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【ラテンアメリカ旅行 #13】🇧🇷リオデジャネイロの特別な景観と文化体験


港町リオの景観


● 翌朝もイパネマビーチ

外はまだ暗いうちに起きると雨が止んでいたので、すぐに準備して外に出た。静寂の朝を迎えゆっくりと歩きながらサンライズを楽しむ。

朝早い時間はまだ人がほとんどいない

● ポン・ジ・アスーカル(Pao de Acucar)

ポン・ジ・アスーカルはグアナバラ湾に突き出す高さ396mの奇妙な形をした岩の眺望スポットで、砂糖の塊に似ているため観光客は英語で「Sugar loaf(砂糖のパン)」と呼んでいる。リオの街を全て見渡せる眺めの良さで裏にはもう一つのリオの有名観光スポットのコルコバードの丘に聳え立つ巨大キリスト像も見ることができる。

僕は前日に合流したマットとサラと一緒にロープウェーの駅まで「砂糖のパン」を歩いて登った。
ロープウェーの駅周辺は混雑していてかなり人気の観光スポットであることがわかる。他の観光地と比べ人の数がかなり多め。

ロープウェーで一番上の眺望スポットに到着すると噂通りの絶景。リオがどんな街かここに来て地形的な素晴らしさを発見することができた。
たくさんの船が停まる港、広がるビーチ、隠れた場所にあるビーチ、山、点々と丘の上に広がるファヴェーラ、近代的なビル群など、確かにこれだけいろいろなものが存在して、独特な文化が発展していると言う街はそうは無い。ここまで出会ったトラベラーたちがリオは「スペシャルな街だ」と口を揃えて言う理由、世界中の人々を惹きつける理由がよくわかる。
(国内の解決困難になっている貧困問題、止まらない経済格差、人種差別、暴力など闇の事情は別として)

上からの眺めはこんな感じ
上の写真の反対側から
左側に小さく見えるキリスト像

サンバで賑わうPedra do sal


● 本場のシュハスコ

「砂糖のパン」に行った後は少し休んで再びマットとサラと合流し、シュハスコ(ブラジルのBBQ)のレストランに向かう。かなりいいレストランだったので一人7000円くらいしたが、今まで食べたシュハスコの中でダントツで一番美味しかった。途中いろんな肉を自分たちの目のまで切って、提供してくれるのだが、途中、自分たちは「ピカーニャ」という牛のお尻の部分(日本語ではイチボという)にどハマりし、ピカーニャばかりもらっていた。
ソーセージも含め、ブラジルは肉が本当に美味しい。

● Pedra do salでサンバの生演奏

お腹も満たされたところで、この日一番楽しみにしていたサンバの生演奏のため、Pedra do sal(ペドラ・ド・サウ)へ向かった。
リトルアフリカとも呼ばれるPedra do sal(ペドラ・ド・サウ)。ここは歴史的・宗教的遺産として登録されたエリアで、リオのサンバ発祥地として知られる場所。毎週月曜と金曜の6時から行われるサンバの生演奏には毎週行われるイベントとは思えないくらいの人が押し寄せお祭り騒ぎになる。
たくさんの屋台が並んでいて、僕たちはカイピリーニャを片手に人混みの中を通り広場の中心付近で階段の上の方からライブを見ていた。
サンバのグルーヴを発祥の地でリアルに感じて、地元民や観光客たちと一緒に踊れたのは最高な経験だった。

十分に楽しんだ後、眠くなってきたので大通りに向かって歩いた。マットとサラもイパネマに泊まっていたのでウーバーを呼んで一緒に帰宅。
彼らはコロンビアに向かうため、お互いの健康と幸せを願いここでお別れ。

● カイピリーニャ

カシャーサというサトウキビを原料としたブラジル原産の蒸留酒にライムと砂糖、それにクラッシュドアイスを加えて混ぜたカクテル。カシャーサがアルコール度数40度あり、それをロックで飲むようなイメージなので僕にはかなり強い。みんなカイピリーニャ大好き。下の写真でマットとサラが手に持っているのがカイピリーニャ。
ちなみにサケピリーニャという日本酒ベースのものが存在する。

フロリアノポリスで出会った友人マットとサラ

静けさも存在するリオデジャネイロ


リオは「1年住んでも全貌が見えてこないんじゃないか」というくらい様々な顔を持つ。翌日早朝訪れたのはリオ郊外にあるチジュカ国立公園

● チジュカ国立公園ってどんな場所?

