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【ラテンアメリカ旅行 #25】🇵🇪北部チカマ:世界一長い波への旅路

世界一長い波を求めて


簡単に辿り着けない長い旅路と長い波

今回僕が求めているのは世界一長いと言われるレフトハンドブレイクの波。そこにたどり着くには
ワカチーナ→リマ→トゥルヒーヨ→ワンチャコ→チカマ
と幾つもの街を経由して、チカマに求めている波が到来するまでワンチャコという街で待機しなければならない。

ワカチーナのサンドバギーを体験した2時間後に、今度はペルー北部でサーフィンするためにワンチャコに向うため、いったんリマに戻り一泊。
朝イチのバスでトゥルヒーヨに向かい、夜に到着。そしてさらに一泊。

翌朝、宿泊先にワンチャコでサーフィンするというオランダ人男性がいたので一緒にバスでワンチャコに向かった。

まずは今回のワカチーナからトゥルヒーヨまでの移動がこちら。
リマからでも移動に丸一日以上使うので、外国人はそこに住んでいる人、または長期で旅行している人しかいない。

ようやくワンチャコに到着し、一緒に来たオランダ人の新しい仲間、ルーベンとこの街の宿泊先に到着し、一旦荷物を下ろす。

ここまででもすでにかなりアクセスが悪いが、本命はチカマ。

ということで、数日間はワンチャコでルーベンや宿泊先のサーファーたちと一緒にゆっくりサーフィンしながら過ごし、チカマにウネリが入るの待つことになる。

早速サーフィンしたいのでボードとウェットスーツを借りる場所を探し、一週間レンタルして海へと向かった。
ワンチャコの波は決していいとは言えなかったが、チカマに行くまでの間、いい練習になった。

素晴らしく不思議な空が毎日続く
いい波ではないが練習には十分な波の力とサイズがあって、サンセット時は最高に気持ちいい
だんだんとウネリが入ってきて、翌日ワンチャコはクローズアウト。そしてチカマへ

チカマにウネリがやってきた

残念ながら数日間共に過ごしたルーベンは不参加で別の街への移動を決め、エクアドル方面へ向かった。今もルーベンとは時々連絡を取り合っているがアムステルダムで仕事を始めたようで変わらず元気そうだ。

ワンチャコ周辺がクローズアウトになってもチカマは岸壁で風をかわすような地形になっているらしい。そのため他の場所がクローズアウトになった時がチカマの本領発揮となる。

ワンチャコで待機すること4日、ついにチカマにウネリが入ってきたので、ローカルや宿泊先のサーファーたちとお金を出し合い乗り合いの車で向かった。

ワンチャコから2時間半ほどさらに奥地へと進む。
途中、何もない。チカマに着いても何もない。ただただ乾燥した山や丘があり、時々小さな町を通り過ぎていくだけ。
チカマにはサーフィンすること以外何も来る目的がない、ということに気づく。

しかし、この世界一長いレフトブレイクと言われる波を求めて世界中からサーファーがやってくると言われるチカマ。
実際うまく乗れば500m以上は乗れると思う。
そしてゆっくりと波が割れていくのでグルグルに巻かれることもなく、ゆるく楽しめる。ただ、これだけで終わらないのがこの場所の特徴だった。

波にたどり着くまでに実は下の写真の左の岸壁の横を30分ほど裸足でボードを持って歩いていくので、このサーフィンは結構な冒険。
濡れた岩場を渡るときに足が滑ったり、天日にさらされた地面がめちゃくちゃ暑い。石がゴロゴロ転がっているし裸足に慣れない人は結構痛いと思う。

*お金を払えばボートでポイントまで乗せてもらえるが、僕らはその冒険感が好きなので歩きを選んだ。

ようやく辿り着いて沖に出ると、カレントが強いのでどんどん浜辺から見て右の方に流されていく。ここはカレントに逆らってパドルせず、波が割れる場所を見つけて乗って戻るようにしないと疲れてしまう。

波を見つけて乗るが、周りには仲間以外人があまりいないので、自分のタイミングで波に乗れるのも嬉しい。簡単にテイクオフできて、傾斜の緩い波は僕にとってはありがたく、久々にゆっくり波に乗ることを楽しめた気がする。ブラジルでは波の力が強く足でしっかりボードを押さえないとパタパタしてしまうし、沖に出るのも大変なこともあったが、チカマの波では力も不要。むしろパワーがそんなにないので、下に降りることを意識しないとスピードが出なくて波に置いて行かれてしまう。

バリ北部のメデウィ以来の長く緩い波はすごく気持ちよかったが、波に乗っている時間が長すぎて足が攣りそうになるのも、幸せな悩み。

気づけばサンセットの時間帯の写真ばかり

下の写真の彼らはワンチャコで同じホステルに泊まり、一緒にチカマに来た仲間たちで、今はニカラグアで毎日サーフィンしている。サーフィンが楽しすぎて母国へ帰る気が起きないらしい。

今もニカラグアでサーフィンを続けていてめちゃ上手くなってて羨ましい二人
この車の持ち主のアンヘル。2本波に乗った後は日が暮れるまでビーチでナンパしていたらしい

最後は彼が僕らをワンチャコの宿泊先まで送ってくれて、夢のようなチカマのサーフトリップも終了。

ペルーのサーファーは僕の印象としてはどこに行っても優しく、向こうから挨拶してくれるくらいフレンドリー。一度会ったら友達で、向こうから一緒にサーフィンしようとか誘ってくれたり、一緒にチカマ行こうと誘ってくれたりもした。

海も混んでいないので、ローカルも波をいつも譲ってくれるし、波に乗れば笑顔で「いいねー!」と言ってくれる。こんな中で自分のペースでおおらかな気持ちで楽しめるのが最高だった。

今回はここまで。
間違いなく人生で一番長く波に乗れたことも素晴らしかったが、仲間たちと一緒にチカマを訪れ、サーフボード片手に直射日光の中を岸壁に沿って歩き、波に乗るまでの冒険は僕にとっても、おそらく一緒に行った仲間たちにとっても忘れることのない、印象深い思い出になったと思う。

次回はここから3ヶ月間続く高地での生活。まずはアンデス方面に向かいワラスで異世界の景色が広がる山を歩きながら高地に身体を慣らしていく。

最後に音楽紹介


今回はアフロペルビアンビーツということでアフリカのルーツを持つペルーの音楽。
一つ目はアルバムを通してアフロペルビアンとフラメンコを掛け合わせたような音楽で、Miki Gonzalezの『La Rumbita』という曲。
*ちなみにフラメンコに使われているカホンはスペインのものではなく元々はアフロペルビアンの楽器。

2つ目はあまり一般受けしそうな感じはしないが、以下はペルーのアフリカ文化遺産のリズム、メロディー、ダンス、楽器を紹介しるドキュメンタリー。曲紹介ではなく、Redbullにピックアップされたアフロペルビアン音楽の紹介。Redbullはこんなマニアックなカルチャーまでピックアップするところまで来てるのか、と本当に感心する。Vice顔負け


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