりJUNE・BLオンリーのイベントということもあって、ほとんどがBLの編集部だった。自分はよくコミティア(創作オンリーの同人誌即売会)に出展するのだが、そちらの出張編集部ではより一般向けのジャンルがメインとなっている。BLメインのレーベルの方に話を聞ける機会はありがたい。
細かい内容を説明するとキリがないので割愛するが、それはもう参考になった。自分が良くないなと思っている部分は的確に言語化してくれ、それに対しての改善策も具体的に提示してくれた。また、それと同時にどの部分が良かったのかもはっきり示してくれる。漫画で仕事をしている方の目線で見たら自分の漫画はどう映っているのかが分かり、感心すると同時に身が引き締まった。でも途中で投げやりになりかけて「漫画描くのって難しいですね〜」とか言ってた気がするな。
出張編集部に直接行かなくても、編集部に置いてある箱に本を投函し、後日メールなどでレビューをもらうこともできる。これも何度か利用したことがある。あまり緊張せずに落ち着いてアドバイスを受けられるので、持ち込みはハードルが高い…という人も試しやすいと思う。
同人誌って嬉しすぎる
もうこれの一言である。
結果として、新刊はほとんど買えた。J庭は春・秋の半年に一度の開催で、イベントはこれしか出ないという作家も多いようなので、必然的に情報戦となる。おそらく作家の皆さんも部数読めない…と思っていたことだろう。ほぼ初参加の身である自分も、ある程度の対策しかしていなかったので、何も買えないのでは…と戦々恐々としていた。しかし、シャッフル入場の運が良かったことや慎重な周り方をしたおかげで買いたかった本は大体買えた。嬉しさもひとしおだ。
年に何度も同人イベントに参加していると、もはやハラハラ感も同人誌即売会の醍醐味ではないかと思えるくらい好きになってきた。ただ、本は買えるに越したことはないので…おそらくとんでもない惨敗をした日には「か、買えなかったよー!!!」と悲しみに暮れているのだが、今はそんな別時空のことなど考えられない。いや、イベント直後でハイになっていて血迷っているだけかも。
もうイベント帰りの今はあらゆる作家に対する感謝の気持ちでいっぱいである。本、嬉しい…あったかい…みんな、ありがとう…。同人イベントに行くたびにこれを言っている。そして運営スタッフのみなさんも深夜からありがとうございます。
おわり
以上が本日のレポートになります。
よくこんな長々と書けたなというくらい文章が書けたので満足です。
ここまで耐えてくださりありがとうございました。
あとは本を読んで感想を送るだけ……!!!最高〜〜〜!!!!!
【総括】
次回のJ庭……絶対サークル参加する!!!!
J.GARDENのサイト