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【ラテンアメリカ旅行 #12】🇧🇷カオスなカリオカの街リオデジャネイロ

リオデジャネイロについて


● 今回の移動

フロリアノポリスからリオデジャネイロへの移動は飛行機で1時間半ほど。
バスより若干割高ではあるが、片道15000円ほど。
しかもまた20時間以上のバスは面倒なので即決だった。

リオに到着次第すぐにUberの乗り場を見つけたのでUberでイパネマビーチの近くのホステル(今回の宿泊施設)まで移動した。

● リオデジャネイロについて

人口600万人を超えるブラジル第2の都市で2012年には市街地として初めて世界文化遺産に登録されている。サンバのボサノバの発祥の地でもあり、毎年2月には世界中からサンバのカーニバルを求めて人がやってくる。

海、山、ジャングルなどの様々な自然の造形美が広がり、その自然の間には、歴史的建造物や近代的なビル、ファヴェーラ(スラム街)などの人工造形が広がっている。

また、リオ出身者や在住者たちは自分たちのことを「カリオカ」と呼んでいて、造形物同様、貧困層、富裕層の人々が同じストリートを歩き、カオス感全開で街全体に陽気なエネルギーが広がり、リオにしかない特別な雰囲気を持っていると感じた。

● 治安について

治安は間違いなく良くない。僕はバッグを持つことはなく、どこに行くにもスマホを出さないようにしていた。また、お金も現金はほぼ持たず、必要最低限で、できるだけカードで払っていた。街の至る所に不穏な空気漂うストリートが存在し、昼間でも通るのを一瞬躊躇うようなところも多い。夜はできるだけUberで移動して、一人での行動は避けた方が安全だと思う。(*タクシーよりもUberの方が安全)

● ファヴェーラについて

簡単にいうとスラム街。有名な映画『シティ・オブ・ゴッド』はリオのファヴェーラが舞台となっている。
ファヴェーラの入り口はわかりやすいので一人で入らないように気をつけるべき。実際に被害に遭ったトラベラーにも会ったことがある。
もしファヴェーラを訪れたい場合は、ファヴェーラ出身の地元民たちを知るローカルガイドがいて、ファヴェーラツアーがあるので、そのツアーを利用した方が良い。
ちなみに近年は治安が改善されているファヴェーラも存在し、物件が安いのでファベーラに住む外国人も増えているという。このようなファヴェーラでは頻繁に面白そうなイベント、パーティーが行われているようだ。
ただし、リオに住んで、ローカルのことをよく知った上で行動するべきで、観光客だけで無闇には近づくべきではないと思う。

早速リオを歩き回る


● まずはイパネマビーチへ

イパネマはコパカバーナに並ぶ有名な海岸で、地元民にも人気。サーファーも多く、様々な人で賑わっている。イパネマビーチ周辺は比較的治安も良く、レストランやお店がたくさんあるので便利。
ただ、ここでもビーチでは置き引きが多発しているためみんな必要最低限のものしか持たないようにしているらしい。また、治安が比較的良いとはいえ夜は注意が必要だと思う。
宿泊に関してはリオは意外と物価が高いので、数人でAir bnbに宿泊した方が快適な気がした。僕は安心して夜も歩きたいのでこのイパネマビーチの近くに宿泊していて、毎朝ビーチを歩いていた。
ちなみにコパカバーナのほうにも行ったが、大都市なので仕方ないが、さらに人が多く、観光地化が進んでいるため、個人的には好きではなかった。

イパネマビーチは遠浅で歩ける範囲が広い

● 夜のリオデジャネイロ

ルームメイトと夜のリオを味わいに街へと繰り出した。
Uberドライバーから夜遊びで外せないエリアはラパ地区と聞いていたので「Lapa(ラパ)」へと向かった。ラパ地区は人で埋め尽くされている。外には屋台が立ち並び、カイピリーニャやブラジルのスナックが安く手に入る。そして路上パフォーマンスを見ながらそこで軽く夕飯を済ませ、そこで出会ったローカルたちと一緒にナイトクラブに入る。
中に入り、フロアに入るとライブ中でめちゃくちゃ盛り上がっていた。みんなよく踊るし、みんなすごく陽気。リオに求めていたのはまさにコレ、という感じ。

外に出て2軒目のクラブもライブ中。とにかくライブハウス、バー、ナイトクラブがたくさんあるエリアは楽しく、みんな夜遅くまで騒いでは外の屋台で飲み食いしながら休憩を繰り返しているようだった。このエリアには「眠らない街」という言葉がピッタリ。
僕たちも人が空くなってきた時間に合わせて疲れたので外でハンバーガーを食べて帰宅。初日からかなり満喫したが、当然翌日まで疲れが残る。