コルコバードの丘も含むチジュカ国立公園は、1961年に国立公園として設定。コーヒーのプランテーションによる森林伐採が問題になっていた状況から、植林によって見事に回復。「都市公園の森林の再造林では世界で最も成功した例の一つ」とされています。公園内には滝などもあり、ハイキングスポットとしても楽しめます。

https://travel.rakuten.co.jp/mytrip/trend/rio

● チジュカ国立公園を散策

こんな大都市の中にジャングルがある。これもリオがスペシャルな場所という理由の一つ。

チジュカ国立公園はかなりアクセスが悪く、どうやって行ったらいいかわからなかったのだが、パピート(ニックネーム)というホステルのアートディレクターと話していると「暇だからチジュカ国立公園ガイドしてあげるよ」と言われ、全て込みで約2000円で半日ガイドしてくれることになった。途中でアサイーやコーヒーをご馳走してくれ、僕におもてなしをしながら一緒に楽しんでくれていた。

もちろん、こんな素敵な人たちに会っているうちに、日本でお金を稼ぐことが中心になっていた生き方からは離れ、何が楽しいのか、何ができるのか、思ったら迷わず動く自分になっていた。日本に帰国して、この感覚を上手く取り入れながら生活できるように、小さな目標を立てながら進んでいこうと思っていた。

まだ早朝6時前だったので、何でこんな時間に起きているのかパピートに聞くと、前日の夕方から友人宅でのハウスパーティに行って、朝方に家に帰ろうと思ったらそのまま車の中で寝てしまい、そのまま出勤の流れになったのだそう。彼は50歳近いと思うが、話を聞いているとかなり遊びまくっているようだ。

早速パピートが車を持ってきてくれたので、車に乗って国立公園に向かう。
途中通り過ぎるファヴェーラの説明や、ファヴェーラの街中で行われているローカルパーティ情報、リオのアートシーンのことなどを話しているうちに国立公園に着いた。

国立公園内をゆっくり車でポイントを絞って案内してくれていたが、ジャングルの中を数時間歩いたり、予想もしていなかったようなコミュニティを見つけたり、一人だととてもたどり着けない内容で、たどり着けても丸2日以上はかかるというくらいてんこ盛りの内容だった。

いきなりジャングルの中を歩きながら色々な動物、植物、フルーツなどの説明をしてくれた。やはり気温と湿度は高いが緑が多く、涼しさを与えてくれた。

ジャックフルーツがたくさん。持ち帰りたい

ジャングルの中を歩いた後は別の場所に移動し、再び歩き始めると今度は川や滝の流れるチルアウトスポットが出現。穏やかな日差しに緩く流れる透き通った水。都会の中にこんな山と水辺、そして港、そういえば日本にもこんな場所がある。神戸だ。
そして僕のロンドンで出会った友人が神戸に住んでいて、以前、半年間リオデジャネイロに住んでいたのを思い出した。
しかも調べてみたら、神戸とリオデジャネイロ、姉妹都市であることが発覚。帰国後、この友人に会いに神戸に向かい、案内していただくことになるのだが、街中や、裏山の中を歩いているとたしかに似たような光景があった。

水辺でゆっくりとした時間を楽しむ人たち
川のすぐ裏には滝がある

次に停まったところはパピートも初めて来たと言う場所。庭園の中に複数建物があるが博物館ではないらしい。。。

謎のインスタレーションが出現。建物ではなく壁のようなものに装飾がされている
植物に囲まれた部屋だが意外と手入れされている
力強く育った植物たち

パピートによるチジュカ国立公園ツアーは結局午後2時に終了となり、朝6時から8時間となった。最後まで手を抜かずに深いところまで案内してくれたパピートに本当に感謝している。

今回はここまで。次回はブラジル北部バイーア州に向かう

最後に曲紹介


⚫︎ Marcos Valle 『On Line』

今回は2曲。
まず1曲目はリオデジャネイロ出身のシンガーソングライターでギタリストのMarcos Valleマルコス・ヴァーリの『On Line』。2001年にUKのFall Outというレーベルからリリースされた『Escape』というアルバムの中の一曲。
Marcos Valleはボッサやサンバなどのブラジル音楽を、ジャズ、ソウル、ファンクなどとクロスオーヴァーさせたことでも知られている。

⚫︎ Os Originais Do Samba 『Tenha fé, pois amanhã um lindo dia vai nascer』

1969年からリオデジャネイロで活動していると言うコーラスグループOs Originais Do Samba(オス・オリジナイス・ド・サンバ)の『Tenha fé, pois amanhã um lindo dia vai nascer』シティオブゴッドに出てくるようなファヴェーラのカオス感と陽気さを彷彿させる曲。タイトルの意味は「明日は美しい日が来ると信じよう」


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