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【ラテンアメリカ旅行 #08】🇦🇷 豊かな自然とアンデス文化が最高なフフイ地方
サルタを探検
● バリローチェからサルタへ
今回の移動はこちら。飛行機でブエノスアイレス経由で移動したけど、埋め込むと車の移動に切り替わってしまう。今回はSalta、Jujuy地方の位置確認用ということで。
● 再会と出会い
宿泊先に到着しルームメイトたちと会話していると、アルゼンチン人のAlexが休暇の旅仲間を探していて「車で一緒にフフイ周辺を周らないか?」と聞いてきた。「もちろんいいよ!」と即答。
実はこのタイミングで2022年にタイのチェンライで出会った世界一周中のマイちゃんという日本人の大学生がボリビアの国境を超えてサルタに会いに来てくれた。で、Alexと僕とマイちゃんの3人で数日間一緒にフフイ地方を楽しむことになる。
まずサルタに着いた翌日、マイちゃんもサルタに到着していたので合流した。早速街の外に山があるので、人に聞きながらバスに乗って山のほうに向かう。森の中には地図や目印などが何もないのでダウンロードしておいたMaps.Meを頼りになんとなくの方向感覚で進み、時々迷いながら歩いていく。
川沿いで少しゆっくりして再びサルタの街にバスで戻った。
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サルタの街の中を歩いていると英雄のストリートアートを発見。丁度ワールドカップでアルゼンチンが優勝して、首都のブエノスアイレスでは大きなパレードが行われ、お祭り騒ぎした後だった。年末年始にブエノスアイレスでは多くの人たちが夜通し寝ずにパーティーして、昼間から街で酒を飲んで大騒ぎするのを繰り返していたようだ。2月のリオのカーニバル以上に激しかったらしい。
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● 南米の素晴らしさに隠れた闇
南米はこのように人の熱が一気に高まり、思い切りが良いので楽しいが、一方で怒りのスイッチが入る時は一気に治安が悪化する。
同じ時期にペルーでは大統領が失脚されたことによる大規模デモが起こり、数ヶ月間の非常事態宣言が出されていた。
今後のストーリーでも南米の良さだけでなく、問題点についても少しずつ触れていきたいと思う。
フフイ地方に向かう
● ティルカラ到着
翌朝、Alexが部屋に居なかったので、出かける準備をしているとAlexが戻ってきた。寝ずにサルタで飲み歩いていたらしい。1時間だけ寝るから起こして欲しいというので2時間後に起こして、マイちゃんを迎えに行ってフフイ方面に車を走らせる。まず最初に立ち寄ったのがTilcara(ティルカラ)という街。
ティルカラの人口は約5000人。標高2450mに位置する。アンデス山脈にあり、もともとインカ帝国であったティルカラの土地にはケチュア族が多く住む。そのためアルゼンチンというよりは、ペルーやボリビアのアンデス周辺と似たような雰囲気がある。
僕たちは数日間このティルカラを拠点に動くことにした。3人部屋を予約し、Alexはいったんここで昼寝。僕とマイちゃんは街へとお出かけ。この夜、僕はなぜか体調を崩し夜から熱を出す。
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● 仲間たちの優しさと予定変更
翌日トレッキングに行くことになっていたが、僕が体調不良で長時間歩けないので、「二人で行ってきなよ」と伝えると、二人とも「気にしないでいいよ、あなたが行けるところに一緒に行こうよ」と言ってくれ、予定変更してサリナスグランデスという塩類平原に向かった。
● サリナスグランデスとは
アルゼンチン北部のフフイ州にある塩湖「サリーナス・グランデス」。標高約3500m、広さ約220km²もの巨大な塩湖で、茨城県の霞ヶ浦と同じくらいの広さを誇ります。塩湖といえば、ボリビアのウユニ塩湖が有名ですが、「サリナス・グランデス」も負けていません。まだ知名度が高くない分、有名なウユニ塩湖よりも観光者が少なく、荒らされていないところが、むしろ大きな魅力。
● 塩類平原とは
延々と広がる塩湖が山々に囲まれている。空は濃くはっきりとした水色で太陽の強い光に白が映える。観光地にも関わらず観光客が少なくて良い。
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● 「14色の山」オルノカル
翌日、僕の体調もすっかり良くなり、オルノカルという14の色を持つと言われる山へ向かった。途中山をずっと超えていくのだが一本道で本当に山しかなく壮大な自然が広がる。アルゼンチンは車があればパタゴニアだけでなく、このフフイ地方もめちゃくちゃおすすめ。
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オルノカルに到着すると早速カラフルな山が見える。
オルノカルは4300mに位置し、もともと海底あり、この高さまで押し上げられてできた場所。そのため海洋生物の化石が多く見つかり、地層に含まれる海の鉱物の影響で14色に見えるのだという。
初めての4300mという高さは坂を歩くだけでも息がきれる。
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● プルママルカへ
オルノカルを下っていくとプルママルカという村がある。
プルママルカは標高約2500mに位置するうウマワカ渓谷の基点になる村で、多くの人がこの村から、オルノカルやサリナスグランデに向かう。
オルノカルのようにカラフルな地層を持つため「虹の谷」と呼ばれている。
3人ともお腹が空いていたのでプルママルカに立ち寄り、ストリートフードを食べながら街を歩く。
街中で色々な人たちと話すが、度々Alexに会話を助けてもらい、Alexが僕たち二人のガイドと勘違いされていた。
今後Alexは海外からの観光客専門のガイドになりたいと言っていて、僕たちと頑張って英語で話してくれていた。僕たちもまたスペイン語を学びながら時々英語、日本語を教えてLanguage exchangeのような感じになっていた。
3人とも独立して仕事していきたいという考えなので、とても気が合って話が楽しかった。
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プルママルカの街を出るとすぐにAlexがタイヤがたくさん積んである家の前に泊まり、タイヤに空気を入れさせて欲しいと尋ねた。
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そしてティルカラに戻り、夕飯を食べにいく。夕飯はとても美味しいと評判のピザ屋さん。酔っ払いローカルがやってきて、仲間に加わる。
話しながらピザを食べていると犬がずっとそばにいて悲しそうな瞳で見ている。仕方なく少しずつ上げるが、かなり腹ペコで何度も来る。ということでピザはもうあげないけど、その犬も仲間入り。
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これが最終日でAlexは地元へ戻るため、「また絶対会おう」と言い、ここでお別れした。数日間だったがかなり仲良くなり、今も連絡をとり続けている。
Alexは2月に再びを訪れ、「また同じ時期に同じ場所に来た。でも今回は一つだけ違う。彼女と来ているんだ」と幸せそうだった。
そしてマイちゃんもフフイが好きすぎて、今(2024年4月)再びこの土地を訪れている。
今回はここまで。次回はイグアスの滝へ向かう
最後に一曲紹介
先日ラテン文化論(音楽)という立教大学の講義を受けて議題になった『El Diable Suelto』という曲について。
原曲はHeraclio Hern ́andez 『El diablo suelto』で1878年に発表されたものなので映像は残されていない。
『El Diablo Suelto』のカバー曲がその後いくつも発表され、様々な形で進化していく。
数ある中のカバー曲の中で僕が好きだったものがこちら。
アルゼンチン版、Jaime Torresの『Diablo Suelto』。良い意味で少し控えめで暖かみのある印象。食事を楽しみながら観てみたいライブだと思う。