一つ目のナイトクラブ。ライブ中

● 雨の日のリオ

翌朝、暑くて目が覚めると(室内にはエアコンがなくガタガタうるさい扇風機のみ)雨が降っていた。この日は雨が降ったり止んだりだったので街に繰り出し、歴史的建造物やアートに触れる日にした。
基本目的地周辺まではできるだけ電車移動して、近くに駅がなければ歩いて移動し、街の様子を見ながら歩いていた。

街は天気が悪いせいもあり余計にどんよりして見えたり、汚く見える場所が多く、治安の悪さに磨きがかかって見えた。小さなストリートのシャッターは閉まっているところが多いし、お店が空いているのに鉄格子のようなものがしまっていて、お金の受け渡しができる分だけ開いているような感じだった。そのようなところはおそらく夜は歩かない方が良さそう。

ラパ地区のシンボルが下の写真の右に見える白い橋「アルコス・ダ・ラパ」(カリオカ水路)と呼ばれる観光地で橋の上には黄色いトラムが走っている。

アルコス・ダ・ラパ周辺は治安が良くなさそう
メルカド入り口
メルカド周辺のストリート

街の雰囲気を味わっているうちにメルカドを通り抜け、アートミュージアムに辿り着いた。建築は大きな教会を改装したような感じ。1階のメインホールは天井が高く、キネティックアートが展示されていて、みんなそこで写真を撮っていた。建築の特徴を利用して作られたような動き、素材、色合い、全てが程よく溶け込んでいて素晴らしい展示。デンマークの作家オラファーエリアソンを彷彿させるような有機的な光の作品だった。

有機的な形、光と影、色味のバランスがすごく綺麗
上から吊るされた複数の花が上下して開いたり閉じたりする姿がクラゲのような動きで不思議

そして2階でも光を利用した作品が展示されていた。

光がたんぽぽのようで幾何学的に設計された電子回路のような金属の間に柔らかく浮かんでいた
離れてみるとさらに不思議な光のインスタレーション。光が浮かんでいたり、床に反射している。
2本の筒の真ん中の金色部分を起点に前から後ろに波打つように動く仕組み
様々な色ブロックの透明感を利用した光と影が作り出す立体感が建築物のよう

光のアートを楽しんだ後は再度外に出て海の方へ向かう。その途中建っていた不思議な建築物。「ブーレヴァード・オリンピコ」というエリアにありオリンピックの時の都市改造計画前までは治安がかなり悪かったというエリア。
下の写真は「ムゼウドアマニャー(明日の博物館)」という不思議な建物。科学博物館のような感じ。

ムゼウドアマニャー(明日の博物館)

雨の日でもこのようにリオにはたくさんの見所があったり、美味しいレストランやカフェがあるためいろいろな楽しむためのオプションが揃っている。

● 裏技を使ってSIMカードを手に入れる

とにかくSIMカードがないので街中で何も調べることができなかったので、いろんな人にどうにか観光客でもSIMカードを手に入れることができないか聞いて周り、ようやく行き着いたのが、各プロバイダーのショップに行くと時々観光客向けに自分で契約したスペアのSIMカードを持っていてこっそり売ってくれる、という方法。ということで大型ショッピングモールに向かい、店員さんたちに聞いて回ること30分、ようやく持っているお兄さんを発見。SIMカードだけで3000円程で少し割高に感じたが、次見つかる保証もないのでゲット。薬局に向かいトップアップ(スイカチャージのような感じ)完了。

今回はここまで。次回はフロリアノポリスのサーフキャンプで出会ったイギリス人カップルと合流し、リオのサンバのイベントに潜入。より地元の音楽と文化を堪能する。

『シティ・オブ・ゴッド』について少し


● 映画について

リオのファヴェーラ(スラム街)で生きるギャングたちの抗争を描いた2002年公開のブラジル映画。もちろん事実に基づいた物語で、僕はこの映画を見た時にあまりの壮絶さに衝撃を受けた。このリアルさが世界各国で高く評価され有名となる。
実際僕もこの映画を見たことでリオに興味を持つようになり、ブラジルの音楽やダンス、文化について少しずつ知るようになったので、僕にとっても影響の大きい映画だった。
映画に出てくる子供たちは実際にファヴェーラに住む子供達で、役者たちはオーディションから選ばれた人たちだそう。各登場人物の演技力が凄まじいので驚きの事実だった。

● 『シティ・オブ・ゴッド』から一曲紹介

ブラジリアンシンガーソングライター、Tim Maiaによる『O Caminho Do Bem』
The path of good→善の道という意味。神の街での貧困が生み出す憎しみと抗争に対しての応えのような曲で曲自体ももちろん良いが使い方も面白い。


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